里山
劇場公開日:2009年8月22日
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劇場公開日:2009年8月22日
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2021年9月7日映画「里山」(菊池哲理監督)から。
単なる自然保護ではなく、里山として自然を残していく。
これは、日本の各地で受け継がれてきた日本人の知恵というべき、
自然との関わり方である。
「人が手を入れてきた雑木林は、太陽の光が行き届き、
多くの生き物たちの住処になっています」
このナレーションの意味は大きな気がしてメモをした。
それをもっと短いフレーズで表現したのが
「暑くて、だけど涼しい里山の夏」ではないかと思う。
NHKスペシャルらしい(笑)、驚くような視点からの
徹底取材された映像に大満足しながらも
「昆虫採取こそ、日本人独自の子どもの遊びの文化」
「木を切るのは先祖から受け継いできた森を守るため」
「必ず株を残して木を切るようにしたのじゃ」
「村人は鳥のためといって、柿を少しだけ残しておく」
「裏庭に現れる昔話の登場人物たち。(狐や狸)
「人家のすぐ裏にこれほど多くの野生動物が
ともに暮らしているのは、日本ぐらいではないだろうか」
等、ハッとさせられる里山に暮らす人々の知恵に、
ただただ頷くばかりであった。
「日本独自の四季を、そこに住む人も生き物も味わっている」
この光景、特別な場所ではないはず。
自分の身の回りの自然、もう一度、見つめ直したい。
BSで放送されていたのを、ながら見で見ていまして、自然豊かな山間にカメラを持ち込み、自然と人間が共生する姿が美しい映像で綴られており、思わず見入ってしまいました。
2年間という膨大な時間で追い続けた里山の風景は、普段は気付かない自然の息づかいが聞こえてきそうなシーンが満載だったのです。
面白いのは、ドキュメンタリーなのに、ちゃんと主役が存在して、ストーリーが組まれていることです。その主役とは、ブナの木の古木の“やまおやじ”。その風格は、里山の主に相応しい貫禄ぶりを見せていました。
開始早々、“やまおやじ”が暮らすブナの森が伐採されるというショッキングな映像が映されます。しかし、これは里山の破壊でなく、森の再生に必要な伐採だったのです。ブナの木は、無秩序に伸ばし放題では、やがて自らの枝で光りを遮り、枯れてしまうそうなのです。そこで人間が刈り取ることで、生き延びるために必要な陽の光を、“やまおやじ”たちは手にすることができるようになるのでした。
ブナの木の生命力の逞しさには、驚かせられます。根元から切り倒しても、根さえ残っていれば、そこから新芽が吹き出し、やがては大きな枝に成長していきます。む
“やまおやじ”の語りには、そんな人と森がずっと共生してきた、深いつながりを感じさせてくれました。
ブナの森の再生は、人間にも様々な恩恵をもたらしていました。本作ではその中から、、養蜂と椎茸の原木栽培に従事する人の森での仕事ぶりも触れています。蜂が仕事をするのにも、ブナの森の豊かな自然があってこその恵みです。また、椎茸の原木栽培では、ブナの木を伐採したものを原木として使っています。原木栽培がブナの森の再生につながっている相関関係を、克明に描き出すことで、人と里山の共生する姿が印象強くクローズアップされました。
最後には、“やまおやじ”も切られてしまう運命にあります。しかし、里山でのいのちは永遠です。きっとこの“やまおやじ”もしぶとく根株から新芽を出して、やがては元の姿を取り戻していくことでしょう。
メインストリートの合間に映し出される森の生き物や昆虫たちの描写もたっぷりで、つかの間の里山探索が楽しめます。どことなく懐かしい風景には、きっと見ているだけで多いに癒されることでしょう。
試写会で観ました
もともとドキュメンタリーを視ないので、
どうかな~と思いながら観に行きました
ナレーションで話は進みます
前に座っていた20歳代の若いカップルは
途中から2人共に寝ておりました(笑)
期待は裏切らない展開ですし、期待通りでした
この映画が訴えたい事は、各々で感じ方が違うと思います
派手なアクションや興奮はしませんが、
約90分、癒されるのも偶には良かったかな…
ただ、料金を支払ってでも観に行くのかと言われれば…
自分の眼にはTVで放映してる自然番組が
大きなスクリーンで映ったに過ぎなかったので、
こういう自然が好きな人には申し訳ないですが、
行かないと思いますf(^^;)
★
NHKで放送され数々の賞を受賞しているというドキュメンタリーの劇場版。
里山で共生する虫、動物、人間たちの日々の営みを、
長い年月をかけて築かれてきた関係を、
老木“やまおやじ”の語りで私たちに教えてくれる。NHKらしく。
大海原でもなく、地球でもなく、宇宙でもなく、
小さな世界へ目を向ける自然ドキュメンタリー。
雑木林が維持されていくサイクルの中に人間も加えてもらっている。
人間たちも、虫たちも、動物たちも、自然の恩恵を受けるが、
千年以上の長くの時間を維持させるには、必要以上に求めることはせず、
そのサイクルが壊れることがないように共存している。
伐採した木を、ほた木として利用し、シイタケ栽培をし、
ニョキニョキと伸びていくシイタケ。
伐採された切り株から新しい芽がニョキニョキと伸びていく。
どれだけの時間をかけて撮影されたものなのでしょう。
その伐採も、もし行われなかったら
雑木林は新しく生まれ変わることもなく廃れていくのでしょう。
シイタケ栽培を終えた、ほた木はまとめて捨てられるが、
それもまたカブトムシの幼虫の餌になり、
その幼虫を餌にする動物たちもいる。もちろんほた木は土に返っていく。
そんなサイクル。植物たちのサイクル。ミツバチたちのサイクル。
その恵みを分けてもらう、人間たち、動物たち。
カブトムシの決闘には笑ってしまったが、
劇場の大スクリーンで耐えられる映像になっているかは、分かりませんが、
都市部に住んでる人間が言うのは簡単ですが、
残っていって欲しい世界です。
★