「懐かしい昭和、日常から新たな時代が流れ出す!」ALWAYS 三丁目の夕日’64 ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
懐かしい昭和、日常から新たな時代が流れ出す!
「三丁目の夕日」5年後のお話と言うことで、東京オリンピックで賑わう1964年のお話です。
自分としては、前作であれほどの大団円が見れたので、続きは不要と思ってたんですが、まぁ、懐かしのあの人は今って感じで楽しむことにしました。
相変わらずの温かな日常が流れていたってことかな。子供達も成長して、年相応の想いが交差する。
そんな中で、新たな出会いなどがあり、物語が展開していく。
【ネタバレ】
ヒロミ(小雪)の妊婦姿が微笑ましい。東洋の魔女の試合中に産気づいちゃうなんて、ホンっとドラマ。みんなの温かさが、面白おかしく、そして感動的で胸をうちます。
新人の人気小説家が実は淳之介(須賀さん)だったってのも、何となく察しがついたんだけど、良かったですね。竜之介(吉岡さん)と淳之介の血のつながらない親子の繋がりに、ホンっと魅入っちゃいました。竜之介の親父の死っていうエピソードがあっての、親のあり方に気付かされたような展開が良い。
勿論、鈴木オートのパートも素晴らしい。
六子(堀北さん)の恋愛から結婚話に至るまで・・・。社長(堤さん)と奥さま(薬師丸さん)の、従業員を家族のように温かく見守る姿が、定番ながら安心して見れます。
新従業員の染谷さんも相変わらず良い存在感を出してました。
ただね〜・・・
ドラマなんだから当たり前だし、ドラマとして問題はないんだけど、結婚する六子の実の両親が蔑ろにされていたようで嘘っぽく見えてしまった。多分、教会で入り口の近くにいたのが実の親だとは思えるんだけど、全く触れない。
新婚旅行の見送りに来たのも、鈴木オートの面々だけってところで、ご都合主義の極みに見えてしまった。
ドラマとしては完璧だけど、リアルではない。違和感が大きくて不思議な気分だった。
面白いことは面白いし、好きな作品ではあります。でも、なくても良かったかなって気持ちもチラホラ。
六子の結婚や淳之介の自立、ヒロミの出産、竜之介の親との和解等、感動的で魅力的な見せ場のオンパレードな気もしたけど、なんかね〜。