ゼロの焦点のレビュー・感想・評価
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充分に面白かった。わかりやすいのが全くマイナスにはならずむしろ物語...
充分に面白かった。わかりやすいのが全くマイナスにはならずむしろ物語にのめり込む後押しとなった。敢えて言わせてもらうとあの役は広末涼子じゃなかった方が良かった。西島秀俊もあれはあれでいいんだけど演技下手な烙印が私の中で押されました。
金沢寒そう
前半のなかなかはまらないピースが後半から一気に繋がるのは面白かった。
中谷美紀は言うまでもなくはまっていたので特にノーコメント。
木村多江、やっぱり幸せになれない役が似合うなあ。。。
でも切ないよ、切なすぎるよ。
広末涼子の役は若いんだし、いくらでもこれからの人生やり直しがきくでしょ、て思ってしまい残念ながら共感できず。
松本清張に初めて触れた
最後まで飽きることなく見られました。
でも主人公が広末だったのは…まぁこれはこれでアリかと何となく納得するが木村多江さんと中谷美紀は良かったですね。
原作を読んでいないことも功を奏したような笑
松本清張とても気に入りました♪
これから原作にもチャレンジしてみようかと本作をきっかけに思いました!
効果ゼロの焦点。
今はほとんどマンガしか読まないけど、昔は本も読んでいて、特に松本清張さんはほぼ完全に読破しています。
「ゼロの焦点」は読んだけど、あまり面白かったという印象はなく、ぼんやりとしか覚えていません。
内容そのものは松本清張さんというか、日本映画の黄金パターンなんだけど、かなり商業主義にはしっていて、有名女優で客を呼ぼうとしているため、結果的につまらなくなっている。
女優さんの見せ場を作りすぎて、誰が主役かわからない。
普通は広末さんだけど、実際には中谷さんに完全に食われて、焦点が中谷さんになっている。
それで面白ければいいんだけど、かなりピンぼけな感じがする。
出張りすぎで、蒲田行進曲じゃないけど、「主役より目立つなよ!」と言いたくなる。
どうせやるなら視点を変えて、木村さんの演じていた田沼久子に焦点を当ててほしかった。
原作にあったかどうかは忘れたけど、木村さんの最後のセリフはよかった。
基本的に生きるって、他の生命を奪っていくことだから、つらいのが当たり前だと思う。
特に戦中、戦後を生きてきた人は、人には言えない悲しい思い出を、いっぱい抱えて苦しんできたのだということが、伝わってきました。
他の人の出番を削って、木村さんが演じていた田沼久子の過去とか恋愛を、丁寧に掘り下げていけばもっと面白くなったと思うし、「効果ゼロの焦点」にはならなかったと思う。
「日本の戦後」という時代に特化した演出が光る秀作
まず、CGや衣装を昭和三十年代にピタリとあわせてきたスタッフの正確で緻密な仕事ぶりに敬意を表したい。特に当時の北陸・金沢の街並みをスクリーン上に再生させるのは、大変な労力が必要だったはずだ。そしてこの作品、そのスタッフの労力に報いる秀作に仕上がっている。
「ゼロの焦点」と聞くと、昔の野村芳太郎監督作品を映画好きは真っ先に思い出す。はたしてあの名作を超えられるのか、というのが第一の興味だったのだが、私個人の好みもあるが、前作を超えたものができた、という手応えを感じられた。
野村芳太郎のものは、同じ三十年代に製作されたこともあって、主人公の新妻の視点から夫の過去を追っていき、人間の欲望や業に重点をおいた清張原作によったものだった。ところが今回の犬童監督は、夫の過去や行動、殺人事件にそれほど重きをおかず、新妻を物語の語り部にして、日本の戦後を懸命に生きてきた庶民たちの生き様を画面にとらえることに重きを置いている。つまり、混沌としていた戦後の時代というものが、この作品の大きな核となっているのだ。
この作品の登場人物たちは、どこかで「新しい時代」「今までとは違う自分」という言葉を口にしている。それは、戦火を命からがらにくぐり抜け、戦後を容赦なく突っ走った者が、発展しつつある日本の社会にもう一度体を合わせようとしていた、あの当時の大人たちの心からの思いを表しているものなのだ。その気持は、現代の大人たちが必ずもっている、今の自分から変革したいとの思いに似たものだ。だからこそ、この作品は古風な雰囲気をもちながらも、今を確実にとらえる普遍性を持ち合わせている。そんな現代人が共感する部分に焦点を合わせた作品に仕上げられたのは、犬童監督の演出の見事さとスタッフの労力につきると思う。
学生時代、夜行列車で上野から金沢へ、そして能登へと旅したときのこと。夜行列車に乗った途端、自分が「ゼロの焦点」と同じルートを旅していることに少なからず興奮をおぼえたのだが、いざ能登の海(「ゼロの焦点」とは違う場所だったが)を見たときは、清張の世界なぞ吹き飛んでしまい、日本人の心の原風景を眺めているような懐かしさを感じた。
日本人の祖先は大陸の民族で、日本海の荒海をわたってやってきた、と言われている。だから、能登の断崖や海には、遠い日本人の祖先たちが自分たちの地を求めてきた魂が宿っているように見えたのだ。
この作品のラストシーンは、一連の殺人を犯した犯人が遺体となって小さいボートに横たわり、日本海に浮んでいるというものなのだが、荒波に木の葉のように揺れるボートを見ていて、私は学生時代に能登に旅したときに感じたことを思い出さずにおられなかった。おそらく、松本清張も能登の海に日本人の原風景を見出していたのだと思う。でないと、そう何度も能登を舞台に小説を書いてはいないだろう。その意味でこの作品のラストは、清張と日本人そのものをしっかりととらえているように感じる。
中谷美紀がものすごい
ストーリー的には、終戦直後のどさくさから高度成長期にいたる過程で生じた社会の亀裂を描いており、この手のストーリーはこれまで、何度も見てきたような気がするが、この作品がその原点的な作品のひとつなのであろうか。『飢餓海峡』とも似ている。北陸の寂しげな風景はこういったストーリーに向いているのであろう。
映像的には時代のディティールが壊れないように、気を使っており、風景描写を楽しむこともできる作品になっている。しかし時代の移り代わりとともに、この時代(昭和30-40年代)を描くのも、簡単ではなくなってきていると感じた。
主役は広末涼子だが、中谷美紀の演技がものすごく、主役を奪う勢いがある。彼女は幽霊ものとかやらせたら、とんでもなく怖い雰囲気を出せる役者さんのような気がするが、そういう作品があれば、是非見てみたいと感じた。恐ろしい眼力の持ち主で、能のような、非常に日本の伝統的な幽玄美を表現できる女優さんなのではないだろうか。
全体的によくまとまった仕上がりの作品。
映画「ゼロの焦点」おおいに語る
ああ、ご紹介が遅れました。
私ナビゲーターの大爆恕シチューです。
怒じゃないんでそこんとこヨロシク!
そして、今回のゲストは映画評論家の聖遼印龍酔さん。
新本格の推理小説家(神)の人とは関係ないし、
大塚英志が流水の名義で作品を作っただけなのに
あえて自分が清涼院流水だ、などとなぜ嘯くのか。
それはここでは論議の対象としませんが、
ぜひどこかで問い詰めていただきたい問題ですね・・・
さあ、龍酔さん、その今回の映画「ゼロの焦点」ですがいかがでしたか?
龍酔「はい、今回兎にも角にも、広末さんにGOODですね」
- つまり広末さんがよかったと、文字通りですが・・・
龍酔「はい、広末さんのあの舌足らずな物言いは、いまでもぼくらのアイドルです」
- 確かに広末さんの存在感は、今回の映画の重要な要素ですね。
室田佐知子役の中谷美紀や田沼久子役の木村多江が汚れ役となり、
彼女らに対峙する形で配役されているわけですが、
少々広末さんには難易度が高いのでは、とも思いましたが…
龍酔「確かにその向きもあります。
どちらかというと、小説の禎子の方が雰囲気が近い気がしますが、
それでも映画の禎子もなかなかですよ。」
- 映画は小説とはキャラクター設定がかなり変わってるようですね。
龍酔「今回のテーマの中に、女性の権利の復興というものがあります。
そのため、女性がとても力強く描かれる必要があったようです。
和服が似合う清楚な室田夫人は、日本初の女性市長誕生を影から支える
女性指導者として、派手目な役作りをしています。
だからなのか、小説では仲睦ましかった室田夫妻が映画ではそうでも
ありません。また、憲一に対する態度も家族ぐるみというような感じで
はなく、陰鬱な影を内包しているように見えます。
さらには、室田婦人である佐知子がパンパンをしなくてはいけなかった
理由づけに、ご丁寧に弟を新キャラとして設定しています。これは余計で
したけどね。
そうやって、ダークな実力者としての女性像がすでに設定されています。
この室田佐知子に対抗するために、やはり昔ながらの高貴な純愛女性で
ある禎子も強くならざるをえません。」
- もともと小説も謎解きミステリーという感じではなかったですが、
映画はさらに別の様相をしているとも言えますか?
龍酔「そうですね。戦後の日本女性、ここではパンパンという売春婦が抱え
ていた傷跡が結果的に殺人にまで発展するわけで、そういう「砂の器」にも
通ずるテーマ性を犬童一心がどこまで描ききれるのか、微妙でしたが…」
- それで?
龍酔「やはり微妙でしょうね。後半はなんだか火曜サスペンス劇場化して
いましたからねえ(笑)。まあもともとこの作品自体がサスペンスの走り
だとすれば、原点回帰なのかもしれませんが…」
- やっちゃった感はありますねえ。
龍酔「そうですね。VFXもがんばって、昔の日本を描いてはいますが、
映画的な迫力には欠ける気がします。」
- ただまったくダメってことはないでしょう?
龍酔「それはその通りです。ひとりで観に来られていた何人かの女性は、
感極まってエンドロールが終わってホールが明るくなっても席を立てないで
いました。まさか寝てたわけではないと思います(笑)
ぼくなんかは、“純愛”というテーマではなかなか見ごたえがあった気が
しています。純愛を貫こうとしたことが結果、事件の全容解明につながって
いくという大筋のストーリーはきちんと描かれています。
ただ、佐知子の描かれ方があまりにもチープになってしまい、そことの
バランスが崩れてしまっています。
さらには、第3のキーマンとなるはずだった田沼久子は、捨て駒にもなって
いないぐらい、かわいそうな扱われ方ですね。
そのバランスの悪さが、2時間ドラマの様を呈していくんですね。」
- 小説と違うところと言えば、室田社長のラストはいかがでしたか?
龍酔「ぼくはあのシーンは比較的評価しています。
先ほども言いましたが、映画では室田夫妻の仲はあまりよくは描かれて
いませんでした。しかし、最後になって室田社長は佐知子に対しての愛を
表現できたのではないでしょうか。」
- 確かにそういう見方もありますね。
それでは最後に龍酔さんの今回の点数をお願いします。
龍酔「はい、☆3つです」
- ありがとうございました。
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時代は昭和32年。
戦争が終わり、高度成長期が始まろうとしている時代。
鵜原憲一とお見合いで結婚した禎子。夫は自分のことをあまり話さない人だった。その夫は、前任地・金沢での仕事の引継ぎに行って来ると言ったまま、新婚一週間で失踪。禎子は夫を探しに金沢へと向かい、憲一の後任である本多の協力を得て、憲一の行方を追う。
しかし、憲一が住んでいたはずの住まいは1年半前に引き払っており、彼が金沢でどこに住んでいたのか、本多達も知らなかった。そこで憲一の得意先であった室田耐火煉瓦株式会社を訪れ、そこで社長夫人の佐知子と、受付嬢の田沼久子に出会う。さらに金沢で憲一に関わる人々が次々と殺されていく。
松本清張の原作は読んだことがなく、犯人もわからないまま鑑賞したのですが、観る前にこの人が犯人なんじゃないの?と思っていた人が犯人でした。ただその殺人に至る動機などについては全くわかっていなかったので、普通にサスペンスとして面白く鑑賞しました。まぁ2時間ドラマでも十分だったのでは?という気がしないでもなかったですが。
相手のことをほとんど知らないまま結婚する、というのは今を生きる私たちにとってはちょっと理解しがたいものがありますが、この当時はよくあることだったようで、結婚してから相手のことを知っていく、という感じだったみたいです。
これからこの人と生きていくと決めたのに、その夫が一週間で失踪。そして探しはじめて、初めて夫のことを何も知らなったことに気付く禎子。
夫はなぜ失踪したのか?連続殺人事件の犯人は?
すべては禎子が知らなかった憲一の過去にさかのぼります。戦後、日本が米国の占領下にあった頃の立川。お嬢様育ちで何不自由なく暮らしてきた禎子とは違って、当時生きるために必死だった人たちの姿。その時代に翻弄された人々。そして夫の知られざる金沢での生活。
そして、これから新しい時代が切り開かれようとしている、日本は変わろうとしている。そんな時代の変わり目に、開かれた未来への夢を抱いたことが、悲劇を招いてしまったのかもしれません。
何も殺さなくてもいいのに、と思ってしまいましたが、自分を守ることで必死だったのかもしれません。その犯人の壊れ方がまた見事でした。
全体的にわかりやすい展開で、中谷美紀と木村多江の演技も良かったのですが、面白かったかと聞かれると正直ちょっと微妙。悪くはないけど期待していたほどの面白さはなかったのも事実で、なんとも評価が難しい感じです。
この時代....大変ですね!
これまで、2度の映画化、5度のテレビドラマ化されたというが、いづれの作品も観てません....新鮮な気持ちで本作品を観ました。
広末涼子....いい演技してますね!
結婚式から7日後、仕事の引き継ぎのため金沢に向かった夫(西島秀俊)は帰ってこなかった.....なぜ???....妻(広末涼子)はその謎を追って金沢へ......。
戦後間もない頃を描いており、蒸気機関車や町並み、レトロな車がいい感じ....この時代の労働者は大変だったんだなと実感した.....。
登場人物が少ない
登場人物が少ないので、犯人の推理はすぐつきます。ストーリーよりも出演者たちの演技が見所だと思います。特に中谷美紀さんは圧巻です。震えました。広末さんは主演ですが、イマイチ演技に魅力を感じませんでした・・、すみません・・・。
ブライアン・デ・パルマ風の推理劇
松本清張の原作はかつて読んだ記憶があります。映画の方はケレンミ味たっぷりの演出で、まるで往年のブライアン・デ・パルマのような華麗な映像に酔いしれました。キャストは豪華で、特に中谷美紀の風格ある演技には驚きました。
なんかちょっとおしい。
広末さん、新妻の初々しさが出てて良かったと思います。世間で言われてるあの甘ったるい声も、私はさほど気にならなかった。もう少し原作にあった新婚旅行の様子などが映像にあったら、二人の夫婦の絆が観客にも感じとれたのではないでしょうか。原作を読んでしまった私として残念なのは室田夫妻の描かれ方。
あれはちょっと、変えすぎでは。主人公の禎子がストーリーテーラー的な役割だったから、作品にインパクトを加味するためかもしれないけど。佐知子役の中谷さんに、やたらオーバーな演出でちょっと食傷気味。原作にない登場人物を二人も出すなら、せっかく西島さんをキャステングしたんだから憲一の内心にもっと迫った脚本を書いてほしかったです。監督のインタビューによると「憲一は謎がある雰囲気を出せる西島さんに」と決まったようですが、あの程では人物像も観てる方としては、摑みにくいでしょう。木村さんの薄幸な役を観るのも飽きてしまった。「この人にこういう役をやってもらえば安心」みたいな感じ。文句ばかり書いてしまいましたが、昭和の風景や北陸の風景は良かったし、二つの殺人事件の演出も良かった。女優さんは綺麗だし、西島さんの筋肉にも見惚れた(ミーハー心も満足できた)なんか、つまらないとは言いきれない作品。だからこそ、役者の持っている実力にに頼らず、その役者の魅力をもっと引き出すような脚本や演出が欲しかったです。
昭和とバブルが迫力どアップ
昭和の時代の不動の生活に
戦争の後始末が覆い被さり
サスペンスは、渦になって逆巻く
石を投げる暴力など
あり得ない激しい暮らしに胸がかき乱される
布地などでカバーされた暖房の冬を過ごす
固定された昭和の重々しい生活が見て取れ
そんな歴史に揺るがない時代に苦しみを背負った影の動きが
迫力でアップし、ダイナミックに脳裏を揺さぶる
怖くて美しい
なんとなく広末さんの声が作品から浮いていたような気がしないではないんですが、全体的には、とても楽しめました。
とにかく映像がきれい。
そして中谷美紀がきれい。
追い詰められるような怖さ。
そして中谷美紀の美しすぎる怖さ。
とにかく、中谷美紀がすごい!笑
彼女の妖艶さを見るだけでも価値があると思わせてくれました。
広末涼子なかなかいいやん。
こんな悲しい映画だと思わなかった。こんな推理サスペンス物で泣いてしまう自分って・・・・。
戦後がどんなものなのか想像でしかわからないけど、今よりもっと女性が生きていくのに厳しい時代だったことは間違いないでしょう。
なんだか、観てるのが辛くなりました。
室田佐知子役の中谷美紀、田沼久子役の木村多江、鵜原憲一役の西島秀俊3人の過去が切なく胸に迫りました。
鵜原憲一の妻役の広末涼子は、私的に期待度が大変低かった為か、好演しているな~と思ったのですが。新妻の意地がよく出ていたかと思います。
姉に対するすまなさに押しつぶされそうな感じを、ちょっとしか出演してませんでしたが、崎本大海も好演していました。
あと、一見妻に冷淡そうな、鹿賀丈史も最後の最後に魅せてくれたと思います
中谷美紀も木村多江も期待どうりで間違いなし、でした。
みんなが内に秘めた思いがあって、話に奥行きが出していたように思います。
文句をつけるとすれば、ラスト近くの日本海での小船のシーン。
字幕で説明するのはいかがなものか、と。
音楽に関して、またラスト近くの「オンリー・ユー」がうるさかった。
いらないような気がする・・・。
ついでにエンディングロールの中島みゆきの主題歌。
最後まで曲は聞いたが合わないような気がする。あくまでこれは個人的意見ですが。
窓際の壁で刺されて殺された男が、翌朝、子供たちに発見されるシーンが、私は一番怖かったのですけど、みなさんは?(←ポイントずれてる?)
崖怖っ!
基本的に邦画はDVDでいいやと思ってる方なので、たまたま行く機会に恵まれなければ観なかったと思うし、全く期待も予備知識も無く観に行きました。
この時代がどんな時代だったのかなんて全く知らなかったけど、この映画は時代背景が忠実に再現され分かりやすかったと思う。あの時代の悲しい女の心情がよく表されて観ていてとても悲しくなった。
衣装なんかもレトロで可愛かった。後で小道具なんかもその時代の物を一つ一つ丁寧に忠実に再現したと聞いて驚いた。個人的には女優と言うよりも、あの時代を忠実に違和感なく再現したスタッフの人達の技に感動した。
内容はまぁ松本清張らしい作品だったと思う。ちなみに、中谷美紀怖すぎです。。。
日本海の寒さが~
映画を観ているうちに、原作を読んだことがあったと気がついた。
しかも、主演女優の役の読み方を間違えていた事にも。
情けない。
ちょっと広末涼子は迫力不足が目立ってしまったかな。
周りが力のある女優や俳優だらけだったから、これは仕方ないのかなあ。
松本清張らしく、次々と殺人が起こるストーリーで、
現実的には無理があると言う気もするが・・・。
日本海のイメージと同じく、寒々しい鑑賞感だった。
あるいは、これが狙いなのかもしれないけど。
刑事モノが得意のテレ朝ならもっと深くできたはず
初めて「日劇」
という映画館で鑑賞。
入口前では
在日外国人参政権の演説が行われている
物々しい雰囲気の中、私にしては珍しく
道や建物内で迷うことなく、劇場へ入りました(苦笑)
しかし
この時点では、
まさか作品の冒頭に
たまたま初めて訪れた
この日劇がでてくるなんて、
そんな不思議な縁に気づくはずもありませんでした。
★彡 ★彡
う~ん、テレビ朝日。
これなら、2時間2夜連続ドラマと変わらないんじゃないかな・・・。
まずは、鑑賞直後に
感じたことを一気に記します。
①大好きな犬童監督
映像にしても、音楽にしても、
映画の域に到達していない気がしてなりませんでした。
これなら、2時間2夜連続ドラマにしてしまったほうが、
後半、あんな無理をして謎解きを急ぐ必要もありませんし、
登場人物たちのバックボーンを、もっと掘り下げられた気がします。
サスペンスもののわりには、ネタが甘い気もしました。
謎解きよりも、戦後日本で、女性が生きていく艱難辛苦。
戦争が引き起こす暗部。そちらに重点を置いたのかもしれません。
ラストのクライマックスは、
さすが、一気に盛り上げるのが上手いです!
詳しくはネタバレになるので伏せますが、中谷さんの服を全身真っ白に
したのも、ある意味が込められていると、解釈しましたが、正解かな??
②超豪華な女優の顔ぶれ
他のレビュアーさんたちも書かれているとおり、
広末さんと中谷さん。どっちが主役かわかりませんでした。
ただ、
登場人物の性格を考えると、
中谷さん:アグレッシブ
広末さん:ディフェンシブ
この設定になりますので、広末さんのほうが主役っぽく
目立ってしまうと、作品全体のバランスが崩れてしまいます。
だから、中谷さんが主役っぽくなっているのが正解だと思いました。
木村さんは、キャスティング時点では
日本アカデミー最優秀主演女優賞を獲る前だったそうですが、
『ぐるりのこと。』を犬童監督鑑賞し主演女優賞を獲ると確信。
広末さん、中谷さんと互角にわたりあえると判断しオファーを出されたそうです。
出番は中盤以降に集中していましたが、
監督の期待に十分に応えられていました。
それにしても、
本当に薄幸な役が似合いますね。
もちろん、褒め言葉ですが(苦笑)
★彡 ★彡
作品冒頭に白黒画像が流れます。
これは、伏線として用いられたのですが、
その後、カラー映像に切り替わります。
白黒画像の人々に表情を感じなかったのに、
カラーになった途端、急に華やぐんです。衣装、振る舞い、
CGで時代考証は考えられていましたが、どうも時代のズレ、
違和感がぬぐえませんでした。この作風なら、あえて終盤の
中谷美紀さん最大の見せ場まで、白黒で行ききって、そこで
カラーに切り換えるという手法もありだったなかな、なんて気もしました。
どこかの作品で使われている手法ですけどね(苦笑)
今回、サービスデーに
1,000円で鑑賞しました。
1,800円は、ちょっと高いかもしれません。
韓国、名古屋、金沢、雪降る極寒の夜。
撮影はとても大変だったと察しますが、
力を注ぐ焦点が、少しずつずれてしまったのではないでしょうか。
昇天してしまうほどの酷さではありませんでしたが、
笑点なら、9枚ある座布団のうち5枚は持っていかれるでしょう。
よって評価は「B-」にしておきます。
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