さまよう刃(2009)のレビュー・感想・評価
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法律としての悪…
刑事は何を守っているのか?市民、それとも法律。この映画のテーマであり、ラストはどうして心変わりしたのか。ペンションの娘の一言なのか。それほど自問自答している描写は無かったが。勧善懲悪を見たかったし、刑事が言う娘が亡くなった時点で父親に未来はないと思う。法の下の平等は平等ではない。
被害者の気持ち
おおよそ娘がいるパパ達が同じような事件に巻き込まれれば殺意を抱くのは容易に想像できます。
この作品は少年法からの観点での批評が目立ちますが、どうでしょうか。
少年だけでしょうか?
私の妻がもし同じような目に合えば相手が少年でなくとも殺意を抱くと思います。
これは性犯罪という重い罪への警鐘なんだと感じました。
映画では寺尾聰さん、ドマラ版では竹野内さんが熱演していますが、心に沁みますね。
どうしようもない心の痛みを見事に表現されていると思いました。
ぜひ道を踏み外しそうな時は観てほしい。
それでも獣のように道を外す輩は即死刑で構わない。
東野 圭吾による小説の映画化。 きっと少年は出所後にまた犯罪を犯す...
東野 圭吾による小説の映画化。
きっと少年は出所後にまた犯罪を犯すだろう。殺したくなる気持ちは分からないでもない。
演出としては、後にWOWOW連続ドラマW(全6話)の方が犯罪シーン含めリアルに描けている。暴行シーンなど狂気を感じる。
予想通りのラストだが・・
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妻を失っていた寺尾は一人娘と暮らしていたが、突然娘を殺された。
直後に警察からの説明より早く、何者かから密告の電話が来る。
娘がレイプされた上で殺された事、犯人は2人組の少年であること、
そのうち1人の家と、そこに犯行の証拠品があるということ。
寺尾はすぐに向かい、そこで犯行を撮影したビデオを見つける。
そこに犯人の1人が帰って来たため、殺害する。
再度密告電話がかかって来て、もう1人の主犯格の居場所も密告する。
寺尾はそこへ向かい、近くで猟銃を手に入れる。
しかし警察がやって来て主犯は逃走、寺尾も姿を消す。
その後、主犯から子分の所に金を貸せと電話があった。
待ち合わせ場所を指定して来たが、子分は警察の保護の下にあった。
さっそく警察はその場所で張り込みを行い、主犯の男は現れた。
さらに寺尾も猟銃を持って登場、主犯に突きつけ、撃とうとした。
が、一足早く刑事が銃を撃ち、寺尾死亡。
実は、密告の電話をしていたのは、刑事の一人・竹之内だった。
少年法に守られた主犯を自らの手で殺したいという寺尾に感情移入し、
また警察の無力さに憤慨して行った事だった。
しかし寺尾は本当に主犯を殺そうとしていたのではなかった。
死の恐怖を味わわせて反省させるのが目的で、猟銃も空砲だった。
電話で予めそれを知っていた竹之内は複雑な気持ちだったろう。
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寺尾はこういう真面目な、薄幸で一途に思いつめる役が、
本当にハマリ役やなあと思った。
それにしても憎たらしい犯人やなあ。
映画を見ている大方の人は、寺尾を応援していただろう。
でも残念な事に予想通り事は成就せず、死んでしまう。
竹之内の行動も賛否両論だろう。
そりゃ普通に考えたらNGやし、明らかに刑事失格。
でもこれは映画やし、映画の中でくらい竹之内に味方したい。
でも自分の行動により寺尾を殺す事になってしまった。
竹之内は一体どういう心境だったのだろうか?
まあどちらにしても現代は少年法も見直され、
罪を犯す少年達にとっては厳しい時代になって来ている。
こういう映画を見ると、それはを強く肯定する気持ちになった。
観て損のない
映画。
最近見た映画と比べると圧倒的に面白く見応えのある映画だろうな。
と、本作、若手刑事役で出ていたであろう竹野内豊が演じる長峰役の演技を観て思った。
法律というごくごく一般的な価値観に基づいた価値観により線引きされた
善悪で全てを断ずる世論と
ことの当事者が到底相慣れない世界観を
ヒリヒリする演技で観せてくれる。
本作では長峰役が寺尾聡さん。
若手刑事役が竹野内豊。
真野役が伊藤四郎のようだが
キャスティングも含め素晴らしいね。
僕のかけがえのない存在が教えてくれた
ワールドイズマインに連なる傑作◎
今日はイマココ。どこへでも。
を実感している。
ネトフリで観れたからみたけど、日本の復讐物はこれだから嫌いなんだよ...
ネトフリで観れたからみたけど、日本の復讐物はこれだから嫌いなんだよ。
雑魚は殺されても主犯は殺されない。
てか、最後のところでなんで主犯の少年を打たないんだよ。って話
ま、話が暗いし重いから1話と最終話だけしか見てないけど。
誰のために法律があるか。 未成年だから。そんな理屈は被害者の父親に...
誰のために法律があるか。
未成年だから。そんな理屈は被害者の父親にはなかったはず。
経緯を知った1度目の犯罪はきっと衝動的なもの。ラストは原作と違うようで、原作未読のため、原作が気になる。
2時間にまとめるには薄すぎる気がする。
言葉少ない中でも寺尾聰の悲壮感漂う演技だっただけに残念。
本当に東野作品?
原作未読で鑑賞。日本の警察ってこんなに杜撰なの? ラスト、どうやって遭遇できたの? 結局、何をしたかったの、だって最初の一人は殺めているし。というわけで、私の鑑賞力では理解てまきなかった数々の疑問を解消しに、レビュー巡礼に行きます。
後にWOWOWでドラマ化される作品だが、本作の方がよかった。 娘を...
後にWOWOWでドラマ化される作品だが、本作の方がよかった。
娘をレイプされ、惨殺された父親の復讐。
最終的に復讐を果たせずに無念の死を遂げたのかと思いきや、父親の目的は犯人を殺すことではなく、死に値する恐怖を覚えさせること。
それならば復讐は達成できたことになる。
少しだけ救われた気がした。
殺人犯へ復習する父親像
2009年。監督:益子昌一
愛する人を無惨に殺された家族は、殆どの人が出来ることなら、
我が手で復讐したいと願うと思います。
この映画は犯人を殺す・・・それを実行する映画でした。
(ふつう我々は法を犯してまで復讐を実行する、捨て身の勇気を持てません。
ある意味父親は私たちの願望を果たしてくれた人です。
東野圭吾の原作は未読ですが、原作との違いに触れているレビューの殆どが、
原作の深さに及ばない、内容・設定に変更が多い・・・と書かれています。
映画を観たとき、私が一番に感じたのは、娘を惨殺された父親(寺尾聰)の台詞の少なさでした。
スタートから25分。寺尾の言葉は皆無です。
そして犯人の部屋で娘を惨殺した犯行を撮影したVHSテープを再生して観たときの
父親の悲しみ。
嘔吐し、身を震わせ、慟哭する。
監督は台詞を極端に削ぐことで父親の胸の内を、台詞では無く身体で表現することに
心を注いだようです。
そして長野県の雪景色。
雪景色と雪をいただく山々、青空に映える雪原。
それは画面いっぱいに広がり、父親の鬱屈そしてどうしようもない悲しみに
寄り添うようでした。
唯一心が晴れるのが、長野県の風景でしたね。
そして父親はもう一人の犯人を追って、逃亡犯の身の上になり、
殺されることを察知した犯人は逃亡を企てます。
長野のペンションを経営する娘と父親が、印象的な役目をするのですが、
父親(山谷初男)が、逃亡犯に猟銃を押し付けて渡すシーンは、やはり変でしたね。
若い刑事(竹野内豊)が言います。
《法は市民を守るのではなく、犯人を守るのか!》
たとえ犯人が死刑になろうとも被害者に安らぎはありません。
そしてもう一人の犯人への復讐・・・
ここは予想通り(と、言うか、)、常識の範囲内でしかも道義的にも納得できる結末でした。
若い刑事を演じた竹野内豊が22年後に、今度は父親役を演じたWOWWOWのドラマでは、
果たしてどんな結末を用意されているのでしょう?
カイジはどこだ?!
少年法改正の是非を真っ向から取り組んだ東野圭吾作品。原作本の分厚さを見ると読む気も起きなかったのですが、ここまで単純なストーリーだとは思わなかった。中学生の娘を薬漬けで凌辱された上殺されてしまった長峰重樹(寺尾聡)が少年グループの一人の密告により、復讐すべく少年を探す・・・
映画を観ていて真っ先に思い出すのが“光市母子殺害事件”。最近でも実名を記した単行本の出版差し止め問題によっておぞましい犯罪を思い出した人も多いであろうこの事件。未成年者(刑法での18歳未満)には更生の余地があるため極刑が下されにくいのですが、被害者家族を思うと世論は死刑判決を支持するようになった。そして世の人々は少年法の問題に加えて死刑制度の賛否という問題まで喚起させられ、この作品においても観客が様々な思いを巡らせる仕組みとなっている。
単純明快なストーリーの上、メッセージ色があまりにも強い社会派作品のため、見るべきところは寺尾聡の演技力と彼の絶妙な心理描写くらいであろうか。寺尾聡が良すぎたため伊東四朗や竹野内豊が浮いているような気がしたせいもあるけど、残念なことに、脇の俳優たちの心理変化が読み取れないので、突如仇討ちを支援する側にまわる意味がわからなかったためです。
単純な復讐劇だったら品位を疑うぞ!などと批判的な心と裏腹に、復讐を果たせるかどうかという緊迫の展開。ペンションの父娘にもう少し存在感があればよかったのにな・・・
【2009年10月映画館にて】
ドラマの方がいい
東野圭吾原作だったのでWOWOWでドラマを第一話だけみた。(無料だったので)
グロさと悲しさ、苦しさ溢れるなんとも言えない目が離せない作品でした。
続きが気になりすぎて映画版を先にみましたが、ドラマではグロテスクに描かれた部分も省略され、娘の父の関係性をあまり感じることができなかったので悲しさも減ってしまった。
最後、空砲だったことが意外だった。恐怖を与えることが復讐ならなぜ1人目は殺してしまったのか、、ペンションの女性に言われて考えが変わってしまったのか。
また竹内がナガミネに犯人の場所を教えるシーンもよくわからなかった。警察が、犯人の味方をしていた。
視聴者からすると未成年の刑罰は甘く、ナガミネやってしまえと思わせる描写も多く、ナガミネよりになるが、最後は刑事に打たれて死んでしまうのも、本当に救われない。
これは映画ではなく、ドラマで見たほうが絶対にいい作品だと思った。東野圭吾の魅力を出すには肝心な悲痛さの部分が足りず、2時間では足りなかった。
淡々としている
ドラマ版を見ている最中での鑑賞になるが、ドラマ版は父の葛藤、少年たちの異常っぷりが鮮明に描かれていて、毎週目が離せない。
それが2時間ではやはり時間が足りないのか、関係者達の心の動きがとても上っ面なものに感じる。
暴力に暴力で返して根本的な問題は解決するのか?
では根本的な問題は何なのか?映画からはその答えを感じることが出来なかった。
ラストも弾の入っていない銃を向けて、その恐怖で彼が過去の誤ちを悔いてくれれば?そんなわけ無いだろ。
警察も長峰を殺す必要はなかった。無差別殺人犯では無いのだから、腕や足を打って銃を打てないようにすればいいだけ。
なんだか1番の癌だけが残っちゃって気分悪い。
寺尾聰がひたすらかわいそう
娘を婦女暴行のすえ殺害された男、寺尾聰が復讐のために少年1人殺し、残る少年1人を追う。
で、意外なことに追いかける先で彼の周辺に居た人物たちや刑事である竹之内豊までもが彼の復讐を後押しして少年の居場所を伝えたり、猟銃を提供したり。そこまでするんなら竹之内は代わりに撃ってやれよ、その拳銃をと思ってしまうのだけど笑 結局応援する人達もあくまでも法の範囲でというある意味中途半端な精神だから、土壇場で寺尾聰は警察により射殺されてしまう。最後の最後で彼は撃たなかった、しかも猟銃は空砲だったわけだ。苦々しいが、刑事の相方伊東四郎が語るように、もう娘を亡くした彼には未来なんて無かったとも言える。自殺だったわけだ。
少年の方の役者がちょっと、ヒャッハー系というか。ステロな若者像なのがあまり面白くはない、敵として怖くもない。それはそれで腹が立つから良いのかなとも思う。2009年はホスト崩れのようなスカウト師たちが池袋などにうじゃうじゃ居たから、そういう時代背景なんだろう。
警察は法の番人なのであって、国民の番人ではないというテーマ性自体は全く新しいものではないのでそれを巡る竹之内の葛藤とかは冗長に感じてしまう所があった。協力者たちの協力が中途半端というディテールは深いテーマに届いてると思ったけど。とりあえず竹之内はそんな敏感な感性でよく警視庁一課まで昇進できたやなと笑
復讐劇には敵をバンバン殺していく形のカタルシス型のサスペンスと、なかなか敵に迫れず殺せずというもどかしい型のサスペンスがあり、この作品は後者。意外性という意味では飛び抜けた展開はないけど市井の市民にとって復讐とは何かを真正面から描いていて素晴らしかったと思う。
難しいのは犯罪映画として携帯の通信履歴が捜査されないというリアリティを巡る映画の嘘の所だけど、そこをリアルにした所で、設定描写が増えるだけでテーマが薄まるに過ぎないと思う。
何か言え長峰
基本的には韓国版と同じ話。
これが先に作られているので、
韓国版はかなりの改良がされています。
日本版を見て、気になった点は以下。
・寺尾聡と娘の交流場面がほとんど無く、仲良いのか悪いのか不明。
・クリーニング屋の息子の扱いの雑さ。それに対する親の無反応。
・寺尾の1人目の殺人の手軽さ。あれで死ぬか?
・寺尾の手紙の必要性。(何故名古屋に居た?)
・新聞に載っているのに、連泊する寺尾。
・伊東四朗と竹野内豊のバディ感ゼロ。
・そもそも伊東四朗で刑事って年取り過ぎ。
・そもそも寺尾聡が中学生の親って年取り過ぎ。
キリがないので、次に良かった点。
・密告手段が留守番電話。
・酒井美紀による新たな問題提起。
・寺尾か少年か、どちらを捕まえるか悩む竹野内豊。
…あんまり無いなぁ。
比較しても仕方ないので、絶対的に違う点は、
韓国版では殺人がもう一回あります。
あと寺尾聡の犯人追走道中が悠々し過ぎ。
連泊はダメですよ、指名手配されてるし。
しかも携帯電話電源入れっぱなしって、探知されるだろ!
折角良かった酒井美紀の問題提起、
「暴力に暴力で刃向かって何の意味があるんですか?」
ここさぁ、寺尾さん無言なんだよ。そら警察呼ばれるよ。
説得力ある一言あれば、酒井も納得したって。
それこそ伊東四朗が言った、「長峰(寺尾)には未来は無い」
これを皆共有していれば、酒井も3連泊OKだって。
ラストもなあ、寺尾聡の電話は要らないよ。(内容も要らん)
それより銃に弾入ってない事を、
台詞では無く現場で見せて欲しかったなぁ。
もう一つのそもそもで、
菅平で追っかけっこしてるのに、踏切で逃してしまうって、
あんなところにあんな時間に電車が走ってる事が疑問。
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