戦火の馬のレビュー・感想・評価
全60件中、21~40件目を表示
主役は馬
こういう視点の映画は初めて見たけど、
徐々に引き込まれる内容で最後は本当に感動しました。有刺鉄線でぐるぐる巻きになった時はどうなることかと思いましたが、イギリス兵とドイツ兵が協力して助け出した所も素敵です。戦争映画でも主体が変わるだけでこうも違うんですね。
演出に対して物語の釣り合いが悪い
総70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:85点|ビジュアル:85点|音楽:65点 )
美術・衣装・撮影はかなり良い出来映え。真に迫る残虐な場面は控えめだが、近距離で対峙する塹壕戦を描いた戦場での演出は特に質が高い。
その反面、物語の出来は今一つといったところ。馬の移動に合わせて登場人物が変わっていく様は、主題として物語を通して一体何が描きたいのだろうかと考えてしまう。ご都合主義と感動を強引に呼ぶような展開は素直に受け入れられず、物語が子供向けのような印象を受けた。
観終った後で調べてみると、元々が児童小説が原作らしく、それならばそのような印象を受けたのも当然か。これだけの映像と演出でこの物語では、釣り合いがとれていないのではないだろうか。もっともそれは物語だけでなく、多くの馬と人の死をあっさりと描いている演出にもその責任はある。戦場で悲惨な運命をたどった馬と人の苛烈な話を予想していたので、余計に肩透かしを食った。
スピルバーグらしい映画
戦争でとられた馬が色んな人の手を渡りながら生き抜き、最後には持ち主の元へと戻るまでの物語。原作は児童小説らしいのに、随分と戦争が本格的、だからこそ馬が生き抜いた奇跡を感じるのだろう。
馬版フォレストガンプ
馬のジョーイがいく先々でことごとく奇跡を起こす物語。まるでフォレストガンプ。
なんだかオムニバスの用にジョーイと登場人物のエピソードが描かれて退屈する前に次にバトンパスされるから退屈はしない。映像も綺麗。
あと戦争シーンに力入れすぎだろスピルバーグ。児童小説原作だぞ。
馬との友情をベースに進む群像劇
群像劇なのか、違うのか、そんなことはどうでもいい。馬のジョーイを取り巻く人達の思いや考え方が、良い意味で両極端に描かれていて分かりやすい。
飼い主のアルバートがジョーイと別れるときにくくりつけた父の戦旗が、想いを繋いでいく。ラストシーンでジョーイと共に戻ったアルバートが父に返すそれは、息子アルバートの誇り、父の誇りを取り戻す。
スピルバーグ技法
感動の嵐…!
「映画は複数のストーリーを詰めすぎると面白くない」こんな自分の映画に対する 一つの概念が 再びあの男によって塗り替えられた!
スティーブン・スピルバーグ。
彼はいつも僕を驚かせ、感動させ、白熱させ、映画をより好きにしてくれる。
この映画はいろいろ語りたい部分が多すぎますね笑
感想を書きたいが…
とにかく大好物なトム・ヒドルストンとベネディクト・カンバーバッチがこれまた大好物の軍服を着ている時点でもうご馳走さまするところでした。
内容は馬の視点から見た戦争そしてそれに翻弄される人達の物語。
主人公と馬の友情がメインなのでしょうが、
戦争を題材にしたファンタジーなお話な気もします。素直に観て素直に良かったね、と思える映画でした。
いろんなことを思った
こんなに心を動かされた映画は久しぶりだ。
カンバーバッチ目当てで鑑賞。そのためあまり映画の内容には期待していなかった。だが映画が終わりスタッフロールに入ったとき、わたしは体が震えるほど泣いた。ラストだけではない。映画中盤から所々にあった明らかに泣かせにきているシーンでもやはり泣いていた。
ジョーイたち馬は、たくさんの人に出会う。その人たちとのドラマについて語っていくときりが無いのでここではやめておくが、そのドラマひとつひとつに心を打たれる。だから"いろんなことを思った"のだ。
馬は何も語らない。だからこそ今ジョーイが何を考えているのか想像がふくらむ。確かなことは、ジョーイはイケメンだということ。馬だけど。でもすることがいちいちかっこいいのだ。そして、愛らしい。こんなに馬が素晴らしいと思ったのは初めて。戦場を駆け抜けるシーンなんて本当にたまらない。これだけの魅力があれば、そりゃあいろんな人がジョーイをそばに置いておきたくなるはずだ。
カンバーバッチが序盤でもう出てこないとわかったとき、もうつまらないなと思ったがそんなことはあるわけなかった。最後は幸福感で満たされる。胸がいっぱいになるということは、こういうことなのだと思った。
自信を持ってオススメできる映画。
スピルバーグさすがです
スピルバーグ映画の中でも最高だと思いました
馬と人間が綺麗に描かかれ 時には残酷。そして何よりいちばんのポイントは
馬に携わる人間が 馬に思いをよせていること。
ドイツ兵 将校は道具として扱い ここが涙もんなポイントです。動物好きならきっと涙ぐむでしょう。
農家の風景 戦火の塹壕 色々な場面が細かく演出してあり、とても素敵な感動する作品です。
泣ける
馬たちの美しさだけでも素晴らしい。
馬の演技と映像には感動します。
しかし、痛々しいので涙が出てきます。
戦争映画としてみても第一次大戦における戦術の変化が、馬の役割の変化で端的に示されており良くできていると思いました。
勇壮に始まるが、地獄の塹壕で敵味方の間に心の交流が芽生えるのは第一次大戦もののお約束ですが、心を打たれます。
英語が通じるのはわかるけど、ドイツ語、フランス語はちゃんと分けてほしかった。
最高
この映画はただの戦争映画ではありませんでした。
また、この物語の主人公は一人ではありません。
ジョーイというサラブレッドに関わった人すべてが主人公です。
馬と戦争という媒体を通して人間性をみる映画
この人間性が人によっては「きれいごと過ぎる。」と言うかもしれません。
でも、私はこの製作人が、スピルバーグが、人は美しい純粋で素直な心を持っている。持っていると信じたいという願いが感じられました。
製作者の考えが作品にしっかりと投影されている作品は例えそれがどんなものであっても良いものだと私は思います。
映像は綺麗、エキストラの登場人物も常に100人以上、当時の服は糸から選んで作られたそうです。
映画が好きならみる価値はあります。みてほしいです。
戦乱に生きる人々のオムニバス
実はスピルバーグは幾度となく第2次世界大戦を描いてきたが、一度も第一次世界大戦を題材にしたことはなくこの映画が初めてとなる。しかし心配は無用だろう。やはりスピルバーグには見せる力がある。
まず特筆すべきなのは美しい映像群だろう。冒頭から息を呑むような草原が広がり、生々しい戦地のシーンでさえ歪んだ美しさを放つ。「溜息が漏れるような」とはこういうものに使う言葉だ。
しかし登場人物らの台詞は全体的にクサイ物が多い。元々が児童小説で、映画よりも先に戯曲にもなってるからある程度大仰しいのは許すべきかもしれない。だがスピルバーグはフィクションを描く天才でありながら、そこにリアリティを持ち込むことも出来たはずだ。だから肝心なところで今ひとつ感動できない。
欠点はあるものの、全体としてはとても良くできた映画だ。緩急が上手くつけられているので、2時間半もの上映時間の間、ジョーイの渡り歩く様を見ていて一度も飽きることはなかった。脚本は王道中の王道とも言えるが、すがすがしいほどストレートだから逆に楽しめる。そして先ほども上げた映像を筆頭に印象的なシーンが多いのもこの映画の優れたところだろう。
イギリス軍の元へ帰ろうと銃弾が飛び交う戦地を駆けるジョーイの姿は胸を打つ。この場面に「戦火の馬」のメッセージが込められていると言っても過言ではない。やはりスピルバーグは侮れない。
(2012年4月3日鑑賞)
戦火の馬
『戦火の馬』ジョーイという馬の人生を描いた物語。ジョーイは非常に愛されて、非常に幸運な馬だったと思う。もちろん自身の力も申し分なし。だからこそ戦火を生き延びて再びアルバートと会うことができた。戦火の中ジョーイの様々な出会いや、アルバートとの再会がどれも感動的。
巨匠も守りに入るのか
内容は思いのほか退屈。主人公青年と飼い馬ジョーイの出会い~別れと再開。数奇な運命を描いているものの、中盤までは非常にゆったりした展開、眠くなる。
中盤以降で戦争が始まってからようやく盛り上がる構成。クライマックスでは戦闘シーンを経て大感動場面も登場、メリハリの効いたなるほど上手い演出だが、140分の長尺ではいささか疲れる。
問答無用で面白いというよりは、教科書通りの無難な映画を作った印象。結果、スピルバーグにしては随分個性のない作品に仕上がった。良くも悪くもない渋めの仕上がり。巨匠も年を取ると守りに入るんだろうか(笑)
全60件中、21~40件目を表示