あなたを忘れない 劇場公開日:2007年1月27日
解説 2001年1月、JR新大久保駅のホームから線路に転落した男性を救おうとして命を失った韓国人留学生イ・スヒョンさんの半生を、フィクションを交えながら描いた感動ドラマ。兵役を終えて日本に留学した25歳の青年イ・スヒョンは、東京の路上でストリートミュージシャンの星野ユリと出会う。故郷でバンドを組んでいたスヒョンはユリと意気投合し、音楽を通して親交を深めていく。やがて2人の友情は恋へと発展するが……。ユリ役は沖縄出身のバンド「HIGH and MIGHTY COLOR」のボーカル、マーキーが務めた。
2006年製作/130分/日本・韓国合作 原題:26 Years Diary 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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【この映画は故・李秀賢さんの足跡、事実に基づいて製作されたフィクションです】で始まって、イ・スヒョンのドラマがあってマーキーと出会うとこ迄は普通。韓国嫌いの親父(竹中直人)が登場してからなんかひっかかる。ヒロイン以外の日本人はあまりロクなキャラがいない。ガラ悪い。金子貴俊のバンドが揉める話しは、なくてもいい。 フロントガラス割れるほどハネてんのに、こんなこというタクシー運転手はどこの国にだっていねぇ。目撃者が沢山いるのに皆知らないふりをすることに対し「お前たちは最低だー」って叫ぶんだけど、頭の中?マークでいっぱいになった。何の為のシーンなのか。イ・スヒョンを良く描くのはいいとして、日本人が皆ひどい奴みたいな見せ方。 日韓合同作で、監督が日本人で関根史郎さんの名前をだしておいて新大久保駅乗客転落事故だというのなら、この終わり方はない。
2018年10月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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ネット上ではかなり物議を醸し出している映画。ここまで非難・中傷が多いのに、逆に観たくてしょうがなくなってしまいました。フタを開けてみるとビックリ。なんだか普通の作品でした。実際に2001年にJR大久保駅で起こった事件を題材にしているだけであり、安心して観ることができたのは最初に「フィクションです」と断ってあるためだったのかもしれません。 韓国人の日本人嫌い、日本人の韓国人嫌いなんて、そんな感情はあってもしょうがないことだし、今更コトを荒立てる気も起こらない。主人公である韓国人留学生イ・スヒョンがスピッツの曲“チェリー”が好きだと主張していることなど、好きなモノまで否定されちゃたまらない。ベトナム戦争時にはベトナムと敵対していたこととか、兵役義務についての考えまでも美化しちゃいないし、いいモノはいい、悪いところは悪いとはっきりしているところは評価できる。 さすがにタクシーにぶつかったエピソードだけは目をそむけたくなった。事故を起こすだけで気分が滅入るというのに、相手が外国人だとなると逃げたくなる気持ちもわかる。普通に事故届けをすればいいはずなのですが、相手の日本語能力が劣ると示談も難航しそうですし。どこの国でも同じなんでしょうけど、「こんなことで日本を嫌いにならないで」と慰めるしかないのかもしれません・・・ ほとんどがフィクションということなので、バンドのシーンやギターが上手いと言われている主人公にはもっと力を注いでもらいたかったところ。ヒロインの日本人マーキーのボーカルばかりが目立っていましたけど、主人公のギターはもうちょっと練習してほしかったです。また、竹中直人は意外と好演。そのおかげで主人公とヒロインの演技の粗が目立ってしまいました。ルー大柴なんてのも、なぜ出演させるかな~と思いましたが、「本当に音楽が好きならアマチュアでいることだ」という台詞だけは大正解です。 この映画が日本と韓国の架け橋となるか?は人それぞれ感受性が違うので一概には言えませんが、映画を観ることによってお互いの生活・文化の違いを理解しあい、少しでも前進できればいいのでしょう。犠牲となった李秀賢(イスヒョン)さん、関根史郎さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
2012年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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映画「あなたを忘れない」(花堂純次監督)から。 韓国と日本の違いは、知識としては増えた。 しかし、根底に流れる「何か」がわからなかった。 韓国の男には徴兵制度があり、精神的に強くなることは ゴルフやサッカーなどのスポーツでも立証済みだが、 どうして、徴兵制度が良いのかは、うまく説明が出来ずにいた。 しかし、この映画でその答えが、ハッキリした気がする。 冒頭「神聖な国防の義務だぞ、バカにするなよ」 と友達同士の会話、 「父さんの言うとおり、早めに済ませてよかった」 「韓国の男は、皆そうして成長するんだ。お前も大人になったな」 という親子の会話があり、へぇ~と思いメモをした。 物語後半「(我々韓国の男は)2年か、2年半、軍隊に入る」 「それが何だよ」と日本人の若者が怒鳴る。 「それは自由のない場所だ。できれば思い出したくない事ばかりだ。 しかし考える時間だけは、たっぷりあった。男とはなにか? 祖国って何なのか、戦争と平和の意味、自分の将来についても」 これだ、と思った。日本の若者は、考える時間が少ない。 いや、作ろうとしない、という表現が正しいのかもしれない。 人生の早い時期に「じっくり考える時間」を作った人との違いは、 その後の生き方に大きな差が出てくる気がしたから。 「韓流ブーム」もただの流行ではなく、そうした時間を持った人間が 自信を持って生きているから、魅力的なんだな、きっと。