【「猿の惑星」シリーズを振り返り】猿が人間を支配する驚きの世界 最新作はどうなる?

2024年5月1日 09:00


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SF映画の金字塔と評される「猿の惑星」シリーズの新作「猿の惑星 キングダム」が、大型連休明けの5月10日から公開される。この記事では、連休中に見る映画を探している方に向け、本シリーズ作品をご紹介する。

※本記事は、ディズニープラスで配信されている「猿の惑星」シリーズのネタバレとなる箇所がありますので、未見の方は十分にご注意ください。


●シリーズ概要

猿の惑星」シリーズは、猿が人間を支配する――そんな衝撃的な設定のもと、異なる種族間の闘争を通して、社会、文明、科学、戦争といった普遍的なテーマに警鐘を鳴らす作品として、長年にわたり映画ファンに愛されている。猿たちの進化を表現するため、古くは当時画期的だった特殊メイクから、最新のモーションキャプチャーまでを駆使し、映像技術の“進化”にも大きく貢献している。


●「猿の惑星」(1968)

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地球から320光年を旅し、宇宙船の飛行士たちが不時着したのは、人間の言葉を話す猿たちが、原始的な人間たちを支配する惑星だった。人間狩りをする猿の軍隊に捕らえられた主人公テイラー(チャールトン・ヘストン)は、コーネリアスとジーラという猿の助けを借り、一緒に捕らえられた人間の女性ノバ(キム・ハンター)を連れ、逃亡を図ろうとする。人間と猿の地位が逆転した世界観、そしてクライマックスで明かされる驚がくの事実が、世界中に衝撃を与えた。精巧な猿の特殊メイクが高い評価を受け、アカデミー特別賞を受賞した。

最新作「猿の惑星 キングダム」のウェス・ボール監督は、「猿と人間の奇妙な逆転を描くSF要素に加え、猿たちを通して間接的に僕たちの社会が抱える問題を浮き彫りにする深いメッセージ性がある」「『猿が馬に乗って人間を追いかける』という常識を覆す世界観の面白さと、その世界観を生かした独自の形で人々を考えさせる物語の深みがブレンドされることで、『猿の惑星』はブロックバスターとして映画史に名を残してきました」と、その魅力を語る。

ティム・バートン監督作「PLANET OF THE APES 猿の惑星」
ティム・バートン監督作「PLANET OF THE APES 猿の惑星」

なお、「猿の惑星」を皮切りに、1970年代にシリーズ5作品が製作されており、そのうち「続 猿の惑星」「猿の惑星 征服」もディズニープラスで配信中。また、ティム・バートン監督が「猿の惑星」をリメイクした「PLANET OF THE APES 猿の惑星」は、独自の解釈が公開当時、大きな論争を巻き起こした(同じくディズニープラスで配信中)。


●「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」(2011)

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猿の惑星」の前日譚としてリブートされたシリーズ第1弾。現代の米サンフランシスコを舞台に、遺伝子操作で高い知能を持ち、人間たちを支配しようと企む猿たちと、それに対抗する人間たちの戦いを描く。物語の中心となる猿のシーザーを演じたのは、「キング・コング」のコング役を務めたアンディ・サーキス。アカデミー視覚効果賞を数多く受賞しているWETAデジタルが製作を担当し、猿の毛並みから、内面を映し出すような独特の表情まで、精巧に作り上げた。

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製薬会社ジェネシス社に勤務する神経科学者のウィル(ジェームズ・フランコ)は、アルツハイマー病の新薬を投与されたチンパンジーから生まれた子どもを連れ帰り、“シーザー”と名付けて育てることに。彼らは種族の違いを超えて、親子のような絆を育む。同時に特殊な遺伝子を受け継いだシーザーは、類まれな知性を発揮し始めるが、ある事件がきっかけで、人間の愚かさに失望。やがて、シーザーはある方法で、仲間たちの知能も発達させ、生物の進化の概念を覆す“反乱”の狼煙をあげるのだった。


●「猿の惑星:新世紀(ライジング)」(14)

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舞台は前作から10年後、知性を獲得した猿たちが、地球の新たな支配者として君臨する過程を描いた。人類への反乱を指揮したシーザーと仲間たちは、勢力を拡大し、手話や言語を操るようになった猿たちは、森の奥深くに文明的なコロニーを築いていた。一方、わずかに生き残った人類は、荒廃した都市の一角で息をひそめながら、文明の再建を目指していた。そんなある日、資源を求めた人間たちが、猿たちのテリトリーを侵食したことから、一触即発の事態が発生する。

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シーザーと、穏健派のグループを率いる人間のマルコム(ジェイソン・クラーク)は、和解の道を模索する。しかし彼らの思惑をよそに、猿たちと人間たちとの対立は激化し、憎悪が増幅。シーザーは生き残るために、「共存か、決戦か」重大な選択を迫られる。カメラ50台を投入した史上初の屋外3Dモーションキャプチャーが、映像的な威力を発揮し、2000頭の猿と人類が生き残りをかけ激突するバトルシーンを活写。猿たちが荒廃した街を駆けめぐり、馬上で銃を撃ちながら突進し、縦横無尽に暴れ回る姿は圧巻だ。


●「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」(17)

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高度な知能を得た猿と人類が全面戦争に突入してから2年。猿たちを率いるシーザーは、森の奥深くの砦に身を潜めていたが、ある晩、人間たちの奇襲を受けて、妻と長男の命を奪われる。敵の冷酷非道なリーダー、大佐(ウッディ・ハレルソン)への復讐を誓ったシーザーは、仲間たちを新しい隠れ場所へ向かわせ、自らは3匹の仲間を連れて大佐を倒す旅に出る。道中で出会った口のきけない人間の少女ノバ(アマイア・ミラー)や動物園出身のチンパンジー、バッド・エイプも加わり、一行はついに大佐のいる人間たちの基地にたどり着く。

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全米では「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」に続いて、3作連続で初登場1位を獲得。公開当時、ファンが注目したのが、人間の少女ノバの存在だ。実は「猿の惑星」にも、ノバという人間の女性が登場しており、「同一人物では?」「でも、時代設定から考えると別人?」など議論が巻き起こった。

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そして、300年後の世界が舞台となった最新作「猿の惑星 キングダム」にも、ノヴァ(フレイヤ・アーラン)という女性が登場。“秘密を握る人間”だというが、その正体は――? 人類は退化し、さらに高い知能と言語を得た猿たちが、地球の新たな支配者として築き上げようとする巨大な帝国「キングダム」の全貌に注目したい。

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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)
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