グラン・トリノ

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劇場公開日:

グラン・トリノ

解説

アカデミー作品賞受賞作「ミリオンダラー・ベイビー」以来4年ぶりとなるクリント・イーストウッド監督・主演作。朝鮮戦争の従軍経験を持つ元自動車工ウォルト・コワルスキーは、妻に先立たれ、愛車“グラン・トリノ”や愛犬と孤独に暮らすだけの日々を送っていた。そんな彼の隣家にモン族の少年タオの一家が越してくる。ある事件をきっかけにして心を通わせ始めたウォルトとタオだったが、タオを仲間に引き入れようとする不良グループが2人の関係を脅かし始め……。

2008年製作/117分/アメリカ
原題:Gran Torino
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2009年4月25日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第66回 ゴールデングローブ賞(2009年)

ノミネート

最優秀主題歌賞
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映画レビュー

4.0孤独な老人の現代ウエスタン

2024年3月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

が、傷つけられた宝物を救うことはできず、残された命と引き換えに。

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多様性男女平等自由主義

4.0凄惨な戦争時代の話も言葉のみでマイルドテイスト

2024年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

目で見える美男美女は登場しない。
視覚的に一番魅力的なのはグラン・トリノかな。

クリント・イーストウッド演じるウォルトが、身の回りで起こることに一喜一憂しながらもマイペースを維持し自分のスタンスを崩さないのだが、徐々に態度がアップデートされていく様子が見どころ。

最後まで目が離せない。
ラストは大満足。

凄惨なシチュエーションも映像的に抑え気味にしているマイルドな演出のおかげで、万人にお勧め出来て良い。

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Don-chan(Daisuke.Y)

4.5 クリント・イーストウッドが主演・監督するヒューマンドラマ映画。元...

2024年2月29日
PCから投稿

 クリント・イーストウッドが主演・監督するヒューマンドラマ映画。元軍人で心を閉ざした頑固な老人が、アジア系移民・モン族と接触することで最後の行動を選択する。

 喀血シーンが繰り返されていることから、主人公は進行肺癌に罹患し余命が短いことが示唆される。どうせ散る命なら意味のあるものに、また生きてるうちに朝鮮戦争の贖罪も・・・なのだろう。この死期間近という設定があることで「最後の行動」がより意味深いものになっているように思う。

 魅力的なストーリーを優先するのではなく、主人公のこまやかな心情を丁寧に描き出す事に注力されている。またその心情描出はセリフではなく映像で表現されていて、小説ではないが文学臭を感じる。

 単なる娯楽映画と一線を画した余韻を残す「文学的映画」と言える。

 なお「グラン・トリノ」とは1968年~1976年にかけて販売されたフォード・トリノのうち、第3世代(1972~1976年)を指す。この映画を契機に1972年製グラン・トリノは注目を集めるようになったとのこと。

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疲れたおじさん

5.0ウォルトのギャップが魅力的

2024年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

主人公ウォルトは偏屈で昔気質なじいさん。息子はおろか孫にまで煙たがられている。そんな彼が、モン族を初めとした周囲の人々との関わりを通じて、男気、正義感の強いところ、面倒見の良いところ、意外とユーモアもあるところなど、良いところをたくさん見せてくれる。取っつきにくいが深く知ると実は面白い人、というギャップがあるのが魅力的な人だ。これが普通の人の良いじいさんだったらストーリーが面白くならない。偏屈なじいさんだからこそ面白い。人物の意外性というのは、その人の魅力を増幅させることが分かる。

隣家のモン族と不良グループが揉めるシーンがある。ここでウォルトは不良グループに銃を突きつける。ここでのウォルトの目にこもった殺気は凄まじい。不良達は銃を突き付けられているのもあるが、彼の迫力に気圧されて逃げていく。朝鮮戦争で人を殺してきたウォルトの迫力を、彼を演じたクリント・イーストウッドが上手く演じられている素晴らしいシーンだ。

映画ではウォルトとモン族の少年タオとの交流を中心に描かれているが、時々出てくるヤノビッチ神父も魅力的だ。ヤノビッチ神父はウォルトに、神父のマニュアル通りのことをしているだけの若造と罵られる。しかしウォルトと付き合い、その男気や人生経験の深さに触れると、彼も変わってくる。神父のマニュアル通りではない、芯の強さを見せるようになる。そのため、元々の真面目で誠実な彼の気質に加えて男気も備わり、人間的な魅力が増した。彼は、ウォルトと付き合うことで一皮剥けたのだ。

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根岸 圭一
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