ロボジーのレビュー・感想・評価
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五十嵐信次郎の演技力
言わずと知れたミッキー・カーチス氏の超ナチュラルな演技に感心しきり。
失礼を承知で書きますが、自身がどう見られているかを冷静に計算して、演じているとしか思えません。
おとぎ話的に良く出来たストーリー。荒唐無稽ですが、出演陣が大真面目に演じることで、リアル感を出していると思います。
むしろハリウッド映画向きのプロットと思いました。
エンドロールは、続編への布石か…
吉高由里子三十六歳。何がめでたい
監督と脚本は『ひみつの花園(1997)』『アドレナリンドライブ』『ウォーターボーイズ』『パルコフィクション Parco Fiction』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』『WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常』『サバイバルファミリー』『ダンスウィズミー』の矢口史靖
脚本協力は『ハッピーフライト』『WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常』『サバイバルファミリー』『ダンスウィズミー』の矢口純子
2012年公開のコメディー作品
当時吉高由里子24歳
主演は74歳にして映画初主演のミッキー・カーチス
ちなみに五十嵐信次郎はミッキー・カーチスの本名ではない
ミッキー・カーチスの本名は加千須ブライアンであり帰化する前はマイケル・ブライアン・カーチス
日英ハーフの両親との間に生まれた所謂クォーターだ
「五十嵐信次郎」とは彼が子供の頃に非国民として虐めを受け日本人になりたくて自分で考えた名前である
粗筋
中小シロモノ家電メーカー木村電器は木村宗佑社長の思いつきでロボットを開発をすることに
会社の宣伝のためにロボット博覧会に木村電気開発のロボットを発表するために
ロボットの名前はニュー潮風
ロボット開発部に集められた3人の社員はロボット製作にはズブの素人
チビの小林弘樹はエアコンのIC技術者だったもののメガネデブの太田浩次は洗濯機の営業で眼鏡ゲロ男の長井信也は梱包作業員だった
そんな3人に二足歩行のロボットなんて作れるわけがない
しかし太田がうっかりこぼしたドリンクがパソコンにかかることよって奇跡が起こりロボットは歩きはじめたが3階の窓が転落し大破した
博覧会1週間前でロボット開発を諦めた3人は着ぐるみショーの役者オーデションを行い中身が空っぽのニュー潮風に人が入り誤魔化すことを考案
定年を迎え妻に先立たれ孤独な老人の鈴木重光は結婚し離れて暮らす娘のアドバイスでしぶしぶ再就職するため年齢制限がなかったオーディションに参加していた
金属アレルギーがなかった鈴木は見事に合格し鈴木重光入りのニュー潮風はロボットとして博覧会のステージに上がった
台本通りに事は進み無事退場するはずだったが博覧会を見に来ていた大学生佐々木葉子の頭上に手抜き設置の柱が倒れてきてニュー潮風は咄嗟に駆け寄り彼女をすんでのところで救出した
これをきっかけにマスコミが大騒ぎし世間の注目を集め一回限りの苦し紛れを続けるハメになった3人の苦行
ミッキー・カーチスの愛すべき老害ぶりが良い
エンディングテーマを歌うのもミッキー・カーチス
ニュー潮風の説明会が佐々木葉子が通う大学が行われたのだがそこは理工学部で高度な専門知識の質問にタジタジの3人のシーン好き
ニュー潮風の中身が人間だと分かりディレクターの伊丹に怒りをぶちまける葉子の表情はもっと好き
伊丹の台詞「けんもほろろ」って久しぶり聞いた
終盤もロボットが転落する所謂天丼好き
数年後佐々木葉子も社員として木村電器ロボット開発部のメンバーになっていたがまたロボットが壊れて鈴木重光じいさんに頼むオチ大好き
配役
ロボットの中の人を演じる老人の鈴木重光に五十嵐信次郎(ミッキー・カーチス)
『ニュー潮風』に恋をするロボットオタクの大学生の佐々木葉子に吉高由里子
「木村電器」ロボット開発部エンジニアの小林弘樹に濱田岳
「木村電器」ロボット開発部エンジニアの長井信也に川島潤哉
「木村電器」ロボット開発部エンジニアの太田浩次に川合正悟(チャン・カワイ)
「ニュー潮風」の取材を行なうケーブルテレビ局のディレクターの伊丹弥生に田畑智子
重光の娘の斉藤春江に和久井映見
「木村電器」社長の木村宗佑に小野武彦
春江の夫の斉藤亮一に田辺誠一
春江の娘の斉藤美帆に安田聖愛
春江の息子の斉藤義之に星野亜門
デイサービスの理学療法士に西田尚美
白バイの警察官に田中要次
ニュー潮風のコスプレ男の渡辺誠司に森下能幸
佐々木が所属する大学のロボット研究会の清水雅広に古川雄輝
葉子の友人に高橋春留奈
佐々木が所属する大学のロボット研究会のメンバーに大窪人衛
佐々木が所属する大学のロボット研究会のメンバーに今井隆文
佐々木が所属する大学のロボット研究会のメンバーに三浦圭祐
鈴木を診た医師に竹井亮介
経理部社員の野村に藤本静
車に変形するオーディション参加者に野口太
オーディション参加者に細川洋平
コスプレイヤーに大久保綾乃
コスプレイヤーに遊木康剛
ケーブルテレビ局の伊丹の上司に徳井優
ロボットの展示会の司会者に菅原大吉
老人会の大衆演劇で殺陣を披露しおばあちゃんたちにモテモテな原田に大石吾朗
トイレの酔っ払いに竹中直人
馬鹿げてるけどおもしろい
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ある電気会社の社員3人がワンマン社長の指令でロボットを作る事に。
ロボットの出来を競う大会に出場するためだったが、失敗した。
しょうがないから中に入ってもらうために適当な爺をスカウトした。
大会当日、ロボに入った爺が吉高の危機をとっさに助ける。
これがきっかけで人の危険を察知する高性能ロボとして脚光を浴びる。
戸惑う3人だったが、本当の事を言い出せず時の人となる。
吉高はロボットオタクの学生で、この電気会社への就職を希望する。
しかし彼女が入社したら全てが嘘とバレてしまうのは明白。
なので3人は、君は向いてないと突き放した。
それに切れた吉高が、中に人が入ってる疑惑を持ち始める。
そして独自に調査し、爺が入っている事を突き止めた。
そして知り合いのケーブルテレビにこの情報を売る。
ケーブルテレビの取材により、全てが明るみに出るはずだった。
が、機転をきかせた爺が死角に入った時にロボの失敗作を窓から落とす。
さっきまで動いていたロボットが落ちたと誰もが信じた。
これにより疑惑は消え、翌年吉高はこの会社に就職、2号機を作る。
しかしまた直前でトラブって駄目にし、爺に頼みに来る。
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コメディみたいな作品。
まあ取り立てて書く事も特にはないが、おもしろかった。
最後のすりかわりシーンはそんなん無理やろって思ったけど。
壊れたロボットをごまかすために、ロボットの中にじいさんが入ってしま...
壊れたロボットをごまかすために、ロボットの中にじいさんが入ってしまうという。
じいさん、だんだん調子に乗ってきてしまいますが、ダメ社員のグダグダ感も笑えます。
軽く楽しめる感じで丁度いいです。
ウソから出たマコト
オーディションにて選ばれてしまったのが鈴木老人(五十嵐)。認知症の心配をする娘(和久井映見)夫婦から「趣味もないんだから働いてみたら?」という言葉と、日当3万円というチラシによってフラフラと会場へと向かったのだ。普通のじいちゃんのようだが、五十嵐信次郎はミッキー・カーチスの別名だ。
社名を売るために5分くらい二足歩行しさえすれば良かったのに、ついつい踊ってしまったり、女子学生葉子(吉高)を倒れる柱から助けてしまったことによって観客の目を惹いてしまった。葉子をはじめ、日本中から注目されるようになった“ニュー潮風”。元々白物家電のメーカーだったから洗濯機ぽいネーミングだ(笑)。
その後はあちこちのイベントに駆り出され、子供たちから絶大な人気を得る。引っ込みがつかなくなったダメ社員3人組。わがままな鈴木老人に自腹で支払うバイト代や経費がかさんでも偽物とバレて会社をクビになるよりはいい。やがて葉子の通う大学の理工学部の講演会に勘違いして参加・・・専門的な質問を浴びせられても誤魔化すテクニックも身に付けていくようになった・・・
高度すぎる動きのロボットを専門外のメーカーがどうして作れるのか?という疑問は最初は誰も疑わなかった。これも実際にロボット技術が発達しているためなんだろうけど、嘘が本当になっていく過程をみごとに映像化している。
普通の物語としては、最後に嘘がバレて謝罪をするなり、苦労話を語って平和的に解決すると想像できる。しかし、本作はそんな予想を覆し、嘘がそのまま本当として通ってしまう。真偽を問われる記者会見にて2階から落ちたロボジー。観客はじいちゃんが怪我をする!とショックを受けそうだが、見事なすり替えで機械のつまった潮風が落ちて壊れたのだ。
ロボットオタクの女子学生でもある葉子が木村電器に就職し、今度こそは本当のロボット制作に携わってゆくのだ。だけど、二転三転。またしても発表前に壊れてしまうというオチがついた(笑)
ふてぶてしいジジイ最高
年寄ものに弱い私にとっては
ジジイ×矢口史靖監督 っていう組合せ、面白い匂いしかしない。
ということで鑑賞しました@TOHOシネマ渋谷。
老人ものって、みじめさとかさみしさで同情を誘いつつスパイスにする作品が多いのだけど、
本作はミッキーカーチスのふてぶてしい老人演技が、やもめ爺のみじめさをぼやかしてて、本当に気持ちがいい。
憎たらしくて同情しきれない。笑
ストーリー展開も面白くて、安心して笑える作品でした。
日本でしか作れない最良のエンターテイメント
非常に良く練られたシナリオで、観衆の予想をつぎつぎに裏切ってくれます。
ロボットのなかに爺さんが入るという、ま、ある種、ベタな思いつきがスタート地点であっても、お爺さんをロボットの中に押し込めるまでのシナリオにも違和感がまったくありません。
そのあと次々に起きる事件も、ユーモアも満載でありながらドタバタ劇ではなく、高齢化社会の持つ意味までしっかりと問うています。
社会への問題意識を全方位に持った作り手による、素晴らしい作品に仕上がっていました。
ロボット最先進国の日本にして、
サブカル最先進国の日本であったからこそ成立した映画で、5年前では成立しなかったし、5年後でも成立しないであろう、時宜を得た作品でした。
爺さん役が、上手い上手い。
あとで知ったのですが、元・ミッキーカーチスさんなんですね。
さすがでした。
場内から笑いが絶えませんでしたが、子供でも大人でも、もちろん爺さんでも安心して見られる素晴らしいエンターテイメントでした。
重要なシーンが実はいずれも伏線となっていて、最後の思いがけないハッピーエンドに結実するなんて、お見事、アッパレな手腕だとしか言いようがありません。
これなら、字幕で海外で配給した場合でも、一定の配給収入を得られるんじゃないか、ハリウッド製の映画にも負けない力があるなと感じたのでした。
ロボットの中に人間が入るという馬鹿馬鹿しさがおもしろい。 そして、...
ロボットの中に人間が入るという馬鹿馬鹿しさがおもしろい。
そして、いつまでもごまかし続けるのではなく、勉強しながら本物のロボットを開発するという展開。
ただ、最後はまた人間に入ってもらうことになるというオチも笑えた。
いつばれるのだろうというほどよい緊張感がよかった。
思い出
当時12歳くらいの時におばあちゃんと2人で初めて映画館に行き、観たのがこの作品です。
その日からこの作品は自分の中でずっと1番の映画でした。
映画館に行って実写映画をちゃんと最後まで見たという実感というのも多かったと思います。
しかしあれから年齢を増すごとに何回も何回も見てしまい、19になった今も面白いと感じます。
3人組のメンバーがまるでお笑いトリオのように見えて、そこに加わる自己中のおじいちゃん。
自分にはおじいちゃんがいないのでおじいちゃんの一つ一つの行動に興味があって、それも面白く感じたのだと思います。
12の頃はただのコメディ映画として見ていたのですが、年齢を増すごとに何度見てもあまり好かれないおじいちゃんがロボットの格好をして家に乗り込んで、帰った時に孫がもしかしておじいちゃん?となるあの瞬間、思い出すだけで泣けます笑
おじいちゃんは孫にあのロボットはおじいちゃんなんだよと散々言っていたのにいざ家に上がり込んだときにはネタバラシをせず、まるでマスクをしたヒーローのような、あのシーンは最高ですね。
当時1番驚いたのは記者会見で追い込まれたのですが、おじいちゃんが別のロボットを窓から落として自分はロッカーに入り、なんとかやりすごすというシーンは、おじいちゃんがあの3人のことを考えてした行動の中では1番素晴らしいことで、最後に吉高由里子さん含めた4人でおじいさんの家に押しかけて頼むというのは続きは!?続きは!?と当時思いました。
本当に楽しい、感動もあり、笑いもあるという誰にでもわかりやすく面白い映画です。
私はあれからやりたいことを考えた結果、映像系の学校に進み、今は役者を目指しております。
そうなれたのもこの映画のおかげだと思っています。
矢吹監督のコメディセンスをミッキー・カーティスが見事に演じた邦画コメディの佳作
ミッキー・カーティス(映画では、本名の五十嵐信次郎名義)がひょんなことから段ボール製のロボットに入り、似非ロボットを演じることから始まるおかしな物語。
吉高由里子演じるロボットオタクの女子大生もこの物語の可笑しみを増幅させている。
良質な邦画オリジナルコメディ作品である。
<2012年1月14日 劇場にて鑑賞>
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自宅(CS放送)にて鑑賞。矢口史靖脚本・監督。五十嵐信次郎ことミッキー・カーチスが人間味溢れる“鈴木重光”をイキイキと熱演。特に途中何度か登場する無理矢理、厭々乍らと云う表情が佳く、表情の変化はラストシーンで活かされている。“佐々木葉子”の吉高由里子も良さが引き出されている。厭きさせない物語の展開や構成が巧みで、ラストの後味・着地点も良い。よく練られたシナリオだが、ややダレ気味に映る中盤に難があり、モウ少しツマむともっと締まった様にも思える。ただ文句無しの合格点で、充分愉しんだ。70/100点。
・レトロ的な“ロボジー”の造形・デザインも印象深く魅力的。“五十嵐信次郎”名義ミッキー・カーチスによるスティクスの完コピに近いナンバーが流れるスタッフロールも楽しい。
・鑑賞日:2013年5月12日(日)
チャンカワイの演技が素晴らしい
これは正直メチャクチャ面白い!ミッキー・カーチスがロボットになるまでの心の動きを直接的な台詞一切なしで描き切ったところは監督が脚本も兼ねているからできることかと。ミッキー・カーチスがチラッとライバル意識を燃やす、婆さん連中にモテモテの爺さん役に大石吾朗をキャスティングするというシャレも効果的。ミッキー・カーチスにミッキー吉野を被せて『ミスター・ロボット』をカバーさせるという世代限定ネタにひょっとして?と思ったらやっぱり案の定監督さんが67年生まれの同世代でした。
あとチャンカワイの演技が実に素晴らしかったです、天才かも。
笑顔
ミッキーさんは髭がないと少し違って見えますね。
冒頭の徹夜明けの作業からのロボットが暴走し窓から落ちていく姿はブラック企業を風刺してるのかと思ってしまったけど、最後のシーンの為だけだったのかな?
オーディションを受けにきていたダンボールでゴミ収集車にトランスフォームした人は普通に欲しいと思ってしまった(笑)
詐欺の片棒を担がされだと怒っていた鈴木さんが工場の皆んなの沈んだ顔を見て、しょうがねえなって感じで助けてあげる姿がなんか好きだった。
落ちもなかなか好きだ、最後の笑顔が素敵。
クスッと笑えるシーンもあったり面白かったです。
コメディの中にヒューマンドラマをみた気がします。
ありえないはずなのに
荒唐無稽でありえないことも、なんだかありそうに見せるのがとてもうまい。
そこから緊張感が生まれる。こんなバカバカしい設定でハラハラするとは思わなんだ。それでいてどことなく醸しでるほんわか感。いつの間にか誰も傷つかないハッピーエンド。気楽にハラハラ観られるエンタメとして上出来。
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