エイリアン ディレクターズ・カットのレビュー・感想・評価
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エイリアンの不気味さを強調した再編集版
最新作『エイリアン ロムルス』鑑賞前にBlu-rayで復習。
初公開から24年後に未公開カットを加えて再編集されたディレクターズ・カット版だが、劇場公開版より1分短い。
エイリアンは卵から産まれるが、幼体は人に寄生して変態する。寄生して育つので宿主を直ぐには殺さない(と『…2』でリプリーが言う)。
ディレクターズ・カット版では、船長が生きながら巣(繭?)に囚われていて、リプリーに殺してくれと懇願するシーンが追加されている。
このときの船長は既にエイリアンに寄生されていたのだろうか。首から下はエイリアン(の巣)と同化しているように見えた。『エイリアン2』にも同じような場面がある。
最初に寄生された副船長は、卵から出てきた幼体に顔面に貼りつかれて口から体内に入り込まれたが、巣に囚われた人は別の方法で体内に入られるのだろうか…。
あるいは、巣に囚われた人は幼体ではなくクィーンの栄養源にされているのかもしれない。本作ではまだクィーンの存在は明かされていなかったが。
…ま、この辺はちょっと調べれば明確に定義されているのかもしれない。
劇場公開版と続けて観たので気づいたのだが、猫を探しに行った機関士が“雨が降る”船内加工場(?)で犠牲になる前、ぶら下がっている鎖にエイリアンが潜んでいた。
これはごく短いカットなのだが、なぜ劇場公開時には削除したのだろう。ギリギリまでエイリアンがいることを隠したかったのか…。
機関士が犠牲になった後リプリーたちがやって来る場面もこの版で復活しているが、ここでは“血の雨”が滴っていてより恐ろしい。
映画冒頭のノストロモ号のクルーが冷凍睡眠から目覚める場面で、リドリー・スコットは凍眠ポッドの中では男女関係なく裸であるべきと考え、実際に撮影したと語っていた。
が、それは復活していなかった。
追加したシーンがある分、削除されたシーンもあるはずだが、細かく比較検証はしていないので、よくわからなかった。
しかし、ディレクターズ・カット版の方がエイリアンの不気味さは勝っていると思う。
ただ、リドリー・スコット自身は劇場公開版に不満はないと語ってはいる。
ディレクターズ・カット版‼️
ディレクターズ・カット版としてのレビューです‼️アンドロイドのアッシュのセリフ「ヤツは完全生物。素晴らしい純粋さで、生存のため良心や後悔に影響されることのない完全生物」‼️このセリフはエイリアン、正確には一作目のエイリアンを象徴するようなセリフ‼️一作目のオリジナル公開版を観た時、エイリアンは人間を食べるわけでもなく、ただ自分以外の生物は容赦なく殺す‼️命乞いや情けなど全く通用しない‼️遭遇したら終わり‼️そういう設定が怖かったんですよ‼️目的も判らず、不気味で得体が知れない‼️そんな生物が広大な宇宙空間の限定された宇宙船内で襲ってくる‼️そういうエイリアンの最悪な意味での神秘性が魅力だった‼️もちろん「エイリアン2」以降、この生物のいろんな習性が判明するわけですが、少なくとも一作目では必要ないことだったんです‼️それなのに追加されたシーンは、ブレットとダラスが繭にされているシーン‼️エッ⁉️ブレットとダラスは生きてたの⁉️ダラスはともかく、ブレットは明らかに殺されてるように見えるんだけど⁉️エイリアンはフェイスハガーを寄生させるつもりだったの⁉️という事はゼノモーフからもあのバカでかい卵を生み出せるの⁉️容赦ない殺戮マシーンのはずのエイリアンが⁉️完全生物であるはずのエイリアンの余計な一面を見せてしまっている‼️そしてリプリーが必死に脱出シャトルに向かう途中に挿入されたこのシーンは、作品のペースを遮断してるし、明らかにこのシーンだけ浮いてる気がする‼️小さな事かもしれないけど、私は劇場公開オリジナル版の方が圧倒的に好きです‼️
映画史に残るSFゴシックホラーの傑作!!
半世紀ちかく続く“エイリアン・サーガ”の第1作目
映像、ストーリーの作り込み共に今観ても全く古さを感じず、半世紀ちかく前の作品とは思えないほどの完成度の高さ
H・R・ギーガーさんのクリーチャーデザインが素晴らしいのは当たり前だけど、加えて本作は美術も素晴らしく、特にノストロモ号の船内のセット、無駄に数の多いスイッチやモニター、有機体の内臓を連想させる狭く薄暗い連環デザインの通路、真っ白にライトアップされた無機質な部屋など、これぞ正に“ザ・SF映画”と思わせる風格をまとい、見ているだけで惚れ惚れします
主人公リプリーを演じるシガニー・ウィーバーさんをはじめ、トム・スケリットさん、ジョン・ハートさん、イアン・ホルムさんなど名だたる名優たちの若かりし日の演技が新鮮かつ見応えがありました
フェイスハガーやチェストバスターも含めエイリアンの登場シーンが今観ると少なく、動きも遅いな〜と感じるも、それもご愛嬌ですね
敢えて1点ストーリー面で腑に落ちないのは、ウェイランド社がなぜイアン・ホルムさん演じるアンドロイドのアッシュにエイリアンの完全捕獲と持ち帰りを最優先事項のミッションとしてプログラミングしていたか、というところ
これはやはり凍結となっている「エイリアン:コヴェナント(2017)」の続編でうまく繋いでほしいところです
逃げ場無し!広大な宇宙空間の閉ざされた船内
シガニー・ウィーバー、若っ!
久し振りに見た第一声です。
これまた、何回見ても面白い名作の一本ですね。全然見劣りしない。強いて言うなら、着ぐるみ感満載のエイリアンが、チープかな。
でも、そんなことも気にならない、ひとつの魅力として楽しめる最高の作品です。
今回、ディレクターズカット版としての再見ですが、あまり変わらないかな。違いがハッキリ分かってませんから(笑)
第1作目は1970年代、「スター・ウォーズ」と同じ頃の作品ですから、ホンッと息が長い。もうすぐ公開の新作「エイリアン:ロムルス」、予告編を見たら原点回帰みたいなんで、楽しみにしてます。
寄生獣
公開時に観た劇場版(79)とディレクターズ・カット版(04)で少々違ってるところがありましたが、あまり気にすることもなく、最果ての宇宙空間で起きた惨事にただただ震えました。今作が巧いのは、主役のエイリアンを出し惜しみするところですよね。ちらっと見える異様な姿もインパクトがありますが、驚異的な生育スピード、さらに動きも速くてビビりました。自分の中に「宇宙は怖い!」という潜在意識があるとしたら、きっとそれは今作の影響だと思います(苦笑)。
単純にハラハラドキドキで面白い
自宅で動画配信サービスを利用して視聴しました。
エイリアン2はなんとなく見た記憶があるのですが、エイリアンシリーズ第1作目の本作はこれまで見たことがありませんでした。
序盤の探索シーンはなんとなく冗長さを感じたりもしましたが、逆に言えば目覚めてから終盤までのストーリーが淡々と描かれているようにも感じました。ことの起こりもそれほど短縮せずに映像化されており、エイリアンにがっつり襲われ始めるのが割と時間が経ってからなので、後半のスピード感は凄いですね。最終的に2時間弱という長さを感じませんでした。
爆破装置をセットしてからエイリアンに遭遇したシーンの危機感やリプリーの絶望感の演出もとても良かったです。
ストーリー自体も特に無理を感じませんし、エイリアンを船内に侵入させるきっかけとなったアッシュ関連の話も、綺麗に昇華されているように思います。
シンプルなんですがとてもハラハラドキドキで面白かったです。
怖い仕掛けが満載
この類の映画はとても怖そうで見たことがなかったが、初めて女性がヒーローになった映画ということで、VODで見てみた。
やはり怖かった(笑)。
停電や密閉空間という状況設定はもちろん、明滅する映像と音響(特に心音)の仕掛けが恐怖を増し増しにしていた。
シガニー・ウィーバーさん演じる臨時船長の言う通り、マニュアル通り、にしてればこんなことにはならなかったのに!とずっとブツブツ言いながら見ていたが(笑)、おっと、そんなことになっていたとは!という設定もあり、楽しめた。この件は、現実にありそうな気がしてそこも地味に怖い。
初めて登場した女性ヒーローは、ジョーンズを気にかける時以外はとてつもなく冷静で孤独でタフだった。
The perfect organism. メッチャ恐い‼️
最近youtube で「エイリアンエイリアン」を聴く事にハマっているので久しぶりに本家「エイリアン」を観賞しました。うん、いつ観ても面白い‼️この作品を公開当時に何も知らず映画館で観てたらメチャクチャ面白かっただろうなっと当時の人が羨ましくなります。
ホントに見所が多くって油断できないんですよね。それでも個人的に突出していると思うのはH・R・ギーガーのデザインではないでしょうか?だいたいエイリアンの口の中に口があるデザインを考えつくって事自体がスゴい。頭おかしい。変態だ。
こちらはギーガーではないのですが、宇宙船ノストモロ号のデザインも武骨でカッコいいです。最近のスマートな宇宙船と違いゴツゴツして、やたら突起物が多い。よく観るとこの宇宙船メチャメチャでかいんですね。それに対してクルーが7人って少なすぎ‼️そして、何の為かわからない装置がいっぱいある。いやー、SFだなぁ。
今ではシガニー・ウィーバーが当然のように主人公ですけど、本作を初めて観たら誰が主役かわからずドキドキしますよね。特にリプリーは最初職務に忠実な嫌なヤツ感ありますし。終盤爆弾をセットする時に自分で「7分後に集合」って言っておきながら、その後に猫を探し始めるリプリーにはオイッ!って思いました。しかも、その猫をエイリアンの前に放置するし。酷いなぁ。
最初にフェイス・ハガーされるケインはジョン・ハートだったんですね。先日観た「エレファント・マン」の中の人だ!そのケインが危ない時に1人シャトルでドラッグきめてるダラス船長。実はダメな人っぽさが示唆されています。アンドロイドのイアン・ホルムは「ロード・オブ・ザ・リングス」のビルボやん!等々発見があります。
観賞後Wikipediaさんを観てて驚いたのは本作はリドリー・スコットの企画ではなかったんですね。リドリーはあくまでも雇われて監督をしたって事にビックリでした。ずっとリドリーが最初っから作り上げたと思ってて。意外だったなぁ。それでもリドリーは歴史に残る名作を何本も監督したスゴい人物には間違いないですけどね。
そもそも「AILEN」は外国人、外から来た人って意味で宇宙人を意味する事はなかったみたいです。ほら、stingも「English man in NY」でも普通に「I'm an ailen」って歌ってますよね。でも、今ではエイリアンといえば宇宙人の意味。そういった所でも本当に世界を変えたSFホラーの金字塔。古いからって敬遠せずに観なきゃ損ですよね!
猫のジョーンズ
ハリー・ディーンが猫を追っ掛けるだけで、無駄死にしてしまう呆気なさ。
そんな猫のジョーンズの行く末が気になってしまう後半戦でもある!?
初めて"エイリアン"を観たのでオリジナルとの違いを比べる事も出来ずに、宇宙パニック物の原点であるのは頷ける内容にリドリー・スコットの凄さを再認識した。
誰が主人公な訳でもなく、主軸になるエイリアンの姿も限りなく見せる事はせず、船内のヴィジュアルなどのディテールが斬新で、見えない恐怖を引き立たせている。
一見、娯楽大作のイメージから観る人を選ぶダークな雰囲気一直線な本作が傑作であるのは間違いない。
未公開シーンの追加は大正解!
SFホラーのエポックメイキング的作品『エイリアン』を、リドリー・スコット監督自らが再編集したディレクターズ・カット版。
『エイリアン』のブルーレイをレンタルしたところ、劇場公開版とディレクターズ・カット版が両方とも収録されていたので、劇場公開版を鑑賞後直ぐに本バージョンも観てみました。
未公開シーンを6分程追加しているにも拘らず、ランタイムはオリジナルより1分短いということで、結構編集し直されているはずなんですが、『エイリアン』素人の私には正直どこが変わっているのかよくわかりませんでした。
ただ、なんとなく本バージョンの方が纏まりが良く、見易くなっているような気がします。
追加された劇場未公開シーンには、何点か気づきました。
その中でも、ブレットがやられた直後にリプリーとパーカーが駆け付けるシーンと、繭にされたブレットとダラス船長をリプリーが発見するシーンは追加されていて正解だと思います。
というより、かなり重要なシーンだったので何故カットされていたのか、これがわからない…
劇場公開版とディレクターズ・カット版、どちらかを選べと言われればディレクターズ・カット版を選びます。
完全版といっても差し支えのない、出来の良い再編集版だと思います!
洗練された恐怖
エイリアン・シリーズ第1作に未公開シーンを加え、リドリー・スコット監督による細かな再編集が施されたバージョン。
Ultra HD Blu-rayで鑑賞(吹替)。
ディレクターズ・カット版なのにオリジナル版よりも上映時間が短くなっている希有なパターン。より洗練されている印象で、個人的にはこちらの方が好きだ。エイリアンの生態の一部が描かれていたり、乗組員たちのドラマが掘り下げられていたりと、オリジナル版との微かな違いがマニア心をくすぐる。
追加シーンでいちばん衝撃的なのは、ダラスのその後。オリジナル版では生死不明のままだったが、追加シーンによってチェストバスターに生きながら絡め取られていたと判明する。
その最期も壮絶だ。俺の命令は絶対だと振る舞う暴君的な船長だったダラスが、リプリーに慈悲を請い、焼いてもらうと云うのはある意味フェミニズムの勝利なのかなと感じた。
[以降の鑑賞記録]
2024/09/05:Blu-ray(吹替)
※修正(2024/09/05)
おうち-124
とりあえず美人と行動を共にすること。
好きな作品から監督を絞っていくと、私はもしかしたらジェームズ・キャメロンが一番好きかもしれないと思いました。
そして彼の作品をたどると、「エイリアン2」が。
え、リドスコ爺さんの独占販売じゃないのか、しかも3はデヴィッド・フィンチャー🤯なんという顔触れ。
この頃からほとんどプロット変わらないけど、それでいいんです。
おちゃらけキャラとその相棒必ずいるし、
ちょうどよく切れる通信回線、
登場人物を一通り見れば、その人の運命がなんとなくわかるのもお決まり。上級者ともなれば、脱落順も予想できるはず。
お約束の単独行動、からのアレ。
やっぱり美人と行動を共にするのが一番長生きできる(反面、大抵イケメンの運命は決まっている)。
初代はそんなにアクションではなかったのですね。
ディレクターズカット・カット版なので、映像はすごくきれいですし、少しエイリアンの動きがきかんしゃトーマスちっくなとこもあるけど、古さはそこまで感じない。
金字塔と言われる所以もわかる。だってもうこのプロットじゃなきゃ♡
やっぱり宇宙旅行は私はまだいいです。世界で十分すぎます。
何度も観たい名作
個人的には世間一般で知られている傑作、「スター・ウォーズ」よりも気に入っている。本格的なSFホラーの元祖だと私は思っているが、この背筋が寒くなる描写の数々は何度観ても怖い。1979年の映画のため非常に古臭いが。
しかし、その古い感じがより恐怖を煽っているように私は感じている。現代の最新技術でしか味わうことのできない恐怖も当然あるが、こういう手の作品は旧作でしか味わうことのできないこの怖さがぴったりだと思う。古臭いという表現をしたが、ちゃちいと言っている訳ではない。その証拠に宇宙貨物船ノストロモ号の内部の作り込みをみて欲しい。細かな計器類から睡眠ポッドまで、今でも十分に通用するだろう。本作を最新技術でリメイクしても恐らく恐怖と感動は旧作を越えることは不可能だろうと思う。
映像キレイ
コヴェナントを見る前の復習で、ディレクターズカットを見た。正直、公開版との違いはわからなかったが、さすがにBDで観る映像はキレイ。そして、現在と照らし合わせると、感染症に対してはありえない対応(私は感染症対策の医師)。死ぬほど観た映画なので、感想はツッこみどころのみ。サーセン。
シリーズ最恐
2017年の今観ても古さをまったく感じさせない面白さ。「2」以降では人間がエイリアンに対して闘いを挑むことが既定路線になっているが,1作目ではひたすら逃げるのみ。彼我の戦闘能力の差を考えれば,これが正解だろう。だからこそ圧倒的なリアリティがあるし,描かれる恐怖に共感できるのだと思う。エイリアンを含め,宇宙船や世界観など作品全体のデザインが1979年時点でこのレベルで完成されていることも驚きだ。『エイリアン』がなければ,その後のSF作品のデザインはまったく異なるものになっていただろう。基本的に2017年の今になっても変わらないところがその凄さを物語っている。
マクガフィン沢山。
じんのさんの脚本講座の題材だったため、鑑賞。
人間ドラマばかりの昨今の映画社会にヒントを投げかけていた。人物像をほとんど描くことなく(描いたら誰が主人公で、誰が生き残るかわかってしまう笑)物語を進め、見終わったあとにはジェットコースターのような満足感を得られる。マクガフィンの連続で、飽きがあまりこない。
ただ殺すのではなく、水浴びなどをして人間の「生」を意識させてから殺す、食事中に腹からエイリアンがでてくるなど、不快感を観客に与えるシナリオの工夫がされていた。
空間を三次元的に使うことによって、観客に空間を認識させやすくする工夫が、エイリアンの体液が強酸だと分かるシーンにされていた。
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