英国王のスピーチのレビュー・感想・評価
全218件中、21~40件目を表示
要約感あるディフォルメ描写が気になり…
エリザベス女王死去に伴う
緊急放映だったろうが、
過去の鑑賞で印象深くはなかったものの、
作品賞他のアカデミー主要4部門を受賞
しているし、
キネマ旬報第3位ということもあり、
再評価を期待して再観賞した。
このジョージ6世の兄の退位がなければ
エリザベス女王の誕生も
今般の国葬もなかったろうと思うと
歴史の綾というものを感じさせられる。
映画の印象としては、
各エピソードの要約感があり、
それに伴い、
現実は違ったのだろうと思わせる
ディフォルメ性の高い描写が気になって
再評価まではいかなかった。
主演男優賞は納得だったが、
アカデミーの作品賞・監督賞・脚本賞や
キネマ旬報第3位には
今一つ納得出来ないままとなった。
この映画から離れてしまう話で恐縮ながら、
第2次世界大戦を契機に多大な債務を抱え
覇権を米国に譲った英国ではあるが、
戦禍に明け暮れた英国も含むヨーロッパと
いう地域には不思議さも感じる。
ナポレオン戦争も、
第1次世界大戦も
ヒトラーのドイツ軍による世界大戦も、
プーチンロシアのウクライナ侵攻も、
枚挙にいとまが無い位の
侵略や戦争の歴史が思い浮かぶ。
しかし、いがみ合いながらも
世界をリードしつつ
繁栄してきたヨーロッパには
どんなパワーが潜んでいるのだろうか。
そんな戦争に明け暮れたからこそ
繁栄してきたかの如くの
ヨーロッパを見ていると、
日本にも座右の銘を
「戦争は人間の霊魂進化にとって
最高の宗教的行事」とする政治家が
いることを思い出してしまうが、
国粋主義信条の政治家などの国家指導者
の陰で苦労してきたのは庶民・国民だった
との観点からは、
武力行使からは一線を画す政治信条で
繁栄を描く政治家に導かれる日本であって
欲しいと願わないではいられない。
第2次世界大戦直前、イギリスでの吃音で悩む王と言語障害専門のローグ...
見ているだけで熱くなる映画
とても良いです
可もなく不可もなく
開戦演説、上手に言えるかだけに腐心させる鈍感作
国王でも解決できない悩みとは…?
ジョージ六世の王位継承に伴う感動秘話
現エリザベス女王の父ジョージ6世が国民にスピーチをするため、オーストラリア人の医師と2人3脚で吃音障害を克服した物語。この作品で初めて、国民に語りかけるスピーチが大切な英国王の職務だと知ることができ、その影にこんなストーリーがあったのかと感動した。
葛藤と試練
華やかな国王としての一面ではなく、大きな苦しみと悩みを抱えた一人の人間の試練を描いた良作。史実を基にした映画といえども、歴史や政治を全面に扱うものではなく、あくまでも国王が抱え持つ内側の苦しみと葛藤を描き、人々に投げかける"言葉"の重みと大切さを映し出して観る者に深い共感と感動を与えてくれます。
この映画はカメラワークを多様に使い分けて、ジョージの葛藤や心情を物理的に見事に表現していると思いました。ジョージが吃音の克服練習をしている時のアングルは固定カメラを多用していて、こちらが見守っているような感覚を覚えますし、いざジョージが重臣達向けの宮殿内スピーチに向かう時は、ジョージのすぐ後ろに張り付いた視点で一緒に歩き出し、ドアを開けると重臣達が大勢いる緊張感を追体験できます。そしていざスピーチを始める瞬間には妙にジョージの顔にクローズして物理的に距離を近づけ、あるいは下からのアングルで重臣達を映して圧迫感を演出しています。肝となる終盤の国民向けのスピーチでは、クローズとフェードアウトを使い分けて緊張と盛り上がりを上手く演出させていました。コリンファースの演技も見事な上に、色んな工夫が施されていて面白かったです。チャーチルが似てないのは残念でしたけど…(先にゲイリーオールドマンのウィンストン・チャーチルを観てしまったので余計にそう感じてしまいました)
コンプレックス、英国王としての振る舞いへの葛藤を描く
障害の克服、責任を背負うとヒトは変わる。
全218件中、21~40件目を表示