最強のふたりのレビュー・感想・評価
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実話... 心に響きました。。
実話なんですよね... 心に響きました。
障害を持っていない私には、気持ちが分かるなどと簡単には口には出来ませんが...
周りが同情の目を向ける中で、たったひとりだけが障害者扱いをせず同じ一人の人間として接するドリスと、過去に犯罪を犯したドリスを犯罪者扱いしないフィリップの間に生まれた信頼が二人を強い絆で結んだのですね。
それは二人がお互いを素直な心で見ていたからだと思います。
そして優しい運命の人との出会い。
素直な心で相手を見る事の大切さを教わりました。。
フランスの街並み、音楽、二人のユーモア、知的さ、純愛、信頼、
全てが綺麗だと思いました。
私は大好きな作品です。。
ほっこりと幸せな気持ちになります
通常の生活では全く接点のふたりの化学反応を起こしたかのようなマッチ具合が心を打ちました。使われている音楽も素晴らしく気持ちよくなりました。もっと音楽環境を整えてからもう一度みたいです。ぜひ見て欲しい一作です。
最強で最高なふたりの実話
マセが最強!
前評判以下かな。。。
これこそ、人間と人間のつきあい方だ!
ロングランしているので、遅ればせながら観た。もっと泥臭いコメディかと予想していたら、思いのほか洗練されたドラマだった。まるっきり違う世界に生きてきた二人が出会ったとき、こんな化学反応が起きるなんて、すばらしいなぁと思った。本音でつきあえる。同情からじゃなくて、対応する。腫れものに触るように扱わない。そこがいいよね。ドリスはしょうもない奴かと思ったけど、いいとこあるし、人の気持ちがわかる人。フィリップは金持ちの鼻もちならない人間かと思ったら、愛を求める孤独な人。二人とも無理に善人にしていないところも好感が持てた。この不況感まっただ中の世の中で、観終わった後、幸せな気分になれるのもうれしかった。最強のふたりから、ハッピーな気持ちをもらえた。ありがとう!
実話というのも素晴らしい。
スーパーマン役を演じた俳優クリストファー・リーヴが乗馬事故で下半身麻痺になり
自殺したことは有名だ。絶望とはこのことだろう。
金持ちでなければこの男も自殺したかもしれない
金持ちであっても死んだも同然であろう。
実話ならではのドリスとのやりとりは人生の大切なものが浮き彫りにされてく
娼婦とかでてきてリアルだ。恋もいい。ドリスがいう「女は金だ」笑
恋が成就したのもいい。
介護する方は見るべきなんだけど・・・。
真っ暗な映画館で、一人でじっくり観てほしい
最初はまったく知らなかったけど、ポスターでピンときました。
180度違う二人が、段々お互い寄り添っていく姿がいい。
介護も、すっごい型破り。
だって、富豪が男性を雇った理由は、「彼は私に同情してない」。
さすがフランス映画。どこかクスっと笑えて、ニヤっとして。
そして最後は思わぬ展開で、ほろり。
泣けました。
ハリウッドでリメイクとのことですが、ここまでの味を出せるかどうか。
ありがとう。
軽やかに温かい映画
童心で魂の再生を
フランス映画。
裕福な、脊椎損傷で四肢麻痺した男と、それをケアするセネガルからの移民で刑務所から出所したばかりの青年との交流を描いた作品。実際にあったことをベースで作られて、フランスで大ヒットした映画。2011年のフランスでの年間 映画興行収入第1位。全米でも外国映画興行成績、第1位を記録し、国際映画賞の最優秀作品賞と、最優秀男優賞を受賞した。
こそ泥で刑務所にお世話になったばかりのドリスは失業中。スラムに住み、子沢山でシングルマザーの母親からは、もう迷惑なので出て行くように言われている。職安で紹介された職場に面接に行って 3回不採用になったら失業手当が出る。不採用のサインが欲しくて、ドリスはフイリップの屋敷に面接に行く。面接で問われても、障害者の介護が、どんなものか、四肢麻痺がどんな状態なのか、全くわかっていない。
しかしドリスの、でかい態度と無知が幸いして、彼はフイリップの目に留まる。面接に来た沢山の就職希望者は、障害者についての教育だけは ばっちり受けていて知識はあるが 実際にケアしたことがない頭でっかちや、障害者に同情して、へりくだった態度をするような輩ばかりで、フイリップは腹を立てていた。未経験でも ドリスならば人間として対等な関係が結べる。何にしても、ドリスは 力持ちで単純な男だ。おまけに根が明るい。
晴れて介護人として採用になったドリスは フイリップの屋敷で面食らうことばかり。屋敷には、中世の絵画やルイ14世肖像画や、骨董品が所狭しと飾られていて博物館のよう。立派な家具調度品に、風呂までついている個室を与えられて、ドリスは、ただただ、驚くばかり。はじめはフイリップの下の世話を露骨に嫌がったドリスだが、徐々に障害者に必要なものは何なのか、介護人としての自覚が芽生えてくる。争いや喧嘩でぶつかることも多いが、同時に、二人の間の友情も、確実なものとなっていく。
フイリップはハングライダーの事故で四肢麻痺に陥った。裕福で自分のビジネスを持っていて、妻に死なれた。養女に迎えた娘は高校生だ。古典音楽を愛し、絵画など、芸術に通じ、友人も多い。
そんなフイリップには、長いこと文通をしている女性がいた。手紙を通じて互いに惹かれあっているが、フイリップは自分が障害者であることを、女性に伝えていない。好意を抱いているが、手紙のやり取り以上の関係に進むことが出来ないで居る。そんなデリカシーがドリスには理解できない。ドリスは 良かれと思って、サッサと彼女に電話をして、フリップに取り次ぐ。電話を切っ掛けに、手紙だけだった二人の関係に変化が生まれる。彼女は 自分の写真を送ってきて、フイリップの写真を求める。ドリスは、車椅子に座ったフイリップの写真を送るように手配するが、フリップは自分が元気だった頃の写真に摩り替えて、彼女に送る。
仕事が順調だったにも拘らず、ドリスが仕事を辞めなければならなくなった。ドリスの母親が、ギャンググループに深入りして身動きができなくなったドリスの弟を助ける為に、ドリスを呼び戻したのだ。母親には逆らえない。ドリスは、仕事を辞めて、スラムに帰る。
一方、フイリップは、ドリスの去ったあと、どんな介護人を雇っても、気に入らない。どの介護人もフイリップの顔色ばかり覗って、対等に友人として信頼することができない。かんしゃくを起こして とうとうフイリップは、またドリスを呼び寄せる。
ドリスは、何も説明せずに、海沿いの避暑地にフイリップを連れて行く。そして、海の見えるカフェでドリスは彼女がやってくることを告げて、去っていく。すでにドリスから車椅子に乗ったフイリップの写真を受け取っていた彼女が、フイリップに会いにやってきて、、、。
というお話。
ドリスのめっぽう陽気な態度と、無知で憎めない人柄に笑って笑って、最後に泣かされる。有名な画家の抽象画の値段を聞いて 腰をぬかしたあとは、自分で一生懸命 抽象画を描いてみせたり、オペラに連れていかれて、樹が歌っている、と言って大声で笑い出したり、オーケストラが奏でる古典音楽を、「これ知ってる、石鹸のコマーシャルだよー。」「これも知ってる、ガス会社のお待たせしてます、のテープだよ。」などと、じっとして聴いていられずに、やかましい。
でもこの映画のキーワードは、「童心」だ。スーパーリッチなフイリップは、事故にあうまでは 活発にスポーツカーを乗り回し、ハングライダーや乗馬を楽しんでいた。ドリスも屈強な体を持ち、遊ぶ道具さえあればスポーツでも何でもできる。その二人の男達が合体すると、冒険心のかたまりで、童心にかえってしまう。ドリスの采配で、フリップの車椅子を倍の早さで走るようにする。車椅子を畳まずに乗れる無骨な大型車をやめて、スポーツカーで出かける。健康のために辞めていたタバコも気分転換に吸う。自家用飛行機で遠出する。ハングライダーで空中遊泳でやってみる。パンクロックで踊ってみる。そして、遂に長いこと魅かれていた女性に会う決意をする。
二人の男の童心が、みごとに結びついて、縮こまっていた二人の魂が再生し、日々の輝きを取り戻していく。その過程が美しい映像と音楽によって みごとな作品に仕上がっている。
ドリスが カバーを掛けられていた車を無理に出させて、フイリップと乗り込む。それがなんと、、、ファアットの黒のマセラテイ、クアトロポルテだ。時速300キロ以上で走る、イタリアのスポーツカー。ドリスとフリップがマセラテイに乗り込んでエンジンをふかした瞬間 二人の童心が一体化する。アクセレレーターをブアン ブアン言わせて二人が顔を見合わせてワッハッハッと笑う。この瞬間の男達の笑顔が良い。だって、何て素敵なクアトロポルテ。夢中にならずに居られない。
黒のマセラテイでぶっとばして交通警官に捕まるところを、とっさのフイリップの機転で助けられ、アースウィンド&ファイヤーの「セプテンバー」を爆音で聴きながら二人が首を振り、体を揺らしながらドライブするシーンは最高だ。思わず顔がゆるんで、画面を見ながら自分もリズムに乗っている。本当に幸せになれる映画。久々に、心躍る映画を見た。満足感でいっぱい。
硬くなった心のストレッチ
冒頭から引き込まれてしまいました。こいつら、なに?何をするつもりなの? …まあ、おいおい分かってくるわけですが。
人生の痛みと癒しのバランスが良く、愉快な場面ではあれこれ考えず笑えた、いい映画でした。
ちょっと硬くなっていた心の、気持ち良いストレッチになったみたいです。
重い障がいを持つフィリップと、介護人として雇われた前科者ドリスとの交流を軽快に、温かい目線で見せてくれました。
ドリスの無神経な物言い、それが普通の環境の中で居所もなく生きてきたのでしょう。互いに問題を抱えている二人の、一緒の時に生まれる親密で誠実な空気がなんともいえません。
屋敷のスタッフ達も、多くの応募者の中から選ばれたバリアフリーな心を持った人達なんだろうな、異世界からやって来たみたいなドリスとの掛け合いもそれぞれに楽しかったです。
皆が君を必要としている!
スラム街育ちの黒人青年と首から下が麻痺している富豪の絆。
何なのだろう、特別目新しい題材でもないのに、特別に感じてしまうこの魅力は?
それはきっとオマール・シーが演じたドリスにあるのだろう。
複雑な家庭環境、荒れた生活、無学で無職。
失業保険欲しさに就職活動した富豪の介護の面接に採用。
ドリスの介護は見てて危なかっしいが(笑)、頑なだった富豪フィリップの心をほぐしていく。
臭い言葉だが、それは“心”だったのではないか。
障害者と対すると、必要以上に気を遣う。中には偽善もあるだろう。
そういうのって何より鬱陶しく、嫌なものだろう。
ドリスはそれらをまるでビートたけしのようなキツいジョークで笑い飛ばす。
フィリップを“障害者”としてではなく、“人”として対等に接する。
壁を作らないドリスに、我々は劇中のフィリップ同様、魅了されてしまうのだ。
終盤、ドリスはフィリップの元を去る。
修復し難い仲になったわけでもなく、仕事放棄したわけでもない。
ドリスの家族にはドリスが必要だったからだ。
そしてフィリップもまたドリスを必要としていた。
不必要な人間なんて居ない。
皆が、あの人懐っこい性格と屈託のない笑顔を必要としているのだ!
並みに良かった
彩る、「壁」
本作が劇場映画デビュー作となるエリック・トレダノ監督が、パリに住む市井の人間を軽やかに描く力作「PARIS」にも出演したフランソワ・クリュゼ、「ミックマック」のオマール・シーを主演に迎えて描く、人間ドラマ。
異なる境遇、価値観をもった2人の人間が、衝突し合い、笑い合い、互いを認め合っていく。世界各国、この極めてシンプル、かつ難しいテーマを扱った映画は数多い。優等生と、不良。金持ちと、貧乏人。男と、女。大きく捉えてしまえば、全ての物語の根底を支えている巨大な柱といって過言ではない。
ただ、この「柱」。多くの観客が「う~ん、ちょっと苦手かも」というキャラクターが、奇抜な価値観を振りかざして輝く相対するキャラクターに引っ張られ過ぎると、映画作品の軸となる「雰囲気」なり、「スタンダード」さえもが見事に崩れ去る事もしばしば。「いつの間に、脚本家が変わったのですか?」と作り手にフリーダイヤルで抗議したくなるほど、世界が暴力的にひっくり返る危険も孕んでいる。
だから、怖い。だから、面白い。
さて、本作はどうだろうか。事故で下半身不随になり、人生を持て余している大富豪の家に、刑務所帰りの破天荒な青年がひょんな事から入り込む。知らない世界、むくむく膨れ上がる好奇心。富豪の人生が少しずつ、熱を取り戻す。
単純にあらすじを追えば、数多の「柱崩壊」ドラマとの差異を推し量るのは難しい。だが、この二人の間には友情という糸と並び、透明な「壁」が立ちふさがっている。この一点に、本作の魅力が詰まっている。
聞いたことのない音楽。吸ったことのないタバコ。青年が差し出す「未体験」に、富豪は惹かれていく。と、同時に、「自分は、自分」という厳格なアイデンティティーは決して崩すことなく、青年との間に築いている。
叱るべきは叱り、楽しむべきは楽しむ。認め合うべきは、認め合う。富豪側に、人間として確固とした性格の基礎があるからこそ、青年も安心して彼を自分のテリトリーに引っ張り込める。その安心感と、本当の意味での信頼感が物語の肝であり、観客の高い満足度の根幹を支えている。
破天荒なだけじゃあ、見苦しい。硬いだけじゃあ、肩がこる。的確なバランスで紡がれる2人の人間の心の再生が、透明な「壁」を鮮やかに彩っていく。
きっと本作の作り手は、たくさんの人間とぶつかり、戦い、認め合ってきた素敵な経験をもつのだろう。だからこそ、「変わる」「変える」群像劇をこれだけ情感たっぷりに描けるのだろう。単純に「強引に、相手を塗り替える」心の交流に満足する映画の作り手に、笑顔で捧げてあげたい作品だ。
爽快感が突き抜ける下現代社会の盲点
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