告白(2010)のレビュー・感想・評価
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私の娘はこのクラスの生徒に殺されました
このセリフから始まった恐ろしすぎる教師の復讐劇。 映画の中で複数の人の「告白」が披露されます。その告白では登場人物たちによるまるでその日に起きたことを日記にしているような、そんな感じの文章が飛び交います。一体だれが娘を殺してしまったのか。そういうことはあまり関係なくではなぜ殺してしまったのか、殺人はどうやって起きてしまったのか、お互いに何を思ってたのかよーく作り込まれています。少年法で守られている少年達による巧妙な作戦、互いの気持ち、愛、そして教師の復讐 最後の一言はどっちだったのか、、、 とりあえず、何も考えずにこの映画を見ることをオススメします
再鑑賞
2010年の日本アカデミー総ナメの超話題作。 小説は未読。 上映時、ほとんど前情報無しに見に行った。 兎に角、衝撃的だった。 中島てつやという監督の、デビッド・フィンチャーにも通ずる完璧主義な画づくりが随所に! 子供達の芝居がかった演技が、何ともリアル。 実際の学校の子供達も、語るときはあれくらい芝居かかっている。 何よりも、松たか子。 この作品でオンリーワンの女優となった彼女は、撮影時どれだけ大変だったのだろう。 演出が合わない人は、置いていく作品づくり。 突き抜けた演出。素晴らしい編集。 いま見るとTENET的な演出も。 こういった演出を支えるクォリティーの高さは、CM出身監督ならでは。 必要なところにめいいっぱいお金を使った感じ。 観て損はない、とは言えない。 人を選ぶ作品。枠にはまらない、120点以上の作品。 びっくりしたのが、娘役が芦田愛菜ちゃんだったこと。
偽善に満ちた少年保護法制に対する怒りをぶちまけた復讐劇
1 作品のテーマ=復讐 本作は娘を教え子の中学生に殺された女性教師が、およそあらゆる方法で犯人の生徒を追い詰め、徹底的に痛めつけていくという、恐ろしくも痛快な復讐劇である。いくら中学生だって、悪い奴は悪い。徹底的にいたぶってやるべきだ。そんな見る側の内心の声に、見事に応えてくれるのであるw 2 少年少女犯罪への見方について 少年少女による重大犯罪に対しては、かつては刑法の刑事責任年齢や少年法を盾に保護を第一に考え、犯罪の原因を究明して、それを取り除く社会的な施策を講ずるべきだとする議論が盛んだった。 いわく「何故人を殺してはいけないかが分からない少年少女がいる。彼らを生んだ原因こそ問題だ」、いわく「人を傷つけてはいけないことをしっかり教育すべきだ」…。 しかし、保護や教育だけで片付く問題ではない、少年法などは偽善に過ぎない――そんな疑問の声も拡大してきている。本作はそれを証明する産物だろう。 3 勧善懲悪の池井戸潤と復讐劇の湊かなえ 勧善懲悪と言えば、池井戸潤が代表者だろう。社会悪に貶められた人々の怒りや不満を、最後に善を勝利させることで爆発させてくれる現代の水戸黄門シリーズが池井戸作品である。 ところがいかんせん、彼の作品には公式に認められた、誰が見ても悪いこと、いわば表面的な悪の定型しか登場しない。少年犯罪のような、「悪」かどうか議論の余地あるものは登場してこないし、懲悪も過剰なものは控えた、お利口な懲悪wどまりなのである。 そこを埋めるように登場したのが湊かなえだった。この作家の特徴を一言で表現すれば、「ドロドロしている」。もはや品などに構っている暇はない。「あたしの怒りを、あたしの恨みを、全身を刺し貫く憎悪を晴らさでおくものか!!!」――そんな凶悪、醜悪な感情に満ちていて、それだけ観客の心の深奥に潜む根深いものに訴えかけてくる。本作を復讐譚ではないとする解説もあるが、あれだけ人の死ぬ話が復讐譚でなくてなんだというのかw だから後味は悪いが、奇妙な爽快感があるのだ。池井戸作品はあくまで「悪を懲らしめる」だけだが、湊作品は「恨みを晴らす」。より徹底的でより奥深い。 4 キャスト等 湊かなえ作品にどっぷり浸かってしまうのも人間としていかがなものかと思うwが、本作は危険な原作に挑んで、新たなジャンル切り開いた作品と評価できるのではなかろうか。公開当時はさぞセンセーショナルだったと想像する。 キャストは、その後名を上げた橋本愛が目立つ。本作のコスチュームも格好いいのだが、微妙に似合っていないのが残念だ。能年玲奈、三吉彩花はちょっと登場シーンが分からなかった。芦田愛菜はこんなにガキなのに、こんなに上手いのかと、やはり驚くしかない。 松たか子は被害者かつ恨みを晴らす一種のターミネーターなのだが、無機質であると同時に、我と我が身を斬り苛みながら娘の恨みを晴らす悲嘆を垣間見せ、いい演技だと思う。
ネタバレせずに観たい作品
ネタバレするので書けませんが、最後のとある描写が好み。撮影手法としてはあるんだろうけど、きっと中島監督のこだわりがあるんだろうな。 徐々にストーリーは見えてくるものの、テンポアップして迫ってくる後半は見せ場として素晴らしい。
文章と映像は違う
AmazonPrimeで鑑賞しました。 率直な感想ですが、米アカデミー賞?理解不能です。 小説がおもんないのか脚本がおもんないのかとりあえずおもんないです。 小説は読んでませんが、湊かなえの作品は読んだことがあるので、きっともう少し深い内容だと思います。 おそらく脚本が下手ですね。 ただただ小説を映画化しているような気がします。 文章と映像は違うのでもう少し工夫してください。
母の愛、母への愛
当時、小説もなかり話題になって読んだのですが、中学生の母として、イジメ、不登校など問題が多すぎて映画まで観るパワーもなく、グッタリしたのを覚えてます。 今更ですが、10年以上経って初鑑賞できてとても良かったです。 (まだ中学生役の橋本愛さん、可愛い。) 松たか子さんの演技は半端なく、空恐ろしい先生役でした。娘を失った母は、こうなるのもわかる説得力ある演技でした。 とても恐ろしい事件に繋がってゆく、いや始めからですが、それに伴い空の色んな景色が、何度も出て来て美しかったのがとても良かったです◎ あとは スローモーションも度々あり、無垢な頃のパワーや無残さ、虚しさを、心も頭もゆっくり感じ取る事が出来ました。
復習の仕方
湊かなえの嫌ミスの世界満載。 確かに娘を殺した犯人は未成年。逮捕されても数年で世間に戻り、反省したのかしないのかもわからない。確かに正しい方法ではないにしても. 森口先生の復讐の仕方、アリかも!でも怖い! 2人の少年の家庭環境は普通ではなく、だから犯罪に走ったとは理由にはならないが、要因ではあるだろうな。でも普通、いくらシングルマザーとはいえ、学校に子供連れて行けないだろうけど。 芦田愛菜はまだ子供だし、橋本愛も初々しい。そして松たか子も木村佳乃も若い!
これ好き!
松たか子さんじゃなければ出来なかったと思う。
最初の30分、生徒に自分の子供が殺された経緯を事細かに話自分の旦那がエイズだということも告白し、1人喋り続けるというシーンですが目が離せない。
松たか子さんしか出ていない状況と教室という変わり映えのない場所でただ喋ってるだけなのに、恐怖と刹那を感じるシーンです。
途中松たか子さんが出なくなり新任教師と殺人犯にクローズアップされますがラストはスカッとする展開に。
マザコンの殺人犯が自分の母親を間接的(?)に殺すシーンと松たか子の頭の回転の良さが圧巻。
本当に見て良かったです。
なーんてねっ。本心を隠した告白。
内容は、湊かなえ原作の映画化。メインに命をテーマに裏テーマに復讐を据えたサスペンス学園ドラマ。終始重いBGMのオンオフとスローモーションの映像と冷たい青みが巧みに心象風景を表現されていて、上手いなぁと感じた。背景の張り紙や映像的伏線や感情表現も分かりやすかった。復讐してはいけないと遺言として言われても復讐せずには居られない怨嗟の連鎖と松たか子の全能感は何故の連発で辛かった。12年前の作品だったので芦田愛菜ちゃん小さいなぁ上手いなあと感心しきりです。
画面から目を離せず、食い入るように鑑賞!
冒頭シーンを観ただけで、1本の映画を観たくらいの満足感があった。 話が核心に触れていくなかで生徒たちが先生の話に耳を傾けるようになるのと、こちらが映画に引き込まれていくのがリンクしていく感覚が気持ち良かった。 これ以上どうやって展開していくのか?これよりもっと面白くなるのか?と少し不安になったが、最後までダレずにしっかりと面白かった。 ただ、ラストのどっかーんの尺長くない?笑ってしまった笑 中学生達のクソガキ加減がリアルで、自分自身の中学生時代のクラスメイトを彷彿とさせて良い意味でとても胸糞だった。 子どもたちの行動はとてつもなく凶悪に見えるし、子どもとは思えないようなことをしているように見えるけど、みな誰かに認められたい、愛されたい、という強い気持ちが根本にあり、大人になりきれない感じが可愛らしかった。あと、言われた言葉を素直に信じて流されるあたりが愛らしかった。特に少年Bが可愛いかった。
ほんとに怖い
小説で読んだ時はただただ面白かった。 各章の終わりで「えっ!」てなるような告白がなされ、文字通りページをめくる手が止まらなかった。 けどこの映画はもうほんとに怖い。見るのを後悔するレベル。 ただめちゃめちゃに面白い。
松たか子は好きでもないけど
湊かなえ原作のベストセラーを映画化。松たか子演じる教師が学校の去り際に衝撃的な暴露をするとことから始まる。生徒たちが残酷で暴力的で救いのない世界が、この映画の画面の色調にそのまま現れているよう。後味の悪いストーリーで暗いトーンがくせになりそうだが、やはり中心にいるのは松たか子の存在感。この女優は初めて見た時から全く好きではないが、この人は役に恵まれていることに感心。脇役だと橋本愛がこの頃が全盛期だったのではと思う。賛否両論だがこの映像センスは好き。エンディングは曇り空に青空が覗く明るさを取り入れた画像に「オンブラマイフ」が流れる。ショッキングで深刻な物語の後に光が射すようで美しい。
踊る大捜査線の青島の方が好きだ。
再見。 構成、編集、画、演技(特にポストいしだあゆみな木村佳乃)は愉しんだが、作品自体に何処か心がこもらぬ印象は変わらず。 歪んだ世を諦め冷笑する女教師より、全力で立ち向かうも全然正せない踊る大捜査線の青島の方が好きだ。 中島哲也には変に浅い社会性を帯びない「来る」的エンタメを。
72点
初めて見た時衝撃を受けた作品。 このように思った人は多いのではないだろうか、、、 テーマもそうですが、撮り方や映像の差し込み方、ナレーションベースだったり、誰目線〜で流れていく物語、全部が新鮮ですごく印象に残っている。 後世に語れ継がれる作品の一つだと思う。 木村佳乃綺麗ですよね、パラサイトの豪邸の奥さんに似ている。 是非。
人が人を裁くこと
人が人間として生きるには法の中で生きるしかない。ということは、14歳以下は人間では無いのか、、、。 まぁ、どんなに同意できても復讐するは我にない。のだろう。その倫理観がこの気持ちの悪さを持ち込むのかな、と。だってあの男の子たちに同情なんて出来ないのに。この気分の悪さったら。無い。 松たか子さんの独壇場で、申し分ない演技。に、映像と構成の妙が効いてる作品。 湊かなえ先生の安心安定のイヤミスです。湊かなえさんは仕返しがお好きで、マザコンの話が多い。その2つが入ると話はすぐ気持ち悪いものになる。しかもこの作品は最初っから最後まで執拗な復讐劇。そりゃ疲れますよ。 あぁ、疲れた、、、し、気分悪い。
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