戦火の馬のレビュー・感想・評価
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愛馬が数奇な運命を経て…という、それだけの、お先丸わかりのストーリ...
愛馬が数奇な運命を経て…という、それだけの、お先丸わかりのストーリーなのだが、さすがはスピルバーグ、魅せます。飽きさせません。ラストの映像のなんと美しいことか。
スピルバーグにハズレなしですね…ほぼ(笑)
戦場を駆け抜けた勇気ある馬
ジェレミーアーバイン扮するアルバートナラコットの家の牧場でジョーイと名付けた子馬が産まれ大切に育てていったが、生活苦から軍馬として売られてしまった。
数奇な運命をたどるジョーイ。さすがスピルバーグ監督だね。どんどん引き込まれていくね。それにどんな国でも戦争は闇だね。悲惨以外何ものでもない。それにしても戦場を駆け抜けた勇気ある馬だ。
名作「風と共に去りぬ」を彷彿させるけど…
スピルバーグ監督の史劇作品ということと、アカデミー賞6部門ノミネートということで期待満々で鑑賞。
史劇ということはじゅうぶん承知の上だが、それにしてもなんというクラシカルな出来ばえ。良く言えば「風と共に去りぬ」だが、2011年製作作品としては画的に物足りなさを感じざるを得ない。どこまでもクラシカルにこだわったのかも知れないが、もう少し現代技術も駆使して欲しかったかな。
全体を通して戦争の悲劇はひしひし伝わってきたのだが、それだけが目的の作品ではないと思うのでやっぱり残念だ。
とは言え、本作で初めて「馬」を愛おしく感じたあたりは、じゅうぶん評価できるところなのだろう。
馬が演技している、、!
主役の馬がちゃんと演技しているのに驚く。
しっかり戦争映画ではあるが、馬の一期一会を追うストーリーは珍しく、戦争の残酷さをまた新たな切り口で観ることになる。
馬がひどい扱いを受けるしんどいシーンもあるが、実際に戦場に馬も駆り出されていたという歴史を知ることは大事なことと思う。
どうも自分には合わない映画
馬のジョーイが軍馬として徴収され飼い主と離れ、戦場や民家を転々とする。最終的には飼い主と再開できるも結局は別れることになる切ないストーリー。なのだが、ただ飼い主と別れて再開しただけの話に感じられ、自分には全く刺さらなかった。他の方もレビューで書かれているように、何を描きたい映画なのかよく分からない。そして内容の割に上映時間が長い。どうもスピルバーグ監督の映画は自分に合わないものが多い(『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は好き)。
ただ、映像美に関しては素晴らしかった。遮るものが無い青空の下に広がるイギリスの緑豊かな田園風景は、ジョン・コンスタブルの絵画を思わせる。また、大軍が激突し砲弾が飛び交う戦争の描写もよくできていて、その点は良かった。
この作品に感動してはならない、恐ろしさを感じ取らなければならない。
機会技術が乏しい時代、動物を機械にする。
馬という生き物が、どのように使われていったのか。
時間が進むにつれ、戦前、戦時中、戦後によって変わる馬の役割を映画の中で示す。
日本でも馬を戦力にした作品は数多くあり、実際に書物でも残されている記録ではあるが、これがどれほど恐ろしく悲しいことなのか。
今では機械化されることにより、また時代の中で動物を守られるべきという思考や、人間の身勝手な行動で、動物に影響を与えるようなことをしてはならないということも多く語られている。そのような物事の中でも、戦争が1番恐ろしいことなのではないか。
これは喋ることの出来ない馬を主人公にしているだけで、戦時中権力者によって自分の思考を放棄して戦わなければならない私たちを表しているわけでもある。
第一次、第二次世界大戦なら戦わない、祖国を裏切るという行為は大罪であり、それに恐れ何も言えない軍人や、祖国で待つ女性や子供たちでもある。
馬を通して私たちは何を想像し、何を感じるのだろうか。
トロイ戦争は起こらないでもあったように、戦争は起こしてはいけないもので、権力者たちの身勝手な行動の恐ろしさを感じ取るのではないだろうか。
上手いことやられた感
綺麗に綺麗に王道パッケージにまとまっていて、大変みやすいのはスピルバーグのお家芸。さすがと言える。
後半のお涙ちょうだい展開はあざとくもあるが、動物が使い捨てにされる戦場の切なさ、その中で人間のために尽くす健気さの馬目線での描写は秀逸で一旦馬に感情移入してしまうと涙なくしては見られない。そういう意味で秀作でした。
ジョーイにも役者の馬にも感動🐎
スピルバーグという監督は毎回本当に凄い映画を作ってきますね。
戦時中での1頭のサラブレッドの物語。
育て主を離れ戦下へと連れて来られた馬が様々な人のもとを巡り、最後に奇跡を起こす。
人と動物との絆を描く感動ストーリーに心が震えます。
まず真っ先に受ける印象は、この映画を撮影したという凄さ!
農場での心暖まるシーンから戦場での激しい銃砲弾のシーンまで、よくジョーイ役の馬がここまでの演技をやってのけたなと感心してしまいました。
映像は流石のスピルバーグ、戦場のリアル感と迫力が凄い。
それでいて故郷のシーンは非常に美しい。
ストーリーも次から次へとやってくる危機に、この先どうなってしまうのかとドキドキが止まりません。
これは単なる戦争映画でも感動物語でもなくて、そこに“ジョーイ”が居る事によって変わる人々の気持ち、また戦争で家畜や農家がどういった扱いを受けていたかも知る事ができる映画です。
戦争を生き抜いた馬とその飼い主との絆の物語。 馬の素質を見抜いた心...
戦争を生き抜いた馬とその飼い主との絆の物語。
馬の素質を見抜いた心良い人々を転々としながら生き抜いていく。馬を中心に戦時中であっても心優しい人々がいたということに温かさを与えてくれる。
馬の表情がとても豊か。表情で心情が伝わってきた。
ラストはすごく良かった。良い作品でした。
泣けなかった。
泣ける映画が観たくて、スピルバーグのこの映画を選んだ。
戦争は全てを奪う。馬も人と同様に戦地で闘い死んでいく。
主人公の馬は生き抜き、愛した人の元に戻る事ができた。
号泣するはずなのに、泣けない。乾いた気持ち。
いい映画なんだけど、泣けない。
おすすめ娯楽大作
スピル君お得意の感動系エンタテイメント大作です。
馬と人間を一体化させるような撮り方は秀逸、さすが観客の琴線を心得ていらっしゃる。
ただ、戦争シーンは今回の場合はもっと少なくてもよいです。まあ、サービスのつもりなんだろうけど。
生き続ける。 その勇気。
馬を通して描く戦争の物語。
監督は「勇気」を描きたかったという。
どんな”勇気”?
チキンレースと表裏一体にもなりかねないもの。
”英雄”と呼ばれたがって”勇気”ある行動で突っ走って死にゆく”勇気”?
いろんなエピソードが描かれる。
戦争で人助けをして勲章をもらうも、それを捨て去ってしまう男。
つい、セリで引けなくなり、大金をつぎ込んでしまう男。
皆に「無理だ」と言われながらも、あきらめない少年。
レジスタンスという勇気を見せて、最愛の幼子を一人残すことになる両親。
「勇気がない」と孫娘になじられる老人。
そして、そして…。
唐突に挟まれる伝書鳩のエピソード。
「下では恐ろしいことが繰り広げられている。でも、(それには目もくれないで)ひたすら前を見て進む…(思い出し引用)」
これも一種の”勇気”。
目的のために、目的外のことには目もくれず…。
老人が、愛しくて大切な孫娘を守るという目的だけに特化して、そのためなら「いくじなし」と言われようが、農作物を奪われようが耐え忍んだごとく…。
何があっても、生き延びる”勇気”。
何があっても、あきらめない”勇気”。
明日を信じて、本来いるべき場所を目指す”勇気”。
「生き延びたんだ。また会えるよ(思い出し引用)」胸がはりさけそうなつらいことに直面するも、それで終わりだとしない”勇気”。
原作は児童文学。から舞台劇となり、映画化された。
(原作未読。舞台未鑑賞)
戦争の中の善意と、戦争のむごさが描かれる。
戦闘場面の壮絶さだけでなく、
容赦なく、使い捨てにされる馬・人間ー軍律違反者は”使える”者でも銃殺ーはもちろん、
「戦争はすべてを奪い去る。あきらめろ」という現実。
(関係が深まりそうになると、サクッと関係が切れるのも戦時下ならでは。大尉の、ギュンター・ミヒャエル兄弟の、エミリの無常なその後。フリードリッヒ、ペーターのその後は語られていないが…)
騎馬戦・歩兵戦という人力から、だんだんと殺傷能力の高い銃器戦に移っていくさまが、圧倒的な迫力で迫ってくる。
とはいえ、あくまでベースが児童文学。PG12にもなっていない、全年齢鑑賞可能なG指定。
目を背けるほどの残虐な映像は出てこない。
”善意”を示す人は固有名が与えられ、”悪意”を代表しているような立ち位置の兵士は名が出てこない。(大地主を除いては…息子との絡みがあるからか?)
そして、全編英語。ドイツ人もフランス人も英語を話す。ー戸田奈津子さんが講演でおっしゃっていた。字幕が使えるのは日本くらいなんだそうだ。非識字者が多い国では字幕は意味をなさない。英語を母国語としない人々や幼児にも見てもらうためには、字幕を使わないで作るしかない。サスペンス等、言葉がわからないことが脚本・演出上必要な場合以外では。確かに、スペイン語の映画を英語字幕で見るときのおいてけぼり感…。日本語の吹き替えが皆日本語を話すのと一緒か。
とにかく、たくさんの人・子どもに見てもらいたかったのだろう。
映像でも饒舌に語る。ー動く絵本かアニメのようだ。
CGを駆使したか?と言いたくなるように演技をする馬たち。人間とジョーイの交流を描くだけでなく、馬同士の友情も篤い。
グリム童話に出てきそうな村の景色。
揺れる薄のような草原から、一転、騎馬兵という緩急。
テントから覗く騎馬兵団。
「勇気を!」と叫びながら、死を予感した大尉の表情(ヒドルストン氏好演!)。
奇襲戦の決着。
脱走兵士が見つかる場面の光と影。銃殺される場面。
エミリーの初乗馬から一転する情景の見せ方。
大砲の重さ。
大砲の威力。それまでの戦いでは考えられない遠距離まで届く砲撃。
それなのにの、雨でぐちゃぐちゃ、砲弾と銃弾雨の中の歩兵戦。
毒ガスに包まれていくアンドリュー。
逃げ回るジョーイの迫力。
コリンとペーターの共同作業。青鼠色の澄んだ美しさ。
救護シーン。粉雪が舞い、アースカラーの暖かさ。
そして圧巻の『風と共に去りぬ』を彷彿とさせるオレンジ色の夕日と大地。
テッド・ナラコットの、胸から上の堂々と焦点化されたアップ、丁寧に時間をとって描かれたラストシーンは何を意味するのか。
(父と子の和解? 冒頭の父の軍役エピソードの回収? に込められたメッセージを深読みしてしまう)
脚本と演出もいい。
危機に陥ったかと思えば、こう来るかという展開。すべて綱渡りで、運次第なのだが飽きさせない。
緊迫した中での、ほどよいユーモア。
ジョーイの調教。落馬。
騎馬戦演習と三人の士官の掛け合い。
ギュンター・ミヒャエル兄弟の掛け合い。
エミリがしつけようとした柵越えの様子。
フリードリッヒがトップソーンに名付けた名。
飛び出てくる、何本ものペンチ(二人しかいないのにさ)。
フライがバケツを差し出す様(マーサン氏か秀逸!)。
エミリの祖父の競売~競売後のふるまい。
etc。
第一次大戦を描き、世界戦争を描く。
だが、「帰還」をテーマとしてみると、これは過去の戦争のことだけを言っているのではないように見えてくる。
今も、時折、ネットで拝見する、兵士の帰還に喜ぶ子どもの動画。
USAでは、紛争地域に従軍させられる兵士がいる。その帰りを待ちわびている子どもたちがいる。
日本でも、自衛隊員に起こりえること。
けっして、遠い昔の物語ではない。
親子で見ていただき、”勇気”について話し合ってほしい映画。
動物が主人公のストーリーは胸が熱く、痛くなる。戦争に弄ばれる過酷な...
動物が主人公のストーリーは胸が熱く、痛くなる。戦争に弄ばれる過酷な運命、何度も途中で観るのをやめようと思ったが、やめられない、すぐに引き込まれしまう。ラストには感動的、ホッとした。さすがスピルバーグ監督、脇を固める俳優陣が主役級の豪華だった。
馬のかっこよさに惚れる!内容はわかりやすいストーリーだけど馬と人間...
馬のかっこよさに惚れる!内容はわかりやすいストーリーだけど馬と人間の関係性に感動。かなり泣いた。戦争による馬と人間の間に起こる奇跡に何度も涙させられる作品だった。
映像美と馬の演技
WOWOWにて、昔映画館で予告を観た程度での鑑賞。
観始めたらスピルバーグ監督作品だと気付く。
各所に見られる牧歌的な雰囲気や、夕日などの映像美が良い。戦争の場面の迫力もあり、最後にアルバートが帰ってくる際の夕日も印象的。
ジョーイの表情や寝転がる演技も素晴らしい。馬の疾走シーンもスピード感あるが、敢えてCGを使っていないから?か馬と人が分かれて映る場面も多くカット割が少し気になった。
戦争に巻き込まれる祖父と孫、脱走したドイツ兵兄弟、中間地点でのイギリス兵とドイツ兵など、馬をめぐるドラマがそれぞれにあって、戦争という大きな渦に巻き込まれた無情感が切ないが、フクロウの鳴き声と最後の競りで救われる。
以下、うろ覚えながら印象に残ったセリフ。
「戦争は全てを奪う」
「孫の名はエミリー」
動物ヒューマン+スピルバーグ
2019年10月6日
#戦火の馬 鑑賞
原題:WAR HORSE
監督:#スティーヴン・スピルバーグ
貧しい農家に買われたサラブレッドが、持ち主の少年に大事にされるも、生活のために軍馬として売られる。戦地でいくつもの奇跡を起こしながら・・・
動物映画好き、ヒューマン系が好きな方にはおススメです。
#ジェレミー・アーヴァイン#エミリー・ワトソン
馬のバディムービー
長い映画で戦争モノなのでちょっと避けてましたが、
馬に泣かされるのは競馬だけじゃなかった、良かった。
冒頭のイギリスの田舎のシーン、
「ロードオブザリング」みたいでファンタジーっぽいですが、
ロケは実在の村や建物を使ったらしい。先ずこの風景が良かった。
あとはもうジョーイのロードムービー。
行く先々でいろんな人と出会い、別れ、
戦火のヨーロッパを正に駆けめぐりますが、
ジョーイの一番の出会いは、最初のアルバートは別にすれば、
同じ騎馬隊のトップソーンでしょうね。彼も馬です。
この馬の友情に涙するなんて思いませんでした。
ドイツ軍での大砲引く場面で、
ジョーイがトップソーンに割り込んでアピールしたシーンは、
涙山盛りでした。
ジャム作りのおじさん(ジャムおじさん)も良かった。
でもやっぱり戦争映画は、
ドンパチやってるシーンの敵味方がさっぱり分からず嫌い。
おまけにヨーロッパ各国をジョーイは巡ってるのに、
演者の全部が英語使ってるのが興ざめ。
「お前英語上手いな」という会話があるから尚更。
最初にジョーイを預かったイギリス将校、
「マイティーソー」のロキだと分かってモヤモヤ解消。
馬のバディムービーとしてだけではなく、
戦争の虚しさも伝わってくる分、
子供に見せたい映画の一つになりました。
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