劇場公開日 2012年3月2日

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「演出に対して物語の釣り合いが悪い」戦火の馬 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5演出に対して物語の釣り合いが悪い

2015年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

興奮

幸せ

総70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:85点|ビジュアル:85点|音楽:65点 )

 美術・衣装・撮影はかなり良い出来映え。真に迫る残虐な場面は控えめだが、近距離で対峙する塹壕戦を描いた戦場での演出は特に質が高い。
 その反面、物語の出来は今一つといったところ。馬の移動に合わせて登場人物が変わっていく様は、主題として物語を通して一体何が描きたいのだろうかと考えてしまう。ご都合主義と感動を強引に呼ぶような展開は素直に受け入れられず、物語が子供向けのような印象を受けた。
 観終った後で調べてみると、元々が児童小説が原作らしく、それならばそのような印象を受けたのも当然か。これだけの映像と演出でこの物語では、釣り合いがとれていないのではないだろうか。もっともそれは物語だけでなく、多くの馬と人の死をあっさりと描いている演出にもその責任はある。戦場で悲惨な運命をたどった馬と人の苛烈な話を予想していたので、余計に肩透かしを食った。

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Cape God