ヒミズのレビュー・感想・評価
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震災後の空気
震災から5年が過ぎてからhuluで見た。原作は未読。愛のむきだしをみて園子温に興味が湧き、恋の罪、冷たい熱帯魚を鑑賞。どの作品にも共通するテーマがある。どれもエンターテイメントとして、わくわくできる面白い作品であると同時に、生きることの痛さ、難しさを強烈に示す。ヒミズにも共通するところがあるが、最後に提示されるものは違っている。園子温監督が、希望に負けた、と言っているように、この映画には震災後日本を覆っていた空気がそのまんま閉じ込めている。数々の素晴らしい映画がありながら、それでも新しい映画をつくり続ける意味はこういうところにあると感じる。
観終わったあとも、スミダが幸せであったらいいなと思ってしまうほど、染谷将太が演じるスミダの存在感、実在感がすごい。チャザワさんも。
個人的に響くものがあった
演技のうまさに助けられていた作品だ。
話も理解できたし、彼らの気持ちも凄く共感できる。ただなぜか引っかかるところがないというか、映画の世界の中をただ通過しただけに感じてしまった。どこに問題があるのかはわからないが観終わった後にズーンと残る何かがあってもおかしくないのにない。
けれども個人的にこの映画から考えさせらたことがある。私自身学生だからというのも大きいだろうが。人は人と人との間でないと生きていけないから人間というにも関わらず今日の学生は深い関係を築くことを避ける。人は誰かに必要とされた時居場所を感じ、時に住田のように誰かの助けが必要な時がある。だから心と心で繋がり合う深い友人関係を結ぶことが重要なのである。もし景子が住田のことをあそこまできにかけていなかったら、住田が景子のことを永久に受け入れなかったら、住田は死んでいた。映画のような美しい友情は現実にはもはや存在しない。というかあんなに賢い子らはそうそういない。人と人とが深い関係を避けて生きるようになったことの代償は心の成長にも関係している。
人は夢がなきゃ生きていけない。けれど夢ってそんな簡単にみつかるものじゃない。生きるのって難しい。
重いです。なんとも言えないが最後に救われた。
こんな家庭事情の子供なんて私は経験してないし、まわりにもいなかった(はず)だけど、こんな人生だったらかなり腐ってしまうだろうなと本当に思ってしまった。
ツッコミどころは色々とあったけどとにかく最後に生きる目標をもって次に進む一歩を踏み出したことに安堵した作品でした。
ツッコミどころとは、まずあのヒロインがなぜ主人公をそんなに好きなのかよく感情移入できなかったのでもう少し細かく描写して欲しかった。例えば昔になにかキッカケがあったとか。
あとはヒロインが主人公にムカついたら石をポケットにいれるんだけどそれもよく意味が分からない。主人公も作中で言って気がしたが、ほんとに勝手にしろってかんじ。
なんか私は穿った見方をしてしまうのか、あそこまで落ちぶれた主人公に、女が寄ってくるって普通はないと思うのでなんかシックリこない。まぁあの子も普通ではない家庭事情なので惹かれ合ったということなのか。
でも途中で飽きることはなかったのでほんと演出は抜群なのかもしれない。すごくリアルだったのは確かである。
映画版には映画版の魅力が
観始めてしばらくは、震災絡みの背景や、キャラクターの原作との違いに戸惑った。
住田君は茶沢さんを容赦なくぶん殴りすぎだし、茶沢さんの家庭環境も親がクズすぎて酷いし、夜野に至ってはおじいさんである(原作では住田の同級生)。
しかし、基盤にはしっかりと原作ヒミズがあり、映画化するにあたっての様々な変更は吉となっている。
原作は古谷実の描くあの絵、漫画だからこそ面白いのであって、そのままコピーして実写化したら物足りないものとなっていただろう。
漫画で面白いのと、映画で面白いのとは違う。
原作が最高に面白くても、だ。
映画版は、ぶっとびまくった茶沢さんが生き生きしていて良い。
夜野やテル彦といったサブキャラも魅力的だ。
最高な作品です
救いようが無くてでも本当に幸せになって欲しくて普通って何かわからなくなって、もう本当に観てから価値観変わったっていうか普通ってなにかをいちいち考えるようになったし、いまちゃんと生きていられることがすごいって思えるようになった
幸せになって欲しいなっていつも思う。。。
時代を超える作品
楽天SHOWTIMEのプレミアム見放題パックで発見。
ヴェネツィア国際映画祭で受賞したと、
受賞したのは主役の俳優さん2名だと、
それ相応の演技なんだろうと分かって見たのに、
圧倒的な演技の二人に目を奪われっ放しだった。
撮影は震災発生直後の2011年。
設定は中学生だけど、
撮影時の二人の実年齢は高校生と同年代か。
こんな凄い役者が現れた日本映画界、将来が楽しみだ。
描写は酷さがあまりにリアルで悶絶するほど。
展開も底なしに落ちる怖さに動揺を抑えられない。
ラストシーンの訪れを怯えてしまうほど。
橋口亮輔監督・脚本の「恋人たち」を最近見たが、
それよりも社会問題性を強く訴える作品。
現実社会に潜む深くて陰湿な闇の世界。
純な子で腹を満たす汚れた大人達。
尊厳なんてありゃしない。
こんな時代、さっさと終わって欲しい。
終わって、この映画を見なおして
「あの時代は狂っていた」と後世に伝えたい。
染谷くんとふみちゃん
ヒミズ
今、見なくてはならない園子温監督作品
先日の「冷たい熱帯魚」は本当にしんどかったから間を開けた
ヒミズを見ないことには先に進めないので(希望の国みなくちゃならないから)勇気を振り絞った
内容には震災直後の風景は必要なかったとも思うけど
なにかの作品にあの風景が残されたということは貴重だ
親に保護されない子供は一番不幸だな…
親に死なれた子より不幸だな
そのバカ親が借金までしてるんだから…
生きてるだけでもエライ中学生の住田くんを染谷将太
母親に疎まれても強く生きてる同級生の茶沢さんを二階堂ふみ
この映画はこの二人の頑張りで出来てる
物語にも役者としての二人にも感涙…クーってなる
なんかの賞貰ってよかったー
まわりのキャストはやはり園組の面々で固められてるわけだけど
熱帯魚のときのキャラが強烈に残っていてキツかった
あまりに引き込まれすぎて終わった頃にはドッと何かを得たような、何か...
あまりに引き込まれすぎて終わった頃にはドッと何かを得たような、何か凄いものを観たという感覚。終わってもなかなか抜けきれず現実の世界を観たときあまりに恐ろしく悪寒を感じた。静かにじんわり現実に戻る感覚、あの恐ろしさが忘れられない。ふたりの演技に脱帽すぎて珍しく観てから半年ほど経つのに印象にのこり、2回目を観てる。
ボート屋さんの家がなぜか懐かしくなる映画でした。 おもしろかったけ...
ボート屋さんの家がなぜか懐かしくなる映画でした。
おもしろかったけど、監督のいつも通りのメンバーでいつも通りの演出でした。「愛のむきだし」の後にみたらあかんかな。初めてみたらきっともっと面白い。メッセージ性はいつも通り強くてスッキリ。
二階堂ふみちゃんかわいかった。
人生を賛美。支えるのは愛。これも愛のむきだし。ヒロインの演技によく...
人生を賛美。支えるのは愛。これも愛のむきだし。ヒロインの演技によく現れていた。父親を殺すまでの筋書きは脈絡があったが、その後の主人公の深層心理描写は推進力を失っているような気がする。通り魔が2人というのは中だるみ感も。一方でヒロインの行動動機が取れず、感情移入できなくなり、最後は違和感を感じた。
名演技の数々
大好きな作品です。何度見ても見入ってしまいます。
重い物語だけど、主演の二人がきれいで、これを観ると勇気づけられる。
私はこの作品で渡辺哲さんのファンになりました。
まだ見ていない人がいたら、ぜひ見てほしいと思います。
とにかくすごかった、、 見入った、 一人一人の役の重さ、 オーラ、...
とにかくすごかった、、
見入った、
一人一人の役の重さ、
オーラ、
全てが素晴らしかった、
涙ボロボロ流しながらみた、
重い話だけど、また何回も見たいと思った、
原作の温度感や繊細さを上手く表現しつつ映画的な表現や園子温らしさが...
原作の温度感や繊細さを上手く表現しつつ映画的な表現や園子温らしさが絶妙なバランスに仕上がっているので観てて心地よい。
しかし、震災と紐づける必要はあったのか?個人的には意味がわからない。
大義なければ被災地で撮るべきではないと思います。
それが無ければとても良かった。
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