ザ・タウンのレビュー・感想・評価
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故郷(過去)を捨てるのは難しい
前作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』が絶賛された
ベン・アフレック監督の監督第2作。
前作はその年の私的ベスト10に入るくらいに大好きな映画だが、
今作もサスペンスアクションとドラマをうまく両立させた良作だった……
けれども「よく出来てるな」と思う映画と
「面白いな」と思う映画は必ずしもイコールでは無い訳で。
なんだろ、今ひとつ気分が乗らないとゆーか、釈然としないとゆーか。
“タウン”に縛られた女クリスタを演じるB・ライブリー
(やさぐれた感じが良い)、
優しい顔して残虐な“花屋”P・ポスルスウェイト
(先日逝去。素敵な役者さんでした……合掌)、
そして主人公の父親を演じるC・クーパー。
サブキャラは皆、抜群の存在感なのだが……
主要な登場人物らが今ひとつに思える。
“タウン”を抜け出そうともがく主人公だが、
「生き方を変えたい」という彼の願いが何故か心に迫ってこない。
きっとヒロインとの関係を描き過ぎて、
故郷に抱く愛憎の念が弱く感じられたせいかもしれない。
彼は単なる生き地獄を去る訳じゃない。
慣れ親しみ、思い出の詰まった故郷を去るのだ。
なのに「離れたい」という描写が強過ぎて、
慕情の念はあまり伝わらない。
そして、見事な演技を見せながらも残念なのは、J・レナー演じるジェム。
“タウン”の生き方・絆を誰より重んじ、
狂信者のように危険極まりない人物である彼は、
確かにサスペンス要素として機能してはいるのだが、
主人公と共に人生を生き抜いてきた兄弟のような絆=
人生を変えたいと願う主人公にとっての大きな“しがらみ”
という側面は終盤になるまで殆んど描かれない。
そして妹同様、“タウン者”としてしか生きられない、
哀れな男としての側面も。
それらが全編でバランスよく描かれていれば、彼の最後の姿に
もっと心を動かされていたかもしれない。
だがサスペンスアクションとしての演出はかなりの高レベル。
見事なまでに計算された手際に唸る冒頭の強奪シーンや、
警官隊の包囲網をかいくぐりながらのクライマックスの銃撃戦など、
アクションシーンはどれもよく練られている。
なかでも物語後半のカーチェイスは手に汗握る迫力だ。
車一台通るのがやっとの街路を逃げまくる前半と、
混雑した大通りを猛烈な勢いで疾走する後半。
かなりハラハラします。
以上!
ちょっと厳しめだが3.5判定で。
<2011/2/5観賞>
久々アメリカ映画の粋
タイトルがとてもダサく感じられて(英字タイトルをそのままカタカナ表現にする必然性はなく、完全なミスマッチだと思います)、かねてからやや知的なシュワルツネッガーっぽく思っていた(おバカにみているシュワルツネッガーの評価についてはプロフィールご覧くだされば幸いです)ベン・アフラック、…さてどうしたもんかなと思っていたけど、結構評判高そうなんで、レイトショウでけちって探りいれてみたんですが…。はっきり5倍ぐらい楽しめました。
久々の古式ゆかしきアメリカン・ピカレスク、僕らとっつぁん世代には懐かしいというかあまりに鮮烈すぎた70年代数々の名作、がよぎっては消えよぎっては消え。ベン自体とてもこの世界が好きなのでしょう、随所に名作のコピーや戯画がフィルインされていてオールドファンには思わず苦笑い(ニッコリ?)、でも全然変じゃない!
ピカレスクの美しさは、スタイルを変え、時代を違え、役者をすり替えても、不変なのだってことを思いしらされました。ベンの熱中度、シュワルツネッガーを彷彿とさせる偏執狂さ、がいかんなく発揮され、ベンとレベッカ・ホールがお互いの境遇を語らうシーンなど、まさにボニー&クライドの冒頭そのもの…。
僕よりはるか若い論者のみなさんからは、「読める」とか「ストーリーにひねりがない」という感想が多いの、よくわかります。70年代ピカレスクの洗礼を受けるでもなく、突如として出現した「セブン」とか「ブロウ」などの悪逆非道ぶりに触発された若い世代には物足りなさを感じるであろう、シンプルなストーリー。
が、そのシンプルさゆえに、何気ないセリフの端々やちょっとしたしぐさにこめられた深い真理の断片が徐々に効果を表し、ラスト辺りにくるとピタッと1つにつながってきれいに整理され、エンドロールまでもがしっかりと作品の一部に組み込まれています。ベンを始めとした俳優陣はみな個性的でかっこよく、アクションもカーチェイスもずば抜けてすばらしい、ストーリーはシンプルながら動きは速くダイナミック。
そして何よりこの映画のクオリティを一段と高めたのは、やはり一連のピカレスク同様に優れた助演、レベッカその人によるところが大だろうと思います。
ストーリー中のポイントポイントで発揮された彼女の巧みで繊細な表現によって、場面のつながりに無理がなくなるとともに、展開がギュッと引き締まりました。
シンプルな仕立ての中に随所にちりばめられたエスプリやアクセントの数々、それを大ナタ奮ってまとめあげた構成力、悪いことをやってる人たちの悪いことをやってることの裏側にある真理の提示とその破綻…。
久々にアメリカ映画の良さ、すばらしさを、心から満喫できた一本でした。
街=過去の罪
アクションシーンがよかった。
特に中盤のカーチェイスと、ジェレミー・レナの見せ場。
オープニングの銀行強盗のシーンもなかなかいい。
だけど、アクションシーンが一級品なのに比べて、
ドラマの部分は、なんというか平均点。
内容はあるのに、すんなりしみ込んでこなかった。
ともあれ
兄弟であり、父親であり、自分自身である街と
そこから踏み出す一歩を
見事に焼き付けた作品だと思う。
善悪がはっきりしすぎ
強盗を働くシーンは見応えがある。計画通りの迅速な行動、証拠隠滅と逃走、とくにDNAの痕跡を消すために漂白剤を使う手口はいかにも今風だ。
ただ、この作品がただのエンタメではなく人間ドラマであることを思うと、釈然としない点がいくつか出てくる。
まず主人公ダグだが、人の命を奪うことに逡巡する彼が今まで足を洗おうとしなかったのはなぜか? 今回のクレアとの出会いが大きな転機だとすれば、ダグは彼女になぜそこまで惹かれたのかが曖昧になる。
逆に粗暴なジェムだが、彼が仲間にいるかぎり、もっと早く足がつくヘマをしでかしていそうなものだ。
当然、FBIはダグの敵にあたり、強盗団の元締めはダグの離脱を許すはずもない。
この作品、言ってみれば犯罪を棚に上げて、登場人物のすべてがダグを分岐点に善い者と悪い者とにはっきり区別されてしまっている。
あまりにもはっきりしているので、裏切られるかも知れない、裏切るかも知れないといった緊張感がまるで湧き出てこない。
演出に思わぬ加速や方向転換がなく、先まで見える線路の上をひたすら安全速度で進んでいくような心地だ。
もっと乗り心地が悪くてもよかった。
捻りのない直球犯罪ドラマ!
いや、良かったです。
謎解きを配したり、サスペンスな色を持たせたりとか、そういう奇の衒いをせず、飽くまで犯罪ドラマに徹する!その骨太感に好感が持てました。
舞台設定、キャラ造形も細部まで造り込まれてるし、明快で分かり易い。鑑賞中に「こいつ誰だっけ?」なんて疑問符が浮かぶことなく、スムーズ。
それと犯罪ドラマの目玉といえば銃撃戦!カーアクション!でしょ?これも一級品。
銃はやたら乱射してくれるし、車はバッコンバッコン体当たりしてくれるしw
エンターテインメントの側面でも、なかなか楽しませて貰いました。
ただですね。んー何つーかな。
恐らくテーマだったであろう部分…悲壮感だったり、絶望感だったり、葛藤だったり…そういった主人公の内面、心情。それが今一つこっちに、熱く!真摯に!響いてこなかったなぁ。
勿論ね、脚本にはそこら辺もキチンと盛り込んではいたんでしょうけど…演出なのか演技なのか、切実さや切迫感が上手く伝わってこなかった。
アクションシーンの一部を削ってでも、そこは深部まで掘り下げて欲しかったな。
といっても、人間模様の描き方は見応えバッチリ。アクションもハラハラさせてくれる。
主人公扮するベン・アフレックの相棒役ジェレミー・レナー!彼のキレ芸もこの映画のハイライト!
オーソドックスに楽しませてもらいました。
大人が故の暗さ
それが信じられないコトとして扱われない『タウン』という一角で、強盗を生業としている男と、
予定外の行動から人質となった銀行支店長の女性、強盗チームの仲間たち、家族、恋愛…。
これは『クライム・サスペンス』じゃないね。
それぞれに陰をもった、人間の思いや生き方を映し出した『ヒューマンドラマ』でございました。
冒頭から、犯罪ハラハラシーンながらも登場人物のキャラクターが明確に表現されていて、すぐに物語に入り込めた。
徐々にサラッと明らかにされていく事実や人間像とその関係には、
驚きに目を見張ったり、切なさが込み上げたり、また静かだからこそ深い恐怖に襲われたりした。
渦巻きまきまき絡み合い、もつれてちぎれていく…悲しい宿命を感じもしたよ。
ホントに展開が見事で、思わずため息をついちゃうくらいだったわよ〜!奥さん!
面白かった!
でもね、普段『思うツボちゃん』なオイラなんだけど、
ど〜ういうワケか、イマイチどぷんと感情移入まではいかなかったんだな…。
きっとそれは(自分でも解らないけど)、
例えば『俳優の顔がなんか好きじゃない〜』とか『服がへ〜ン』なんていう、個人的かつ些細なコトで、
作品には直接関係ない部分なのかもしれない。
その点と、クライマックスに結構突っ込みドコロを感じてしまったのが、ちょっと残念だったかな?
まぁ、オイラが面白いと感じた『ドラマ』の部分には、そう影響ないトコだから良しとするか…な〜んてね。
これのどこが感動?
この映画のTVCMでは、感動と再生というキーワードがあったように思う。
正直、内容は全然知らずにみたので、サスペンスなのかと思っていた。
が、はっきりいって、ただの銀行強盗の話。これのどこが感動なのか全くわからない。いかにもアメリカらしい話だし、落ちもそう。
TVCMがこれほど、矛盾していると思った映画もなかなかないと思う
物足りなく...。
何となく、物足りなく終わってしまいました。
ストーリーの流れはよく、
あっという間にエンドロールなのですが。
なんでしょう。
何も得るものなく、
何も投げかけられるものもなく、
終わってしまいました。
確かに、カーチェイスシーンや
立てこもりシーンは、
すごかったのですけれど....。
似たようなシーンが
過去にもあったし...。
それを上回るものでも...。
ちょっと、物足りなさが残る作品でした。
期待しすぎていたのかな...。
ハデな強盗劇と、ハデじゃないけど魅せる俳優陣&脚本。
この街を出て新しい人生を送るか、
この街で犯罪に手を染めながら破滅するか。
その問いに対して、
安易ではない結末を見せてくれる映画でした。
舞台はアメリカですが、
日本だって同じことが言えるのではと思います。
一度ルートを踏み外し、こぼれ落ちてしまったら
あるいは
最初からそのルートの外にいる者には
安心な未来を得る資格がなくなってしまう、
そんな社会の仕組み。
社会を変えるのは難しい、とすると
与えられた環境を受け入れるか、
自分の手で人生を変えようとするか、
方法はどちらかしかない。
そんな現実をつぶさに描いた「ザ・タウン」。
心臓バクバクなシーンと、心情を噛みしめ味わうようなシーンの連続で、
オナカいっぱいの2時間でした。
ハリウッド的な興奮と、考えさせてくれる社会派な側面が、
6:4くらいの割合で混ぜ合わさっていて両方楽しめます。
個人的には5:5くらいが理想的だったかなと感じましたが…。
欲を言えば、もう一歩テーマに踏み込んだ描き方をしてほしかった気も。
アフレック監督の今後の作品にも期待!
アクションとしても、見応えたっぷりなのに、さらにラブロマンスと「タウン」で培われてきた、そこに暮らす人々の明と暗が絶命に融合された傑作でした。
派手な銀行強盗とその後のカーチェイス。アクションとしても、見応えたっぷりなのに、さらにラブロマンスと「タウン」で培われてきた、そこに暮らす人々の明と暗が絶命に融合された傑作でした。
まず、銀行強盗のリーダーと襲われて人質になった銀行の支店長が再開し、恋に落ちるなんて突拍子もないストーリーで、あり得ないだろうと思っていました。
但し当然強盗団は、覆面をしていて顔は分かりません。ただそれだけでは、いきなり恋に落ちることはなかったでしょう。
ふたりをつなぐものとして、同じ「タウン」で暮らすものという共通項が、スパイスとして効いているようです。
ボストン北東部チャールズタウンというのは、そこで暮らす人々にとって離れがたいソウル・タウンとなっていたのでした。登場人物が口々に語る「タウン」への愛着を聞くにつけて、この町に観客も、エモーショナルな感傷に浸ってゆくことでしょう。
またコインロッカーでのさりげない出会いというのも好感が持てました。このシーンだけ見たら、とてもこれがハードな銀行強盗団の物語とは思えないさりげなさなんです。
そして、ダグの魅力です。強盗団のリーダーとは思えない、ハンサムで優しさをたたえた表情。実は、彼には幼い頃に母親と離別したという悲しみを背負って生きてきたのです。その悲しみが、優しさとなって滲み出ていました。
強盗団の人質になって傷心のクレアは、タグの目の前で、立ちくらみ、自分の感じている恐怖心を告白します。クレアの苦しむ姿に、心を痛めているタグの申し訳なさそうな表情がいいのですね。クレアにとってまさか目の前の優しい人が、自分を誘拐した張本人とは、思えません。やがてストーリーは、二人がやがて恋に落ちていく過程を、丁寧に描いていていきます。同時にドキドキさせられたのは、いつクレアがダグの正体を見抜くかということです。強盗シーンよりも、緊張しました。何しろ、ダグの仲間のひとりが言い寄ったとき、そいつの首に彫り込まれたタトゥーンを強盗時にクレアは見て、はっきりと覚えていたのです。バレるぞ、バレるぞと、ハラハラさせる演出は、なかなか憎いところです。
話は変わって、彼らの仕事ぶり。
この町で暮らす人は、代々銀行強盗に関わってきて、普通にサラリーマンをしながら、街の元締めの指令があったときは、チームを作って「仕事」をするスタイル。
強盗のノウハウや強盗後のマネーロンダリングまでが、役割分担されて、代々の子孫に伝承されていくシステムが強固にできあがっていたのです。
なかでもダグのチームはプロ中のプロ。『パブリック・エネミーズ』でデリンジャーは派手にマシンガンをぶちかまし、強行突破をするのが常套手段でしたが、ダグたちの犯行はスマート。電話会社勤務の仲間を持ち、警報システムを破壊してから、静かに潜入して、証拠となるもの全てを隠滅して引き上げるのです。手際の良さは、鮮やかというほかにありません。万が一、警察に追われても、要所に代替えの車を用意して乗り換えることで、追っ手を振り切ってしまいます。
このカーチェイスは車を片っ端からクラッシュしていく、ど派手なシーンの連続です。最近見たアクション映画と比べてもトップクラスの迫力でした。
しかし彼らを追い掛けるFBIもバカではありません。
警報システムから管理する電話会社に目をつけて、強盗のあるたびに欠勤する社員がいることに気がつきます。そこから、その社員と親しいダグのチームを容疑者一味と推定したのでした。
一方、クレアの通信記録から、ダグと交友関係にあることを突き止めたFBIは、一味の写真をもってクリアの元に。
ダグの正体を知ったときは、既に既に肉体関係を持った後でした。騙されたと怒りながらも、全てを打ち明けるというダグを結局受け入れてしまうのは、女心いうものでしょうか。一緒に逃亡して暮らすことを誓い合うのですね。
さてさてドラマは佳境に入ります。
ダグは、街を出てクレアと暮らすことを決断したものの、「タウン」の闇のシステムはそれを許しません。なんと、クリアまで巻き添えにすると脅して、次の危険な仕事に就くように強要します。その時語られる母親の失踪の真相は、つくづく「タウン」の絆が、自分の人生にとっていい面ばかりでなく、呪いをかけてきた影の部分をタグは思い知るのでした。
脅しに屈し、最後と決めた仕事に向かうタグ。しかし、計画は失敗し、犯行現場はFBIに囲まれてしまいます。絶体絶命のなか、どう脱出するのかが一つの見せ場でした。
ここまでネタバレするのはは忍びないのですが、危機を乗り越え、タグはクレアに電話するとうちに来てと彼女は語りました。しかし近所にいたタグの目には、はっきりそのすぐそばに捜査官が寄り添っていたのが見えたのです。
果たしてクレアは、タグを裏切って司法取引に応じてしまったのでしょうか。それとも?
ああ、これぞ映画と大満足した結末は、ぜひ劇場でご覧ください。
最高傑作の一歩手前
正直に言います。この映画は素晴らしい作品です。アフレック監督の前作「ゴーン ベイビー ゴーン」のように重くて考えさせられるような作品ではなく今回はエンタメ重視の作品を作ったと思います。そして、私もラスト10分位までは楽しく拝見させていただいていたのですが、その10分間の間にアフレック監督はミスをいくつか連発し最高傑作には至りませんでした。
舞台はアメリカ・ボストンにある一角・チャールズタウン。銀行強盗事件が発生し強盗団は女性支店長を誘拐します。彼らはその後も彼女を監視し続けるのですが、彼らのうちの一人ダグ(ベン アフレック)が彼女(レベッカ ホール)と恋におちてしまいます。
注目はベン アフレックとレベッカ ホールとの間に起きるラブストーリー。ダグの友人を演じた「ハートロッカー」のジェレミー レナーの演技。そして、迫力のアクションシーンの数々。
アフレックとホールとのラブストーリーは観た事のあるようでないタイプのラブストーリーでした。変にメロドラマにならず丁度いい感じだったと思います。それからジェレミー レナーの演技は主役のベン アフレックを完全に食う凄まじいものでした。とても「ハートロッカー」と同じ人とは思えませんでした。そして、何と言っても圧巻だったのはアクションシーンの数々。クライマックスの銃撃戦もすごかったのですが、さらによかったのが中盤の「RONIN」を彷彿とさせるカーチェイスです。
しかし、アフレック監督は決定的なミスをラストで犯してしまいました。アフレックとホールとの最後の電話の会話から始まり、海外テレビドラマ「マッドメン」のジョン ハム演じるFBIエージェントの意味不明な台詞へと続き、ラストには「ショーシャンクの空に」を下手に真似したようなエンディングに至り、最後はもうボロボロでした。それだけが残念です。
しかし、全体的にはとても素晴らしい作品だったのでアフレック監督の次回作が楽しみです。
フェンウェイパーク!!!!!
米国旅行中に見ました。ちなみに6ドルのところ1回目上映なので5ドル(420円)。ボストン近郊に住んでいたこともあって、この映画は以前からずっと楽しみだったのです。なんていってもフェンウェイパークでの銃撃戦はAwesome!!の一言。
フェンウェイパークは松坂で知らない人はいないであろうレッドソックスのホームです。来年で100歳を迎える非常に歴史のある球場で私も何度となく足を運びましたが、素晴らしい球場です。市長は以前、パリにエッフェル塔があるようにボストンにはフェンウェイパークがあると言ったくらい市民に愛される球場なのです。
ついでにマサチューセッツには4つの有名スポーツチームがあります。一つがレッドソックス、そしてバスケットのセルティックス、アメフトのパトリオッツ。そして、今回、ベン・アフレックが選手だったという設定のアイスホッケーのボストン・ブルーインズ。アイスホッケーは意外と思われるかもしれませんが、北海道より寒いボストン。とても人気があります。
さて、脱線しましたが、ベン・アフレックはこの2作目の映画で大成功を収めました。前作のGone Baby Goneも素晴らしい映画で私は大好きだったのですが、興行的に振るわずとても残念だったので本当にファンとしてはうれしい限りです。(日本でも痛恨のDVDスルー。素晴らしい映画ですので、時間がある方は是非見てください。ヒットマンズレクイエム"In Bruges"と並び、隠れた名作です。)アフレックは本当に素晴らしい映画監督です。そして、今回の映画は前作以上にボストン愛があふれています。(あふれック)前作は弟のケイシーを起用しましたが、今回は自分が主演を演じます。これまでのアフレックの作品の中では最も名演技だと感じました。これまで、なんちゃってアイドル的なところがなかなか抜けなかったのですが、ひげ面の汚い馬顔の犯罪者の役がびたっとはまっています。
妻が大好きなゴシップガールのBlake Livelyもかわいいし、地味で真面目そうな役をやらせたらこの人の右に出る人はいないRebecca Hallもはまってます。アフレックに続き、この映画を引っ張っているのがやっぱりハートロッカーで好演したJeremy Renner。ハートロッカーのイメージが尾を引いて、何をやっても死ななそうな感じですが・・・。
そして、クライマックスのフェンウェイパークでの銃撃戦。どうやってロケをしたのか気になるところですが、ドキドキしっぱなしでした。来年100歳を迎えるフェンウェイパーク、是非訪れたいと思います。
この映画は日本では4か月遅れでの公開。まあDVDスルーになるよりはいいのでしょう。ベン・アフレックの監督大飛躍作。オスカーにも近づいてほしいですが、とにかく素晴らしい映画です。ブルーレイ出たら絶対に永久保存版でゲットします。この映画もソーシャルネットワークに続いて10000円払っても惜しくない映画です。是非、劇場で見てください!そして、ちょっとでも興味持ったらフェンウェイパークに行ってみてください。球場内ツアーもできますよ。
長編小説のような・*★。
夢中になれる ストーリーと演出、監督ベン・アフレック 万歳!
初めてポスターを見たときに “恐い修道女”の顔が写ってて 「ホラーか、やめとこ…」と思ったのですが、プレビューを観て それがマスクで “銀行強盗のお話”だと知り 観に行きました。
全米一、銀行強盗発生率の高い街 ボストン・チャールズタウン。 そこで育ったダグ(アフレック)は 当然のように強盗を生業として 暮らしていた。 だがある日、強盗に入った銀行の行員クレアに 一目惚れをしてしまう。 そんなダグに FBIの捜査の手が迫る…… (作品情報より 抜粋)
内容は至ってありがちな、そして 「ハッピーエンドはないな…」と思わせる おもたい雰囲気を漂わせていましたが 実際の作品は 手に汗握るシーンや、皆で顔を見合わせて笑っちゃう(みたいな)シーンなど バラエティにとんでいて 最後まで飽きさせない。 これって 監督の力量だと思います☆☆☆
主演・監督を務めた ベン・アフレック。 全然好みじゃないけれど、良かったー! カッコよかったよー!! 役柄は 強盗やってる悪人・ダグで、そこは決して 魅力的ではないけれど 悪い人になりきれない・過去の悲しい出来事・心の葛藤・仲間への愛情・許されぬ恋などなど、抱えてること 盛りだくさんをすべて表現してくれた、すばらしい☆ (褒めすぎ?笑)
ダグの幼なじみ・ジェム役に ジェレミー・レナー。 『ハート・ロッカー』(私、観てないんですけど…)の演技が 素晴らしかったらしい彼。 今回は 『ハート…』とは打って変わって チャラいギャング、でも友人想いの ジェム。 良かったです。 優しい顔から 恐い(悪い)顔へガラッと変わる瞬間などは 「うわっ」って 声がもれてしまう衝撃 (必見)。
ダグが恋に落ちてしまう相手・クレア役に レベッカ・ホール。 ストーリーの上では 重要なのですが、ちょっと印象薄かったですね。。 ベンが配役したのかな? (奥さん・ジェニファー・ガーナーっぽかったし、笑)
ダグを追い詰めるFBI捜査官に ジョン・ハム。 この人も ちょっと“弱かった”かなぁ。。 脅し(ドス)が効いてない感が 残りました。
その他の皆さんも 素晴らしいサポートで 作品に貢献。 ダグの父ちゃん役に クリス・クーパー、『アメリカを売った男』に出てた 良い俳優さんです。 ダグを慕う女に ブレイク・ライブリー、超せくすぃー☆ 花やを営む男に、ピート・ポスルスウェイト。 ある意味 キー・パーソンです。
銀行強盗という エンディングが読めそうなお話を、まるで長編小説でも読んでいるように「その先が知りたい」と思わせるところが とても良かったです。 この映画を観て (悪い人たちが) 悪いアイデアを取り入れたりしなければいいなと 願いつつ、いろんな人に 評価してもらいたい作品だと 思いました。
***ちょっとネタバレ*****
内容はちがうけれど ジョニー・デップの 『Public Enemies』と似てるなぁって感じる部分、ちょこちょこありました。 チェキしてみてくださいね☆
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