インセプションのレビュー・感想・評価
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夢の中で試される、真のリーダーシップとチームのコミュニケーション力
『インセプション』は、ただのSFアクションではない。ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)が率いるチームは、「夢」という不確かな世界で、極めて高いコミュニケーション能力と信頼関係を武器にミッションを遂行する。
特に印象的なのは、メンバーそれぞれが自分の専門領域に集中しながらも、状況の変化に応じて臨機応変に連携する姿。これは現実のビジネスチームにも通じる、理想的なリーダーシップとチームワークのあり方だ。
また、コブのリーダーシップは強引さだけでなく、仲間の心理に配慮する繊細さも併せ持つ。彼の苦悩や葛藤を通して、「人を導く」とはどういうことかを考えさせられる。
複雑な構造の物語の中で、人と人との「心の通わせ方」を描いた本作は、夢と現実のはざまで交わされる“深層のコミュニケーション”の物語でもある。何度観ても新しい発見がある、まさに記憶に残る一本。
着眼点は素晴らしい
面白い!どこまでが夢で、どこからが現実か
『インセプション』を観終わったあと、正直、しばらく余韻が抜けなかった。
夢の中の夢、そのまた夢。何層にも重なる世界に引き込まれながら、自分だったら何を「現実」と信じるんだろうって、考えさせられた。
僕自身、これまでの人生で「これは現実なのか? ただの理想じゃないのか?」と悩んだ時期があった。
何度も仕事を変え、挑戦して、うまくいかなかったこともたくさんある。
でも、結局「自分が信じたいものを信じられるかどうか」が、一番大事だった気がする。
映画のラストで、コマが回り続けるかどうかを見つめるあのシーン。
僕にとっては、「答えは誰かが決めるもんじゃない」っていうメッセージに思えた。
現実は、自分の意志でつくるものだと、あらためて感じさせられる一本でした。
娯楽としては非常に面白く出来ていますが、奥行きはそれほどでもないです。
面白いと思います。エンタメとしての完成度は評価していいでしょう。少し設定が分かりずらいところもありますがよく見ていればそれほど難解な設定ではないし、それ以上に話が分かりやすいので混乱はないと思います。
内容的にはハリウッド映画らしい家族・夫婦・親子が中心で、その家族をめぐるヒューマンドラマがSF設定や企業の思惑などとよく絡んで、脚本は非常に面白くできていると思います。
夢すなわち脳内の階層によって心理的な時間経過が違うという設定が効果的に機能して、夢の世界の不思議を映像化できていました。「パプリカ」のパクリという話もありましたがそんなに気になりません。ホテルの廊下のシーンだと思いますがインスパイアどまりで全く許容範囲です。ただ、日本のアニメ的な発想が多くて、日本のSFアニメの影響は感じました。
それを踏まえて、やっぱり浅いなあ…と思わなくはないです。エンタメですからそれで良いと言う前提ではありますが、ヒューマンドラマの葛藤が極めて浅い。そこにミステリアスな要素はありますけど、ふーんという感じです。それこそ日本のアニメや漫画の方が人間を描こうとしている気がします(もちろん成功例は多くはないですけど)。
終わったあと、主人公や奥さん、敵対企業の息子などの人生や感情についてぼんやりと思いを巡らせるような作品でもないし、ヒロイン的な子はたんなる飾りでした。
重ねて言いますが、とても面白いと思います。2時間45分もありますので、長すぎではありますがそれでも、若干集中力が途切れる時間があったものの、結果的にはずっと楽しめました。しかし、娯楽の要素が多くて、1回見ればいいかなという系統の作品だったと思います。
圧倒される重量感
2020年に映画館で鑑賞。
予備知識がない状態で、IMAXで見ました。
映像と音声から、質量を持った波が向かってくるような、重量感を感じました。
体験として、見て良かった映画でした。
物語は、夢を共有することでターゲットの人物の心に先入観を埋め込み、人物の行動を制御する、というマインドコントロール技術が舞台装置として使われています。
夢の共有は個人的に好みの設定で、てっきりこの映画はイギリス人SF作家のクリストファー・プリーストや、マイクル・コーニイの小説から発想したのかと思ったら、監督のノーランはボルヘスの小説からインスパイアされたみたいで。ボルヘスは読んだことが無かったので、機会があれば読んでみようか。
夢の階層を重ねることでマインドコントロールが強くなるため、主人公は3層の罠を仕掛けることを計画します。物語のクライマックスで、1層目のバンが橋から落下した後、2層目のホテルでは重力が無くなりますが、3層目以降は重力が残ったままのようでした。理由は説明されてましたかね?
胡蝶の夢?
ファンの方々には大変申し訳ありません。素直な感想です。
この映画が高評価されているということは、自分にはセンスがないのかなあ、体調が悪かったかなあ、と思ってしまいそうです。さっぱり分かりません。公開当時から何となく見る気がせず、やっとのやっとで見たらやっぱり面白くなかったです。クリストファーノーラン監督は大好きですが、ディカプリオと渡辺謙が苦手なので、本能的に忌避していた自分の正しさを再確認できました。
映画自体については、主人公コブがあまりにも利己的なので嫌悪感しかなく全く共感できなかったのが大きかったのかもしれません。そもそも何の罪もない他人の夢に勝手に入り込んで心を弄って大金稼ぐって、相当悪人じゃないとできませんし。コブたちのミッション達成がたまたまフィッシャー親子の意に叶っていたのは結果論です!
また他人の夢に入り込むという無理筋の設定では、最後までSFとして必要なリアリティが感じられず、更には複雑過ぎるばかりか、空想に空想を重ねたマシュマロのような構造のストーリーのせいで、最後まで話に没頭することができませんでした。(重要なポイントでモルが登場するたびに可哀そうというよりも、イライラが募りしました。)
最後の「結」の部分で音楽と映像で力強くハッピーエンディングにまとめる映像は監督の手腕を感じましたが、良いなと思えたのはそこだけでした。監督が描きたかったのは正に胡蝶の夢だと思いました。ラストでコブはコマの回転を見届けるのをやめましたね。
心地良い緊張感の絶え間ない楽しさ
オリジナル脚本としてノーラン監督が生み出した空間・時間・深層心理などを頭の中で分解構築し、脚本に落とし込んだものを映画としてビジュアル化した今作は非常に楽しかった。
渡辺謙さんも思った以上に重要な役回りで、超難関ミッションに立ち向かう者同士の利害の一致、そんな中でもチームにハプニングが起きても裏切りや暴走をせずプロフェッショナルに遂行しようとする様に感嘆した。
特にアーサーが1つ前の夢で車諸とも海に落下する衝撃をいなすため、一人賢明に計算し冷静に動きつつ敵を排除する姿が格好良かった(ほぼ重力がない状態で)
VFXや劇伴もエンタメ性豊かでした。
アカデミー常連になった視覚効果のポール・フランクリンや音楽を手がけたハンス・ジマーがノーラン監督の期待に応えた結果、誰にも作れないインセプションの世界が更にレベルUPしたのだろうと思う。
テネットをみてからノーラン作品に興味を持ち、2作目にこれ。 テネッ...
夢の中。望みの具現化。
超常空間でのアクションが目玉
最近観たTENETと何か似ているなと思ったら、同じ監督さんの作品なんですね。
超常空間での激しく、そして巧妙なアクションシーンが見せ所である点が共通していると思いました。
この作品の超常空間とは、
現実→夢→夢の中の夢→夢の中の夢の中の夢、と
多層構造になっている空間に主人公達チームが乗り込んでいき、
それぞれの層で同時に攻略がなされていくという点です。
順番にではなく、パラレルワールドのように場面が随時切り替わっていきます。
夢の空間の中には敵となる武装勢力がいて、銃撃戦や、時には重力の法則が歪んだ場での格闘戦があります。
ストーリーは細部までは練られていないSFのようなものだったので、
物語や、全ての設定に繋がりや意味や根拠を求めていると破綻してしまいますが、
見どころは飽くまでアクションシーンであると割り切れば気軽に楽しめるのではないかと思いました。
今日、徐々に広まってきたバーチャル空間やメタバース等の仮想現実で生活を続けることで、
どちらがリアルなのか区別がつかなくなってしまう事への警鐘も鳴らしています。
少し前の映画ですが、今になって観ることも大いに意味があると思います。
金かけすぎ
夢だけでこんなに壮大なSFになるとは
壮大で練られたSFだったが刺さるほどではなかった
というのも一回しか観ておらず理解してないせいだと思いますが
「夢の中だから何でもできる」言うほどなんでもできない
「夢の中で夢をみさせる」装置は再現できても薬の再現とか、いやそもそもそんな装置を再現できるならもっといろいろ再現できたような気が。
夢の中で夢ってのも設定だからと割り切ればいいんですけど、それは上下移動じゃなくて横移動なのではとも思いました。
何百何千と深くダイブしているならまだしも数回潜っただけなら回数くらい覚えとけよとも感じた。
サトウさんそこまで覚悟とパワーがあればそんな姑息なことしなくても潰せたんじゃないのではとチラチラ思ってしまいました。
夢を現実と思っている
過去に、レンタルで観ました💿
クリストファー・ノーラン監督ならではの映像表現が冴え渡ってましたね🙂
何が何だか分からない部分もありましたが、豪華キャストでこのクオリティの映画を作る手腕には脱帽します。
ドムを演じたディカプリオ始め、サイトーには渡辺謙、チームの副リーダー的な感じのアーサーにはジョセフ・ゴードン=レヴィット、ドムの妻モルにはマリオン・コティヤール、アリアドネにはエリオット・ペイジ、イームスにはトム・ハーディ、ターゲットのロバートにはキリアン・マーフィ🖐️
それぞれ見せ場があり、どのキャラクターも立っています。
イームスはかなり強かったですしね💪
コマが回り続ければ夢、途中で止まれば現実という掟の中、あのラストシーンが議論の的になるのは当然といえるでしょう🙂
私は…現実派です🤔
ノーラン監督が好きな方は是非🖐️
60点
映画評価:60点
何度か寝落ちして、
何度も見返して、
何日もかけて、
ようやく見終わりました。
寝落ちしたのは、
決して詰まらなかったからではなく、
いきなり専門的な話しばかりだったので、
理解する前にどんどん進んでいく
そして、銃撃戦。
内容理解してないのに、
アクションを見させられると
銃撃音が子守唄になって寝落ちしちゃうんですよね………。
そうして、ようやく見終わりました。
とても興味深い内容でした。
夢の中の、夢の中の、夢の中の、夢の中。
段々深く潜るにつれ、
壊れやすく、バレやすくなっていく。
その深層心理に呼びかける事で、
ターゲットに新しい意識を芽生えさせる。
わかりやすく言えば、
そういうストーリーでした。
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ここからはネタバレとか含めて
私なりの考察を書きます。
読みたい方だけ読んで下さい。
ラストのトークンが回っていたシーン。
これは間違いなく夢の中を意図しています。
そのワンシーンを残したのは、
監督なりの意味があったんだと思います。
私がこの作品に
あのラストシーンを残すなら、
こういった背景を用意します。
コブは意識不明(もしくは植物状態)
この状態を救う(回復させる)べく、
モルを中心に仲間たちが送り込まれる。
ただ夢の中は浅ければ浅いほど、
夢の中だとは気が付き辛く、壊れにくい。
そのため、あの手この手でコブを救おうとするも
いつも救いきれなかった。
それはコブ自身に呪縛(インセプション)がなされているから。
"ここで死んだら二度と目を覚ます事がない"
コブはその認識に逆らえない。
そう認識してしまっているから。
だからモルが飛び降りるシーン。
とても疑問でした。
「一緒に来て、私を信じて一緒に飛んで」
こんなセリフを現実のモルが言うでしょうか?
この世界から解き放ちたいモルの虚言ではないでしょうか?
コブは一度虚無に落ちている。
これが今も続いているのだとしたら?
可能性は無限大あります。
正解は作者しか知りません。
こういう考察楽しいですよね。
【2024.8.7観賞】
夢の中だったら
夢は3秒くらいがちょうどいいです
確か「リアリズムの宿」のテーマで、くるりの曲に『3秒間だけの旅も、、、』とあったと思い出しました。
今さら有名作を観させてもらいましたが、長い!
もう途中でストーリーとか理屈とかを考えるのを止めました。こんなの観た方はちゃんと理解して、ヒットしたんでしょうか。夢はもっとシンプルに描いて欲しいです。
レオ様もまだ若いし痩せている。逆にマイケル・ケインとかまだ現役だったのかと驚きました。
わたしは、洋画はアカデミーとか話題作とかヒット作とかを全く追いかけてません。それで、コロナの時「コンテイジョン」という作品をまあ時節に合わせて観て、なんか観たことある女優がいるなと調べたのがマリオン・コティヤールでした。そうだよ「Taxi」だよと、で、その後アカデミー女優にまでなったと知ってめちゃくちゃ驚いたのを覚えてます。あの役からどうやったらアカデミー女優にまで出世できるんだと。才能と努力でしょうか。
タイトルなし(ネタバレ)
クリストファー・ノーラン監督の作品の中でも僕の中では最高傑作です!
人の潜在意識の中に入り、アイデアを盗むというこの発想がまず凄いのと想像を超える迫力ある映像に感動しました。
一番好きなシーンは、トラックが橋から落ちるシーンで、一瞬かもしれませんがあの中にこの映画の醍醐味が詰まっています。
何度も観たくなる映画です。
超高度なクロスワードパズルというかテトリスというか・・
再視聴となるが、前回よりはもしかしたら理解は深まったのかもしれないが、それでも完全には合点できなかったといわざるを得ない。
これはもうノーラン作品全体に対する負け惜しみとなるけれど、何れの作品も「完璧な予定調和」すぎて、それを解する人間には知的好奇心が満たされるのだろうけれど、何となくの曖昧な理解のまま見進めた人間には何ら得られるものはなく、高度なギミック以外の「人間ドラマ」に関しては総じて希薄でインパクトが弱いものだから、エモーションの満足さえ得られないまま「くすぶり」しか残してくれない作品群という位置づけになってしまう。悲しいことに・・・
まっ理解できず、合わない映画はどうしようもないので、ノーラン作品の再視聴はもうやめにしたい。新作が出たら見るけどね笑。
全556件中、21~40件目を表示










