恋の罪のレビュー・感想・評価
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昼間の服を脱ぎ捨てて、もう一つの夜に消える
未解決の東電OL殺人事件を元にした、園子温家賃三部作の2作目。
渋谷円山町で起きた女性の猟奇殺人事件の真相を追う女刑事。
真相に近づくにつれ、これがただの殺人事件ではないことが明らかになっていく。
俳優陣の熱演が凄すぎて狂気的な面が目立ちがちだが、実に切なく悲しい女の映画だった。
この恋は罪なのか?この罪は恋なのか?
“城”を追い求め男に体を売る女たち。
売女と呼ばれ蔑まれ男と闇に堕ちていく、ごく普通の平凡な主婦と高学歴の大学教諭。
変わらない日常を抜け出そうとすると、与えられた当たり前の幸せが崩壊していく。
愛のないセックスには金を介在させる。
そうすることでセックスの存在が明確になる。
強気ながらも男に搾取される女の悲しみが滲み出る姿にはプロミシング・ヤング・ウーマンの姿が見えた。
園子温らしい世界観でありながら、完全女性視点の物語はとても新鮮。
胸に残る、深いような深くないようなセリフも良かった。
ちょっとした言動から感じられるメタファー、人間の沸々と沸き上がる血と汗の匂いと音、こちらにも真相を気にならせるような構成の巧さ。
やっぱり流石だわ。園子温!
メイクによって全く印象の変わる冨樫さん、神楽坂さんや圧倒的存在感の大方さんによる怪演狂演も見事。
水野美紀さんの脱ぎ損感は否めないけど、エンディング後のオチは秀逸過ぎる。
文学的な部分も多く、カフカの「城」や田村隆一の「帰途」を読んだ上でもう一度観れば、さらに深められそうな作品であった。
激しい、怖い、痛い
新・日活ロマンポルノだと思えば腹も立たないか。
渋谷「東電エリートOL殺人事件」にヒントを得た……という話が流布されていますが、残念ながら現実の事件とは無関係。
地名とイメージを勝手に借用しているだけの作品です。(冒涜しているだけの、というべきか)
配給は日活。
有名女優の水野美紀が全裸ヘアヌードでスッポンポンになるとか、本作の監督と結婚したAV上がりの大根女優の巨乳や濡れ場とか……、そういうのを拝みに行くための映画だと言えば、 腹も立たないかも知れません。
水野美紀は、貧相な裸体で、ストーリーとほとんど無関係に裸体を晒したわけですが、どう考えても脱ぎ損だったのではないか、と思います。
唯一、富樫真(娼婦役)が熱演。
町田マリーはエロかったのに脱がなかったのが残念でした。
いずれにしても18禁映画ですから、早い話がポルノです。
日活ロマンポルノは、昔からこういう「有名事件を勝手に冒涜する作り」の作品が多かったことを思い出します。
ストーリー面において、何ひとつ評価できるものもなく、共感も感動も何も感じることができませんでした。
リアルではないとついていけない。
20代男性向け
エロ全開かと思いきや、
教授が出てくる辺りから、「a sono sion film」な感じに。
女教授の壊れ具合は良しとしても、彼女の性癖やセックスの哲学、
更に教授と出会う前の数々の脱線を受け入れてしまう人妻の神楽坂に、
全くリアリティもファンタジーも感じない。
確かに体当たりの演技は凄かったが、
(特にラスト直前の小学生とのあのシーン、ぶっ飛びすぎ)
受け身、Mっ気なのが自分にはダメだったなあ。
水野美紀は、いきなりの生まれたままの姿に圧倒。
あとは添え物でした。
アンジャッシュ児嶋の役は、逆に渡部の方が合ってるかも。
あとはババァ、なかなか良いですがもっと毒気が欲しい。
全体的に「冷たい熱帯魚」程評価できないのは、
こちらはファンタジーにしようとして、いまいちだったから。
それと、視点が終始「女」だったからかな。
若しくは自分が、もう女性にファンタジーを描かなくなったからかな。
神楽坂好きにはいいかもしれないが。
児島だよ!
水野美紀のあんなシーンやこんなシーンは園子温監督映画ならではじゃないでしょうか?
エログロです。
キャストが全員イッてる役すぎてもはや笑っていい所なのか判らない。
でも人間みんな、いい人っぽい顔だろうが出来た人だろうが、こういう二重的生活してるんだろうな。大なり小なり。
やっぱり神楽坂恵はいい身体しててOh,...ってなる。笑
お金あってこその価値。
見出すことで自信を付けていく箱入り主婦、そこに命をかける二つの顔を持つ女。
人間らしさを強く感じるその意識の移り変わり。
夜の繁華街とか黴臭い雰囲気をそこに一体になって感じた〜すごい巧いんだろうなぁ。
ある意味観てる人を試している映画かもしれない!
冨樫真の演技がトラウマばりに怖い!!もうこれだけでサスペンス。
誰のために映画を作るのか
インディペンデント映画監督として確固たる地位を確立した園子温。しかしながら最近はシネコン映画でも見られるようになり、昔ほどのアイデンティティを感じなくなっている。個人的にはそのような監督の変化の岐路に置いておくために作られた映画だと感じた。ラストの「わからん」が象徴的。11年当時は勝手に期待されて勝手にガッカリされて、昔の方がよかったなど心にもないことを沢山耳にすることだったのだと推測する。そのようなカウンターとして園子温色の強いねっとりとした演出、突き刺すような画面使いをこれでもかとぶちかまし、「俺は俺のために映画をとっているんだ!てめえらの言うことなんて知ったことか!」と言わんばかりのメッセージ性、それがラストの「わからん」に集約されているように感じた。
中身がどうこうというよりはやはり、ど変態ワールドを楽しむ作品だと思う。しかし2時間半は疲れた。
よかったところは雨の中の廃虚での自慰シーン、繰り返される日常の奇妙さを時計や紅茶、スリッパなどの細かい部分で描いているところ、つかみの目を背けたくなるような映像、ショッキングピンクのサイケな画面使い(多用されてるいないところがよかった)、おばあちゃんの頭おかしい演技、そしてラストシーン。
神楽坂恵、熱演も空回り…
あの時代に 働いていた者として、あの事件は確かにショッキングではあった
個人的には「 自己承認欲求」のなせるわざだと考えているが、本当のところは誰にもわからない
監督は3パターンの女性を用意したが、
やはり引き込まれるのは、富樫 真だろう
私は何となく「地獄に堕ちた勇者ども」を思い出してしまった
水野美紀の印象は薄い
神楽坂の設定は あまりにも安易過ぎるような気が
して 心惹かれない… (演技力にも 問題が… )
なので 最後のセリフに上手く繋がらない
音楽の選択でも マーラーの交響曲を使った時は
笑った、ジョークなのか?
最後で再び 海を見つめる神楽坂のバックにこれが
流れた時は パロディなのか?と考えてしまった…
違うと思うぞ~
私の~好きな~映画は~
東電OL殺人事件をモチーフにして描いた作品。 昼間はお淑やかな主婦...
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