インフォーマント!
劇場公開日:2009年12月5日
解説
「オーシャンズ」シリーズのマット・デイモンとスティーブン・ソダーバーグ監督が、カート・アイケンウォルドの原作を基に、ある大企業の重役が起こした内部告発事件の顛末を描いたコメディドラマ。1992年、アメリカ・イリノイ州の大手穀物加工会社で働くエリート社員のマーク・ウィテカーは、自社の価格協定の陰謀をFBIに内部告発する。彼は秘密諜報員気取りで自ら調査に乗り出すが、次第に自身の不正も明らかになっていき……。
2009年製作/108分/G/アメリカ
原題:The Informant!
配給:ワーナー・ブラザース映画
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2020年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
ソダーバーグ監督にしてやられました、監督は「エリン・ブロコビッチ」で公害訴訟の傑作を作っていますし、主人公が好青年のマット・デイモンだから勝手に善い人と思い込んで今回も大企業の不正を暴く社会派ミステリーと錯覚してしまうでしょう。
マット・デイモンは変な髭をつけているし、ふざけたモノローグを入れるので興が削がれるのだが、これは怪しい映画ですよと、観客を騙すことへの監督のエキスキューズだったのかもしれませんね。
リジンという動物飼料添加物の国際的カルテル事件は日本の味の素と協和発酵も関与していた実話ですね。主人公のマーク・ウィットエーカーは26歳でコーネル大学で栄養生化学の博士号を取得、ドイツの大手化学会社エボニックインダストリーズに就職し若くして副社長を務めたのち32歳でADM社のバイオ製品部門の責任者に就いていますから超エリートですね。
その割にはすぐばれるような嘘ばかりでは子供じみてみえますし、クレジットにも誇張とありましたので映画がどこまで真実か疑問です。
FBIに内部告発し国際的な巨大カルテル摘発の功労者であることは事実ですが、自身の横領も暴かれて失脚では白けますね、カルテル事件より重い量刑を課せられるのは弁護士の腕の差かも知れません。それにしてもマットの頭の変貌ぶりは何と言うことでしょう、元からカツラで騙していたのかと疑心暗鬼に輪を掛けられました・・。
アメリカ社会が不思議なのは2006年に出所したマーク・ウィットエーカーがカリフォルニアのバイオテクノロジー企業であるCypress社の社長に収まっていることです。
ニッサンのゴーン事件もそうですが司法取引がらみの経済事犯は真相が分かりずらいですね。
2020年11月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
内部告発するエリートの実話かと思いきや、嘘の天才の横領の話。コミカルに描かれている。
2017年12月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
インフォーマント=内部告発者的な意味合いでしょうか。
事態を収めるために嘘をつき、その嘘を取り繕うためにまた嘘をつく。
雪だるま式に増えて行く嘘のオンパレードに、彼は何処まで耐えられたのか?
こんな簡単に口から嘘が飛び出てくることが不思議です。
2013年10月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
ソダーバーグ監督の作品は、面白いなあと思ったり苦手だったり個人的にはいろいろなのだが
この映画を観た時は素直に面白い!!!と思った。
ひたすら男が嘘をつきまくる話で…。(嘘つきっていうより寧ろ精神的な病いを患っていた)
どんどん膨らむ嘘の図々しさ、ここまでくると騙されちゃった方も悪いよねえ…とすら思えてくる。
人間、真面目な顔で嘘をつかれると、どうしても騙されちゃう訳である。なかなか仮面は見破れない。
この映画自体だって、内部告発系の社会派ドラマの仮面を被っていて、観客をちょっと騙そうとしていた。
(ソダーバーグ監督って社会派の仮面を多用しすぎるなあとも思う。)
この映画、社会派企業コメディとして観たらつまらないかもしれないけど、
何で人は騙されるのか?というシンプルな視点で観たら結構面白かった。
騙されるのは、自分を過信してるから? それとも他人への同情で?
そもそも人は自分に都合の良い話を求めているから、騙されやすいってこと?
何はともあれ嘘をガップリと描いたソダーバーグは面白いと思った。
--
あと本作では、マット・デーモンがとても活き活きと嘘つき男を演じていて楽しかった。
以前、マットが「リプリー」で嘘つきな主役を演じた時は、あまりの精彩の欠きっぷりにドンヨリとしたが、本作はとても良かった。このふてぶてしさで「リプリー」をやれば良かったのにと心底思った。