最強のふたりのレビュー・感想・評価
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爽快感が突き抜ける下現代社会の盲点
肉体と脳のつなぎ目をどうシナプスでくっつけてゆくかが
近代世相の追求点であった。
動かないで安全に暮らし続けるがために軍備を雇って危険を避けてきた深層心理部で
自由幅をどう適当に入れてゆき身体を適温にキープするかが核心で
無くした部位は補ってこそ明るい意識下で花開き、
本来の素朴な人間よりも数倍の輝きが得られる典型話。
自由ってやっぱり良いよね!
介護なんて全く関係なく、ただ失業手当の申請の為に受けた面接が縁で、大富豪フィリップの介護をする羽目になったドリス。
まさか、通るとは思ってもいなかった面接試験に受かり就職にありついた時から、二人の関係が始まりました。
身体が不自由になったが為に諦めてしまっていた事を、ドリスの一押しで次々に実現させて行くフィリップは、理想の介護士と巡り合えたようです。
ドリスを雇う事を決めたフィリップに、人を見る目があったと言う事なのでしょう!
今の日本の介護業界で、ドリスが存在出来るのかどうかは疑わしいように思います?しかし、この映画は、他人の存在を認め自由を尊重する事が、人々の幸せへの第一歩だと気付かせてくれた現実のストーリーなのです。ドリスとフィリップは、今も最強のふたりとして友情を深めています。
本当の自由が何なのか?人それぞれの自由と、その実現について考えさせられる映画となったようです。
自由ってやっぱり良いよね!
多様性を認めるって素晴らしいことだ!
君がいて僕がいる
思ってたより笑えない
爽やかで粋だな~イイネ♪d('∀'o)
身体障害者を扱った映画って何本も作られてるけど、ここまで自然な形で障害に向き合って、尚且つそこに重きを置かない映画って結構珍しいかも知れない(・∀・)ウン!!
大富豪ではあるけれどパラグライダーの事故で首から下が動かなくなってしまうという重度の障害を負ったフィリップと、貧乏な黒人の青年で口も悪くデリカシーもないドリスのバディ感には心底萌えます゚+。゚(・∀・)゚。+゚イイ!!
オープニングのカーアクションシーンなんて『ワイルドスピード』を観てるみたいな疾走感ワチョ――ヽ(・∀・)ノ――イ♪
ここで車を走らせながらアースウインド&ファイヤーの"September"を流しながら2人で首を振りながらノリノリで運転するシーンの多幸感は観てる観客も心底楽しいイェ──ヽ( ゚Д゚)人(゚Д゚ )ノ──ィ
そこでスピード違反を警察に取り締まられてるとフィリップが痙攣したり口からよだれを垂らしながら病人の演技をし、「病人を乗せてんだよ!!!もたもたしてると手遅れになるんだぞ!!!!」と警察をうまく騙して、さらに病院まで先導させるという不謹慎ないたずらをする(;・∀・)
障害を扱った映画で、ここまで茶目っ気とアクティブさをのっけから見せる姿勢俺は大好き(∩´∀`)∩ワーイ
そしてタイトルが出るが、原題は"Untouchables"
邦題がだせえ!!という意見も散見されるけど、これは英語で言うところの「アンタッチャブル」で「誰もこの2人の間に入れない」という意味合いだから、この邦題全然OKだと思いますよ( ・∀・)アヒャ
そこでドリスがフィリップの家に介護士として面接に来るシーンから始まるわけだが・・・
まずテンポが素晴らしい゚+。゚(・∀・)゚。+゚イイ!!
ドリスは公共住宅に住んでて、母親と不仲で弟も悪い友達とつるんだりしてて家庭環境がとても悪いということが短いシーンながらも端的に表現されてる。
一方のフィリップは介護士の選考をするが、その面接に来てる応募者の人となりを短いカット割りで見せるあたりはとにかく(・∀・)イイ!!
そこでドリスが本採用になるわけだけど、この時ドリスはエントランスの暖炉に飾ってある卵の置物を母親へのお土産に失敬するが、フィリップはそれを見破ってて「お前が盗んだ卵を返せ」と静かに言う。
この時のフィリップの悲しそうな表情はスンゲェ──―Σ(゚∀゚ノ)ノ─―─ッ!
首から下が動かないという難しい役どころなのに、その感情表現を見事に演じきってるフランソワ・クリュゼは((;゚д゚))ス、スゲェ
最初は仕事は雑だけど、徐々に介護をするということの現実に向き合っていき、最初は嫌がってた下の世話もこなすようになる。
そのドリスの大雑把でデリカシーがないながらも、他人を平等に扱うフレンドリーさと元来の性格の良さからどんどん仲が良くなってくる。
挙句の果てにはおそろいのピアスまでするようになるし(・∀・)
そして駐車禁止の標識を守らない車に対して、以前なら乱暴にどやしつけただろうに「ここは駐車禁止だから車をどけてください」と丁寧に注意出来るようになるまで成長する。
フィリップは絵が好きで、最初は全然興味を示さないが、徐々に絵に対する理解力が深まって行って、自分で絵を描くようにまでなる。
フィリップの娘にしつけをするまでにもなるし、とにかくドリスの成長ぶりがこれでもかと映し出されるのはいいねえ~(゚∀゚)アヒャ
オペラを感激するシーンのドリスの不謹慎さは酷い・・(ll゚∀゚)
「おいおい何だあの緑の奴は?アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!」
と緑の木の役者をいじり倒して、その木の役者が歌い出したら
「おい見ろよ木が歌いだしたぜキャハハハハッ!!(≧▽≦)彡☆バンバン」
観客もそれにつられて木の役者が映し出される度に笑っちまうヾ(≧∀≦ )ブハハッ!!ヾ(≧∀≦)ノブハハッ!!( ≧∀≦)ノブハハッ!
そしてハイライトのパーティーシーンだけど、クラシックの演奏が一通り終わったところでダンスが始まる。
ここで"September"をかけて、ドリスが最初に踊り出すけど、最初は躊躇してた来客や使用人もそれにつられてダンスを始める。
最高じゃないかこのシーンイェ──ヽ( ゚Д゚)人(゚Д゚ )ノ──ィ
しかしドリスは弟がいじめられたり、妹も面倒を見るのが大変だったり、母親も自分がいないと大変だという現実を目の当たりにしたフィリップは、もう十分やってくれたからとドリスに暇を出す。
そこから次の介護士を雇うも全然上手くいかず、ドリスを再度呼び戻す。
そして冒頭の運転シーンに行き、2人がどこに向かってたのかがはっきりする。
フィリップは妻を亡くしてから1人の女性と文通をしてたが、その文通相手と電話をしたりして徐々に距離を縮めて行って、お互いの写真を送り合うようにもなるが、フィリップはその時車椅子に乗った写真を送ろうとしたけど「自分が障害者だと分かったら相手は会いたいと思わないだろう」と思って顔写真だけを送るようドリスに頼だが・・・
実はドリスは捨てるよう言われてた車椅子に乗った写真を送ってた。
そして待ち合わせ場所に行ったもののビビって相手が来る前に帰ってしまっていたが、ドリスがちゃんと新しく場所と時間を設定してたので、その場所に向かうところだった。
そして店に着いたら「俺はここまでだ」と席を離れ、ちゃんと会えたことを見届けて去って行く。
・・・何とも爽やかで粋な演出( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
去る時のドリスの表情の良さは観ててほんと幸福になれますよ(∩´∀`)∩ワーイ
「障害とか介護の現実をちっとも描いてない!!!」「ご都合主義のいい話にしただけだ!!!」みたいな批判はあるけど、この映画は障害を前面に押し出したお涙頂戴映画ではないし、単純なバディムービーだと俺は思ってるので、そういう批判はお門違いだし見方が間違ってると思いますネッ(oゝД・)b
とにかく嫌なことを忘れられるいい映画ですよ(゚∀゚)
自然な演技が良い。
かなり前から楽しみにしていた作品の一つでした。
ナイトシアターで観ましたが、ほぼ満席状態でした。
半身不随の大富豪のフィリップと貧しい青年ドリスが出会って。。。
といったストーリー。
感想としては「まぁまぁ面白い」フィリップが病気なことを忘れて
普通に接するドリスとのやり取りは思わず笑ってしまいます。
またフランス語なので注意深く集中して鑑賞できたのも
個人的には良かったかも。
ただタイトルも「最強のふたり」と大げさな割には、
物語の盛り上がりも特になく、ごくごく平凡な感じでした。
話がぶつ切り状態に感じることも多く、
ちょっとハードルを上げてしまっているかな?という気がします。
ともあれその平凡が個人的にはとても好きだったりはしました。
それも彼らの演技がとても自然で素晴らしかったと言う事に他なりません。
のんびり楽しく観れる映画だと思います。
タイトルが損?
貧乏な介護人と富裕な要介護人。
二人の演技もさることながら、ストーリー展開やカメラワークが良かったように思う。
要介護人がお金持ちということもあって映画として成り立つのだろうと思えるが、重くなりがちなテーマを余韻に浸りつつ見終えることができた。
惜しむらくはタイトル?
観終わると、まぁ外れてはいないかなと思えるが、なにかそそらないタイトルだ。予告編を見ていなかったらスルーしていたかも。
今年最高! マセラティがまたいい!!
素晴らしい演技
この映画は障害者と介護という重くなりがちなテーマだが、随所に見られたユーモアある台詞と素晴らしい役者の演技で、暖かさのあるヒューマンドラマに見事仕上げていた。
ドリスはフィリップに対し同情したりするのではなく対等に接し、フィリップもドリスに対し経歴等は気にしない。
この映画は障害者介護の問題ではなく、友達との青春ストーリーにも思えるのが良いところ。
早朝のパリをふたりが歩くシーンが一番好き。
ふたりの掛け合い、景色、早朝の街が作り出す雰囲気。
全ての要素が集まって出来る自然なシーン。
彼らの関係はお互いがお互いを尊重しているから出来る事で、誰にでも出来る事。だけど難しい。
ドリス役のオマール・シーは勿論のこと、フィリップ役のフランソワ・クリュゼの演技は素晴らしかった。
役柄上、顔の表情だけで演技しなければならなかったが、喜怒哀楽をきっちり演じきっていた。
劇場で観るべき作品のひとつ。
短い!
エンドロールがはじまった時、「え?もう終わりなの?」と思ってしまったほど、中身の濃い作品でした。
実話系にありがちな中だるみ的部分もなく、最初から最後まで文句なしです。
2時間の映画ですが、4時間だって見たい。
お金持ちの障害者フィリップと、貧乏な介護人ドリスという本作。
暗くなりがちな話なのに、底抜けに明るい。
無理に泣かせようというシーンがなく、笑いも寒くなく、よく考えると深い。
初対面時からフィリップと対等な物言いをするドリス。
途中、フィリップがドリスに感化されていく流れは「いいのか?」と思ってしまったりもするが、ドリスの方も影響を受け、お互いがお互いを”一人の人間”として接する。
是非多くの人と感動を分かち合いたいと思える本作ですが、フランス映画でメジャー系の国内配給ではなく、上映館数が少ないのが非常に残念です。
最高でした。
まさに一級の芸術作品
まさに一級の芸術作品に出会えたことが嬉しい。フランス映画界で化学反応が起きているのかは定かでないが何か動いた気がします。無声映画でモノトーンの「アーティスト」も素晴らしかったがあれほど極端にそぎ落とさずとも現代の映画づくりで太刀打ちできることを再確認させてくれた作品。
映画のエッセンス、展開、描写、背景、無駄な説明的セリフ、シーンなど微塵もない。それでいて心に響くものが伝わってくる。
映画の力とはこういうことを指すのだろう。スクリーンの中で進んでいくドラマと観る人の微妙な距離感、心理的関係を入りすぎず、離れすぎず、計算と感性で見事に創りあげている。
貧しい母親が窓拭きの仕事をしているところを車から見上げているシーン、母親との再会のシーンもセリフはない、重そうな荷物をさりっげなく持ってあげ、並んで歩いていくシーンだけですべてが伝わる。主人公同志の再会のシーンも庭のテラスの窓越しで撮る、エピローグもレストランの窓越しから文通相手との出会いをさりげなく見せる。劇中の絵画や音楽での対峙も価値観や人生観をセリフ以上に饒舌に表現してみせてくれる。冒頭の暴力的スピード、フォルテシモから始まり、また返ってくる、ソナタ形式のような構成もしびれる。
社会派のドラマであることに異論はないのだが、毎日流れてくる暗いニュースで見知っていることはなぞらない、経済的格差、身体的格差云々ではなく、人の本質的なものへの問いかけ、何かでくじけそうな人への暖かく慎み深いが力強いメッセージ、贈り物と受け取りました。ありがとうございました。
人は皆、希望に向かって生きようと日々より良い選択を考えている
まずファーストシーンの入り方がとても観客の好奇心を誘う作り方だと私は思って期待で、ワクワクドキドキした!「一体この二人は、この先どう関わりを持って行くのだろうか?」と心を掴むのが思わず巧い!!と叫びたくなる導入部から始まりカメラワークのセンスの良さで物語へとすんなり入り込んでしまった。
日頃フランス映画をあまり観ていない私は、このフィリップを演じるフランソワの事も、ドリス役のオマールの事も記憶の中に残っていないと言う事でも、すんなりと何の抵抗も無く、自然に物語の中へと引き込まれて観る事が出来た大きな要因で良かったのだ。
闘病+新しい友情=新たな希望というパターンの映画で、直ぐに思い出されるのが、J・ニコルソンとM・フリーマンの「最高の人生の見つけ方」を思い出したのだが、あの映画の場合は主演の二人の過去の作品の数々が重なり中々素直に物語に入れずに観た記憶があったのだが、そんな意味でも、本作は新鮮に観る事が出来たのは嬉しかった。
その一方で、私の個人的な事なのだが、私の職業は障害者の介護をしている関係で、フィリップとドリスの間に芽生える信頼関係と言うか、友情とは初めのきっかけは仕事を軸にして出来た関係ではあるけれども、その関係はやがて仕事を超越した人と人との繋がりへと発展して行き、二人を結び付ける間柄が二人の生い立ちの違いなどの総てを超越して、家族の物語を観ている様な錯覚すら覚える、その素晴らしい関係が描がかれている事が、誠に気持ち良く、そしてまた羨ましくも思えたのだった!
チョコレートボールをドリスは食べながら、「健常者用のお菓子」とブラックジョークを飛ばしながら、フィリップの口へ中々チョコを入れてあげようとしない所など、本当にハラハラドキドキしてしまった!
私も仕事の現場でクライアントに対して、日頃から身体障害者に対する自分の気持ちは自分では特別な憐れみも同情も差別も持っていないつもりではいるのだが、果たして相手は自分の事をどの様に見ていてくれているのか正直気になる事件に最近遭遇したのだ。
数年来、介護を通して付き合っていると家族にも理解されないと言う悩みを相談される事も決して少なく無いのだが、その話しを聞いていると、身体が一部分は本人の思う様にならず他人の世話を必要とする事が有るのだが、決して人間的な価値や能力が劣ると言う事など全く無く、喜怒哀楽の気持ちも誰とも変わらないのだとしみじみ思うのだ。それ故、最近クライアントから、相談を受けた私は、こちらも相談を受けた時は、個人として相手の立場にとり最善と思われる事を話したのだが、私の意見に対してクライアントは直接反論はせずにブログの中で、「今日ヘルパーの一言に傷ついた」と書き込みをされたのだ。この時は本当にこの仕事の難しさを感じた。普通は相手の意見をどんな事があっても否定せずに、只只肯定する事が介護の基本なのだが、下手な同情や気休めを言っても相手が余計に先々傷つくと考えた私は、仕事の顔を離れて個人的な気持ちで話したが理解されなかった。この映画は実話を基に制作されていると言うだけに、そこに描かれているエピソードの数々は、真実の持つ力強さが有ったと思う。只それだから余計に冷静には観られずに自分と重ね合わせて観てしまった作品だが、秀作で有る事は言うまでも無い事実だ!
『良い映画』
最強のBGM。
あまりの反響の大きさに、どのくらい最強な映画なのかと期待した。
確かにいい作品だった。幸せな気分で劇場をあとにできる。
ただ、今作のどこがそんなに「最強」なのかはハッキリしなかった。
強いというよりはサラッとしていて爽やかなイメージが残る。
この二人が結んだ絆は確かに「最強」、他の価値観や既成概念を
覆し、思うままありのままを受けとめる重要性を淡々と説いている。
障害者が健常者とは違う(気遣いだらけの)施しを受け、辟易として
いるところへ、そんな気遣いはなんのその、自分のことで精一杯の
男が職を求めてやってくる。この時点で二人の貧富の差は明らか。
金がすべて。の男と、金などくれてやる。という男の、一言一言が
ありとあらゆるシーンで交差し、ぶつかり合っているのに心地良い。
実はお互いに、大切なものを取り戻せないでいる。
いつの頃からか変わってしまった自分。不幸を何らかのせいにして、
どうせムダだからと投げやりになっている自分。とはいえ、何かと
他人のことは気にかかって、世話を焼いてしまう自分。今の自分に
必要なものは何なのか。本当の自分は、何から逃げているんだろう。
あの頃の自分を取り戻して、大切な相手に素直に接してみたい。
そんな切ない希望が、この一見愉快な二人から痛いほど伝わってくる。
事故で頸椎を損傷、大好きな妻をも失い、しかし今では文通相手に
一筋の幸福感を味わっている大富豪、どこが不幸だと思うほど金銭的
には恵まれているものの、すでに人生への挑戦意欲を失ってしまった。
失業保険を延ばすためだけの目的で、屋敷を訪れた黒人青年。
誰がこんな奴の介護など。と鼻持ちならない彼に対し誠意の伝え方を
訥々と説いていく大富豪の上品な面持ちと使用人達のキャラが面白い。
絶対的に価値観相違の相手とは(何があろうと)巧くいかないものだが、
この二人の価値観は驚くほど似ている。ひねくれた態度は表向きで、
実は内向的で思慮深く優しい性格なのだ。コイツなら分かってくれると、
そういう直感めいたものって、初対面でも感じる時は感じられるもの。
どんなに趣味が違おうと、根柢のところで合う人とは、なぜか通じ合う。
そんなこんなで色々な出来事をかわしていく二人。
このままずっと頼り合うのかと思いきや、意外な別れがやがて訪れる。
確かに自分の人生は自分で切り拓いていかねばならない。
どんなに通じ合う相手でも、一生涯自分に寄り添えるとは限らないのだ。
面白いのは、離れてみてその大切さに気付いてしまうジレンマとの闘い。
最後に二人が選んだ挑戦とは…?果たして。
号泣するような場面もないし、山あり谷ありというほどの曲折も経ない。
ケラケラ、クスクス、と笑っているうちにどんどん話は進み、最後には
ジーンとさせて、またサラッと終わる。
いかにもフランス的で、オシャレで軽快、でも中には必要なエッセンスが
しっかり詰まっている、そんなところが「最強」の映画なのかもしれない。
(私にとってはアースのセプテンバーが最強のBGMだった気がする^^;)
人生が素晴らしいんじゃない。ふたりの関係性が素晴らしいんだ。
自分、この手の映画って観賞前はちょっと身構えちゃうタイプです。
つか、評判聞かなきゃまず観ませんね。
だってねぇ。どうしたってねぇ。テーマ的に重くなりがちでしょ?
「車椅子の男性と介護人の友情」てトコからしてもう。
苦悩と絶望を滲ませながら物語は最後熱い涙を誘う、みたいな。それか真逆で本当絶望のうちに終わっちゃう、みたいな。
ま自分的最大公約数な考え方ですが。
んで、この『最強のふたり』ですね。
スラム育ちの介護人ドリスと、元健常者で車椅子の大富豪フィリップが主役という。
この映画は一体どうなのか?って話ですが。
いやぁ~、こりゃ全く裏をかかれました!
イイ!凄くイイです!
何がイイって全く泣かせないのがイイんだな!
『お涙頂戴』じゃないんだもの!
ずっと笑いっぱなし!
介護人ドリス君がもう最高!飽くまで健常者視点でありながら障害者に対して一切の色眼鏡持たないし一切の憐れみを見せない!そんな感覚すら持ち合わせてない!
フィリップが「そのチョコ私にもくれ」と言ったら、それに対するドリス君の返しは「これは健常者用だ!障害者にはあげない!ウケた?冗談だよ!ほら!」てw
これ普通アウトでしょ。
でも全然アウトじゃないんだなあ。そこに差別意識が全然ないから。
タブーをタブーにしてないし、オブラートにすら包まない。
しかも、普通ならドン底なこの現状を笑いに変えてる!
あ~最高!
感動の涙なんていらない!笑っとけ笑っとけ!
うん。
『お涙頂戴』路線になってたらね、それはそれでとてもイイお話になってたと思うし、それはそれでアリでしょう。
ただ、セオリー通りにその路線行ってたら「あ~とてもイイおはなしだった〜」で終わってたと思うんですよ。
そうしない話の運び方が本当に素晴らしかった。
そしてね、これは人生讃歌じゃないです。
生きる素晴らしさを滔々と説くってんじゃくて。
んー何て言えばいいのかな。俺らはこうしてるだけ!こうして楽しんでるだけ!みたいな。
ふたりの讃歌っていうか。
分かりますかねw分からないですよねwwまいっかwww
いやいや、本当ねタイトル通りに、最強のふたりでした。
笑いだけで感動させる!
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