サマーウォーズのレビュー・感想・評価
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古き良き昭和への違和感
well-madeな作品ではあることは間違いない。夏休みにリバイバル上映されて平日のレイトショーにもかかわらず、ソールドアウトになるのも納得。
だけれども、2023年時点の感覚で見てしまうと、違和感がムクムクと湧いてきて素直には楽しめない。
田舎の大家族への哀愁はいいとしても、大人の女性は台所で食事の準備、男は外で体を張るなんて描写は、男の自分でも首をかしげたくなる。現在から14年前とはいえ、2009年ですからね。
人工衛星を制御するアカウントが、個人アカウントと紐づいているって、そんな甘々なセキュリティは、おとぎ話です。
ノイズになる部分を意図的にミュートすれば、なかなか楽しい作品ですね。
細田監督って、仮想現実はハリウッド映画から勉強しているんでしょうか?
『竜とそばかすの姫』で焼き直して、あのレベルでは。
リバイバル上映にて
イメージと違うけれど、結構満足
夏希のこいこい勝負が見所
夏だ戦(イクサ)だ
公開当時(2009年)監督の前作、「時をかける少女」が思いのほか良かったので、つい期待のハードル上げつつの鑑賞になったのを覚えている。そしてそのハードルを軽々と越えた傑作だった。間違い無くこの年の邦画No1。(因みに洋画だと「グラン・トリノ」。あくまで自分データ)
さぞかし高評価だろうとネットを見てみると、意外と低評価も多かった。
その理由を考えるに、核家族化が進んで親戚一同の集まりなんてのを経験していない人が増えた為なんて思ったが、どうだろう?
ちなみに自分の実家は所謂本家というやつで、盆と正月はえらい賑やかだった。祖母が主役だったのも同じだ。
親戚一同の繋がりというのに実感が持てないと、感情移入しづらいお話かと思う。
そして重要なアイテムである花札を知らない人も、若いアニメファンには多いのではないだろうか。
この日本のカードゲームを知らないと(任天堂だぞ)クライマックスで完全に置いてけぼりをくってしまう。
この辺り原作もしている監督はどう思っているのだろうか。それでもストーリーを押し切るパワーは凄いと思うが。
そんな少々ネックになる部分も有る作品だが、毎年のように地上波で放映され、どんどんファンを増やした結果が今夏の再上映なのだろう。
ご都合主義な展開だっていいじゃない。青臭い主人公だっていいじゃない。衛星落下して温泉湧いてもいいじゃない(笑)。
そう思えたファン達がこの作品を支えているんだきっと。
この作品を機に花札を覚えたなんて人、結構いるのでは。
作中同様祖母はとっくに他界してしまい、親戚一同の集まりも今は滅多に無いが、毎年夏にこの映画を観返してノスタルジーに浸るのもなかなか乙な物だ。
部屋には勿論初回限定のBDがあるし、(これの花札で遊んだ人っている?)何度も観ている作品だが、いつかまた劇場で観てみたい。
そんな傑作です。
家族の肖像
「よろしくおねがいしまああああああああああす!」
金曜ロードショーでのながら見しかしていなかったことと、「巴里のアメリカ人」+「キャンディード序曲」なオープニングを劇場サウンドで聴きたかったので鑑賞。
細田守作品の中ではMy Best。
本人の弁には名前が出てきていないものの、どうもスタンリー・キューブリックの息遣いが見え隠れしている。些細な出来事から全世界規模のトラブルが反省する展開は「博士の異常な愛情」(1963)だし、その首謀者がAI(言い換えればコンピュータ)であるのは「2001年宇宙の旅」(1968)そっくりだ。
本作の凄いところはその先見の明にある。劇中で説明がされていたように、公開当時まだ「アカウント」という言葉すら世間では一般的ではなかった。TwitterをはじめとするSNSが普及したのは翌年以降のことで、それを示すように登場人物の中でスマートフォンを使用しているのは「ラブマシーン」開発者の侘助だけで、あとは全員ガラケーだ。そんな時代にOzというプラットフォームを舞台にここまでの作品を創り上げたこと自体がとんでもないことと言える。
登場人物では侘助、アバターでは夏希がとても好きなのだが、やっぱり自分でアバターを持つならばキングカズマに憧れるのが男の性というもので、昔会社のシステムで自分専用のビューを登録する際に「キングカズマ」名義で登録したことを思い出した。
デジタル化された世界だからこそアナログが冴え渡る、そんな作品で、「いけないのは腹を空かせることと独りでいること」という栄おばあちゃんの言葉がクソ暑く道路が狭くゴミのように人が多い現代日本に突き刺さる。
※1武田遺臣の末裔という陣内家の設定だけあって、栄おばあちゃんの連絡簿の名前に笑ってしまった。板垣、山本って重臣中の重臣じゃないですか。多分山県、馬場、高坂も名簿の中にいただろうし、何より陣内家のご先祖様は恐らく草刈正雄さんそっくりの顔立ちだったんだろうね。
※2ボードゲームやカードゲームの類がからっきしダメな僕が唯一徹夜までしてのめり込んだのが花札(こいこい)でした。でも度胸ないからほとんど月見で一杯/花見で一杯で上がってしまうので、せいぜい雨四光くらいまでしかやったことがない。一回の対戦で三光こいこい→猪鹿蝶こいこい→雨四光こいこい→赤短こいこい→五光は...まあ無理だわ。
根強いファンがいるのも納得の作品
サマーウォーズを観ることが私にとっての帰省である
今日から夏季休暇。夏休みの初日に映画館でこの作品を観れるなんて再上映に感謝だ。先週は時をかける少女の再上映にも行ったが、どちらもほぼ満席。今日のサマーウォーズではエンドロールが終わると拍手が湧いていた。何度みてもいい作品だと思った。毎年夏が来たら、時かけとサマーウォーズの再上映をやるべきだろう。
日本の夏、時かけの夏、サマーウォーズの夏、だ。
いわゆる「本家」に生まれた私にとって、上田の栄おばあちゃんの家は(あそこまで豪邸ではないが)懐かしくて仕方がない。幼少の頃、親戚一同がよく集まる家だった。仕出し屋が料理を持ってきて、母の妹達は御勝手に立ち、テレビの前にはビール片手に甲子園を見ている叔父さん達がいて、遅れてやってくる風天来な従妹のお兄さんがいたり、誰だかよく分からないおじさんまで、色んな人が集まってカオス状態だった。デリカシーのない面倒なちょっかいなんかも、あるあるだ。本家のお母さんが出し物の順番を心配するシーンを見れば、そういえば座敷で演舞を披露している叔父さんがいたなぁ…とか、見る度に蘇る実家の風景がある。ほんとに小さい頃は、私も蚊帳吊った部屋で寝てたし、朝顔柄の浴衣を仕立てもらったな…。
それにしても細田守監督の描く「日本の原風景」は本当に美しい。映画館のスクリーンに映し出されると、改めて思った。青い空と入道雲、空が白んでくる時間から花開く朝顔、平屋建ての日本家屋の縁側や床の間からそれらを眺めるシーンは、4DX上映でもないのに、夏の匂いが漂ってくるようだった。私は細田監督のフラットで軽やかな人物描写もたいへん好みで、それがまた写実的に描かれた美しい背景と、互いを引き立て合っていると思う。これはもうNIPPONのプロモーションビデオと言ってもいいだろう。
今日もまた胸アツ展開に涙し、胸きゅんシーンに微笑みながら、あの頃の夏を懐かしんでいる自分がいた。
サマーウォーズを観ることが、私にとっては夏の帰省なのである。
ただいま。
ツッコミどころが多くて没入しきれないところがもったいない
全体的には面白かったと思います。
が、物語に没入しきれないツッコミどころが多く、気になっているうちに観終わってました。
・主人公の影が薄すぎません?
(ばあちゃん、孫娘を託すのがこんな少年で良いの…?)
・ヒロイン、学校一の人気者…そんなに素敵でした?(すみません)
・後半のバトルについて説明少なくない?
・花札って説明いらないほどメジャーなゲームですか?
・衛星落ちてあんなんで済みます?
冒頭感じる「これは面白い映画だ!」という期待が
後半ガラガラ崩れていくような感じで悲しかったです。
『時をかける少女』細田守監督最新作
もう少し前に見ていれば
ボスがAIなのがあまり好みじゃない
感情が無いものと戦ってもあまり感情移入出来ないというか盛り上がりにかける
ネットの世界が主流になっている現代で見たのが悪かったのかな、もう少し前に見ておけば面白く思えたかもしれないです(;o;)ざんねん
あ、でも神木隆之介の声はめちゃくちゃいいです
古さと新しさが入り混じった夏の日の物語
おばあちゃんの電話
いくら大家族でもね
ちょっとした出来心でハッカーに加担してしまった。現実、今も続く被害の原因で、好奇心から被害者兼加害者になってしまう電子機器系犯罪の典型だ。
そんなハッカーにバーチャル戦争を挑むわけで、主人公が巻き込まれるプロセスはうまいと思う。ここまでは、前振りなく機関車のようにぐいぐいと引っ張る。
ただ、解決方法がね。vs家族の力は訴えたかったテーマとしても、余りに世間離れしていて、ご都合主義の個人的許容を超えている。何となくシラケてしまう感じだった。
自分には面白さが分かりません
2009年8月1日公開の細田守監督作品です。細田監督は名前は聞いたことはありましたが、映画は初めて見ました。
結論、自分には面白さが分かりませんでした。当時、iPhoneもまだ出ていないガラケーの時代に仮想空間でアバターが活躍する世界を構想したのが新しいのかどうかはわかりませんが、ストーリー、キャラクターなど全てにおいて秀でるところはなく、感情移入も全く出来ません。監督自身が田舎出身であり、村社会の人間関係を美徳に描いているのかもしれませんが、現代の若者は全く馴染みがなく理解に苦しむのではないでしょうか。
そして、一番必要ないのがばあちゃん。家族がバタバタしてクソ忙しいときに電話で「やればできる。」行政の忙しさを全く理解できていない老害である。
細田守作品の中でいちばん好きな作品。 何度観ても飽きないし、おもし...
13年前の感想
【ジャパニーズアニメが世界に誇る作品。仮想世界と、現実の長野の大家族との関連性を見事に表した一作でもある。夏になると何故か観たくなる作品でもある。】
ー これだけの、名作であるので詳細は書かない。
但し、今作を未鑑賞である方は、観賞機会があれば、是非にとお勧めしたい・・。-
◆感想
・今作の魅力は、現代世界でのリアルな長野県の大家族(特に凄いのは一族をまとめる栄大お婆ちゃんの姿である。)と、仮想現実の世界”OZ"との繋がりをリアルに見せる凄さであろう。
・訳ありの、侘助の本家を見返したい気持ちも本作に、絶妙に効いている。
・苛められていたカズマが開発した、「キング・カズマ」。だが、それ以上に強力なアバターが登場し・・。
<2020年1月18日 家にDVDがあるにも関わらず、4DXを、劇場にて息子と共に鑑賞した。
息子は、何故か夏になると、今作をDVDにて鑑賞していた。何故だろう・・。
と言えば、宮崎アニメは全作、家にあり、子供が幼き頃から“勘弁して下さい・・”と言う程、観賞して来た。
更に言えば、「ウルトラマン」「ウルトラセブン」もテープが擦り切れるほど、息子とは鑑賞した。
蛙の子は蛙と言う古い諺を思い出す、昨今である。>
新しくて、なつかしい
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