劇場公開日 2012年1月14日

  • 予告編を見る

「個人的に響くものがあった」ヒミズ Kさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5個人的に響くものがあった

Kさん
2016年6月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

演技のうまさに助けられていた作品だ。
話も理解できたし、彼らの気持ちも凄く共感できる。ただなぜか引っかかるところがないというか、映画の世界の中をただ通過しただけに感じてしまった。どこに問題があるのかはわからないが観終わった後にズーンと残る何かがあってもおかしくないのにない。
けれども個人的にこの映画から考えさせらたことがある。私自身学生だからというのも大きいだろうが。人は人と人との間でないと生きていけないから人間というにも関わらず今日の学生は深い関係を築くことを避ける。人は誰かに必要とされた時居場所を感じ、時に住田のように誰かの助けが必要な時がある。だから心と心で繋がり合う深い友人関係を結ぶことが重要なのである。もし景子が住田のことをあそこまできにかけていなかったら、住田が景子のことを永久に受け入れなかったら、住田は死んでいた。映画のような美しい友情は現実にはもはや存在しない。というかあんなに賢い子らはそうそういない。人と人とが深い関係を避けて生きるようになったことの代償は心の成長にも関係している。
人は夢がなきゃ生きていけない。けれど夢ってそんな簡単にみつかるものじゃない。生きるのって難しい。

K