イリュージョニスト

劇場公開日:2011年3月26日

解説・あらすじ

フランスの喜劇王ジャック・タチが娘のためにのこした脚本を、「ベルヴィル・ランデブー」のシルバン・ショメ監督がアニメ映画化。舞台は1950年代のパリ。初老の手品師タチシェフは、場末のバーで時代遅れの手品を披露しながら細々と暮らしていた。ある日、スコットランドの離島にたどり着き、そこで貧しい少女アリスと出会う。タチシェフを魔法使いだと信じこみ慕うアリスと、生き別れた娘の面影を重ねるタチシェフ。2人はエジンバラで一緒に暮らし始めるが……。

2010年製作/80分/G/イギリス・フランス合作
原題または英題:L'illusionniste
配給:クロックワークス、三鷹の森ジブリ美術館
劇場公開日:2011年3月26日

スタッフ・声優・キャスト

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受賞歴

第83回 アカデミー賞(2011年)

ノミネート

長編アニメーション賞  

第68回 ゴールデングローブ賞(2011年)

ノミネート

最優秀長編アニメーション映画賞  
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映画評論

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(C)2010 Django Films Illusionist Ltd/Cine B/France 3 Cinema All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0 好きな空気感

2025年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

イギリス、フランス製のアニメーション。

年老いた手品師と、
その旅回りの途中で、
彼に付いてきた貧しい娘との
つかの間の交流を描いた作品。

絵が美しく、
そこに流れる雰囲気が懐かしい。

派手な演出があるわけでもない。
ただ淡々と日常が流れていく。

時に、エンターテイメントに関わる者の
悲哀を描いたところは
少し驚いた。
アニメとはいえ、ファンタジーではないのだ。

生きる、生活していくということを
必要とされることと
いずれ必要とされなくなるということ
そのコントラストが
くっきりと描かれた作品だった。

似た空気感は、「オネアミスの翼」で感じた。
好きなアニメ作品の一つになるだろう。

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新米エヴァンゲリスト

4.0 【”魔法使いはいない”時代遅れの老手品師と一人の少女の交流を優しく、言葉少なに描いた温かくも切ないアニメーション。】

2024年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

■1950年、巴里。
 昔ながらのマジックを披露する老手品師・タチシェフは、スコットランドの離島を訪れ、村人を相手に芸を披露する。
 そんな中、貧しい少女・アリスは彼を「魔法使い」と信じ、タチシェフを追いかけるようになり、都会迄ついて来てしまう。

◆感想

・サイレントかと思う程セリフが少ないが、この作品の中には、老手品師・タチシェフの善性が溢れている。

・彼の時代遅れの手品に魅入られた少女アリスが付いて来ても、彼は追い返そうとはしない。只管にアリスの為に働き、小さなアパートメントでも彼女にベッドを譲り、自分はソファで眠る。

・そして、老手品師は美しく成長するアリスの為に、服を買い、靴を買う。そして彼女に恋人が出来た頃、彼は一人娘あてに”魔法使いはいない”と言うメモを残し、何処かへ去るのである。

<今作は、時代遅れの老手品師が自分を”魔法使い”と思い、慕う一人の少女を想いやる人間の善性溢れる気品溢れるアニメーション映画なのである。>

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NOBU

4.0 絵とストーリーが素晴らしい

2024年11月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

絵が素晴らしい作品で、会話がとても少ないです。
朝になり夜が来て、また朝になる、という日常を淡々と描いているのですが、日々少しずつ変化していくストーリーも素敵です。
次観るときは大画面で観たいです。

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Don-chan

4.0 手品師

2023年10月15日
Androidアプリから投稿

ガラスの向こうの見せ物の世界は、人を成長させるし、社会的には成功なのだろう。
 しかし、人間の本質的に生きていくためには、その世界は生きづらく、愛や友情が飢えていく。

主人公は、人間的なのに職業が見せ物というところで、このテーマが深くなる。さらに手品師であって魔法使いでは無いというのも、見せ物の裏表が最初から分かってる感じで素晴らしい。

作品の雰囲気も落ち着いていて気軽に見れる感じでこのテーマの複雑さはすごい。

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ikarun