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不況の風はアーケード商店街にもろに刺さる。あちこちの店がシャッターを閉めている様子はかなりさびしく映るのだが、明るい書道パフォーマンスがかなり対照的だ。そんな中、清美の父が経営する好永文具店が閉店。里子の親しかった高田製紙工場も倒産して炎上。清美は転校していった。紙の町としての文化、そして商店街の活性化のために書道パフォーマンス甲子園を開催することを提案する。
既成の大会、上からの強制、そんなものは全くない。生徒たちが自ら立案、計画した書道パフォーマンス甲子園。「つまらない書道」と言われたことに自らを問い直した里子(成海)はパフォーマンスに惚れてしまった清美に触発され、父親の言いなりになることをやめた。それは商店街の復興と紙の町の再認識とも相まって、皆を元気づけることになった。転校していった清美と、いじめられっ子だった山本小春(小島藤子)が好きだというアンジェラ・アキのヒット曲「手紙 ~拝啓 」がBGMだ。
デビュー当時は天才ローティーン女優だと思われた成海だが、『武士道シックスティーン』にしてもこの映画にしても精彩を欠いているような気がした。しかし、桜庭ななみと高畑充希の演技がとてもいい。この手の青春ストーリーはキャラにどれくらい入れ込むことができるかが評価の分かれ目になるものだけど、この二人に感動させられた。成海の父との葛藤場面とか、それほどでもなかった。また美央(山下)の母(宮崎美子)がよかった・・・
アンジェラアキの曲はそれだけで涙が出てくるほど好きな曲。こんな見方じゃ正当な評価はできんな・・・