ゼロの焦点のレビュー・感想・評価
全52件中、1~20件目を表示
☆☆ いや〜酷い!本当に酷い! BSで放送されたのを録画していたの...
☆☆
いや〜酷い!本当に酷い!
BSで放送されたのを録画していたので、久しぶりに観たけれど。余りの酷さに、開始20分辺りから携帯でポコポコを遊びながら、ながら見してしまった。
劇場鑑賞時にも、いきなり画面にでっかく【dentsu】と映る辺りから「あら〜?」って雰囲気は確かにありましたけどね〜。
松本清張生誕100年記念と銘打った作品ですが。清張本人がもしも生きていて、劇場で観たならば。怒りに💢打ち震えて、そのまま心臓発作を起こして死んでしまったんじゃないか?…って思ってしまう。
何しろ清張本人は、とにかく出たがり気質なところが有って。自身の原作映画には2本。テレビでの原作ドラマ化には12本も出演していたくらいですから。
(Wikipediaを参照しました。)
そもそも、原作を大幅に改定していて。まあその辺りはまだ良いとして。原作及び、清張推理小説の重要な要素である〝 戦後のドサクサ 〟から派生する、人間の業の深さや社会の闇の深さ…それが《やむを得ない殺人》を生んでしまうに至る【心の弱さ】、 、、等。
数多ある推理小説が、単なるアリバイ工作に特化していたりする内容だったりするのとは意を異なり。《戦争》とゆう、人も社会もメチャメチャにしてしまった現実に対して、必死に抗う犯人側の【人間の弱さ】に由来する心理描写が、きちんと描かれているからこそ。犯人でありながら、そこにはしっかりとした人間味が宿しているのに、、、
そんな小説の中身の奥底には全く迫ろうとはせず。ただひたすらに小説の表面をなぞるだけ…って言うのが…
兎にも角にも中谷美紀の怪演が目立ち過ぎていて、もう何をかいわんや…状態。
もう本人はひたすらに頑張っていましたけどね〜
演出は勿論の事ながら、とにかく脚本が杜撰過ぎて本当にお粗末の一言。
最近は持ち直して来たけれども。この頃の犬童一心監督は、何を撮っても酷かったなあ〜…と言った印象。
もう、何処をどう切り取って観てもミステリーとは言えなくて。所詮は〝 質の低いコメディー 〟にか見えないんだもの。
特に酷かったのが♬ オンリー・ユー ♬を始めとする音楽の使い方。
本編での最初の使い方はまだしも。クライマックスでの♬ オンリー・ユー ♬の使い方には膝が砕け散るかと思ってしまったくらいに酷かった。
そこに輪を掛けた、エンドクレジットでの中島みゆきの歌の意味の無さで。完全にこの映画には(当社比)クソ映画確定。
劇場で観ていた時に椅子から崩れ落ちそうになったのを思い出したわ〜。
あ〜やっと終わった。
さあ!ポコポコ面白いから専念しよう
2009年 11月15日 TOHOシネマズ六本木ヒルズ/スクリーン3
名作が映画に
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
広末がお見合い結婚した男が出張に行って帰らぬ人となる。
真相を知るために金沢に行って色々する。
旦那はかつて警察にいて、パンパンの取り締まりなどをしていた。
が、アメリカに言いなりのその仕事に嫌気が差してやめていた。
金沢に出張した際、知り合いのバンパンと偶然再会し、
そこに恋愛感情が生まれて一緒に暮らしていた。
が、その女を捨てて広末を取った。
その際にその女のパンパン仲間で今は社長夫人となった久子を訪れた。
そして仕事を世話してやるようお願いし、この女は雇われた。
が、この社長婦人は自分の過去をどうしても人に知られたくない。
なので旦那を崖から突き落として殺した。
また独自に捜査していた旦那の後輩も刺し殺した。
そして最後は仲間の元パンパンの女も殺そうとする。
しかし大切な男を失って生きる気をなくしたこの女は、
恨み言も言わずに自ら崖から飛び降りて死んでしまう。
良心の残っていた久子は半狂乱になり、記憶喪失に。
そこへ広末が何故か真相を推理し、社長婦人のもとへ。
大勢のギャラリーがいる前でパンパン時代の源氏名を呼ぶ。
記憶がよみがえる久子。殴る広末(場)
結局婦人も良心の呵責に耐え切れずに自殺した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
松本清張の有名な推理小説の映画版。
読んだことがなかったのでおもしろかった。
印象に残ったのは中谷美紀と木村の元パンパンコンビの演技力だった。
中谷は狂気を見事に演じ切り、木村は薄幸を演じきった。
謎だったのが、何故か急に広末が謎を解きまくる点。
電車の中で突然全ての謎を解く。ええーっ?何で?
手塚マンガを思い出させる
手塚治虫のマンガで、戦後の時代考証入ったもの、
「アドルフに告ぐ」「奇子」
をよく読んでいたが、その辺りとリンクする事態背景に何だか懐かしさやノスタルジーを感じた。
「ばるぼら」は違ったかな❓
常に付き纏う「敗戦国」故の後ろめたさと、GHQの横暴。振り回された市井の人々の中には、他人には言えない事が幾つもあり、それでも生きてきた、生き延びてきた人たちには、十人十色の歴史がある。
女子大出ても売春しないといけないとか、
学校行ってないから字も読めないとか。
そんな人が再会した時に起こる化学反応は、戦後に温温と産まれてきた人には考えの及ばない事が起こるのだろう。
それぞれのキャラを、振り返りながら絡めていく流れから、3人(憲一、佐知子、久子)の心情が分かり易く、逆に禎子が一番謎なキャラになっていく流れが、不思議だった。
一人、室田社長に関しては、ラストのあの行動に至る動機が不可解で、もう少しキャラ背景が欲しかった。推測は出来るが少し突飛だった。
当時はかなり力入れた作品なんだろうが、
今観ると、2時間ドラマだなー、そこそこ面白いかなー、CGの質❗️💢、とか雑念が多い。
期待外れ
みなくてよかった。犬童一心さんだからと思ってみてみたけど、がっかり。ヒロインて大事ですね。広末涼子の演技を初めてみたけど、表情が硬いなー。表情筋鍛えた方が良さそう。霧の旗みたいなもの期待した私が間違いだった…。木村多江は良かった。彼女に星を一つ。
悲しい歴史の産物
広末涼子扮する鵜原禎子は、西島秀俊扮する10歳年上の憲一と初めて会った。憲一はあまり自分の事を話さなかった。結婚一週間後、憲一は仕事の引き継ぎで金沢へ向かった。禎子が憲一を見たのはこれが最後だった。禎子は金沢へ向かった。
新婚早々、新妻がひとりにされるとはお気の毒に。人が話した英語がスラングかどうかが分かる英語力がポイント。何回か観ていたから途中で思い出したよ。悲しい歴史の産物だね。
Only you♪
最後のクライマックス、振りしきる雪の中、流れる『Only you〜♪』素晴らしくて心が震えた。今夜2度目だが、 Onlyにダブルミーニングがあった、とわかる。
少し冗長に感じる部分もあり、もう少し全体にテンポを上げて欲しい気もするが、優れた作品だと思う。
殺す相手が間違っている。
最初から犯人が分かってしまう。
サスペンスとは言えないストーリー。
自分の過去を隠す為の犯罪ってあるのだろうか?
殺す相手が間違っている。
こんなお人好しの女性はいないだろうし、こんな悪い女もいない。
こんな簡単に人を殺すことができるから『火曜サスペンス劇○』なレベルに日本のサスペンスはとどまっている。
昭和33年3月31日まで赤線があって、女性は男の食い物だった。だから、この話は昔の可哀想な出来事としたいのだろう。しかし、現在でもそれが無くなってはいない事を知っておくべきだ。女性は色々な意味で食い物にされているし、本当に食い物にしている。そう、今の戦争が無い日本の中でもね。
飢餓海峡とストーリーの組み立て方等が全く同じ。
崖が登場する起源の様な話。白黒映画のゼロの焦点を見た後、東尋坊には行って見た。飢餓海峡の時と同じ様に。どうしても最後の日本海が見たかったので。僕はこの本を読んで『日本って島国だなぁ』って『飢餓海峡』と同じ様に思った。
原作は小学6年の頃読んだが、小学生には絶対に分かるような話ではなかったね。崖の場面だけは覚えていて、点と線や飢餓海峡と読後感が混じってしまっている。
『ティファニーで朝食を』『日曜はだめよ』『プリティガール』の主人公はこの映画の主人公と同じ職業。その職業が良いとは思わぬが、描き方の違いは国民性の違いがあるのかって、思ってしまう。
最近『ちひろさん』って言う映画も同じ職業。日本も変わったのかなぁ?しかし、風俗嬢をリアリティで演技するなら『ちひろさん』の女優さんは『37セカンド』の女優さんの様な体当たりの演技を希望するね。そうすれば、もっと興行があがると思う。
エンドロールに流す曲は、山崎ハコさんの方がこの映画にはあっていると思う。山崎ハコさんは女性の『恨みつらみ』を奏でたら、右に出るものはいないと思うが。
『オンリー・ユー』のテンポが遅いような気がするが。
波のように襲う戦争のPTSD
室田窯業の社長のまさかの自殺、
思わず声が出そうになる。
戦後の灰塵から立ち上がって九州から裸一貫金沢に移り住み、一代で財を成した叩き上げの苦労人=室田社長は、実はすべてを知っていたのだろう、
妻マリーの“過去”も。
採用した受付嬢エミと我が妻との関係も、その過去も。
(そして社長自身も人には言えない人生を負ってきたはずで)
冷徹無慈悲な悪役と思えたあの鬼社長が、それゆえに、妻の犯行をかばい、妻の人生を丸ごと代わりに贖なわんとして自首をし、そして、急転直下ピストルを咥えたのだ。泣いてしまった。
僕は仕事で数年金沢に通った。冬の北陸は辛い。吹雪と鉛色の海とその海に垂れ込める重い雲と。
あの時代
繰り返し襲う能登の荒波のように、復興して立ち直ろうとする者たちを二波三波と戦争の傷が叩きのめす。
劇中それぞれの死については具体的に手を下した犯人はいる。
けれど、
新しい時代と新しい自分の再出発を願う女たちを、そして男たちを崖っぷちに追いやり、
東京から北陸金沢へ、そして能登半島まで、戦争の生き残りを追い詰めて行ったのは官憲ではなく、戦争そのものだったのだ。
松本清張は読まないけれど。
高校の時、松本清張を読む同級生がいた。
今なら東野圭吾を読むくらいの感覚?
推理小説だと言って読んでいたそれの粗筋を聞いてもオトナのドロドロな感じであまり興味は持てなかった。
森村誠一の「野生の証明」が映画化され大ベストセラーになったのを 父が「時代設定がめちゃくちゃ」と言っていた。
その頃の私は夏目漱石 芥川龍之介 井上靖
そして何より 漫画ばっかり読んでいた。
家が本屋だったので手当たり次第なんでも読めたが
その頃の大衆小説に興味がなく、西村京太郎も山村美沙も私の中では、漫画よりも文学から遠いものに見えた。
そういう 言わば上から目線だった原作の、
この時代設定の時はギリまだ生まれてない私が、
今から10年ちょい前に作られた昭和ど真ん中のこの映画を、
作業の片手間に選んだのだが、
かなり楽しく興味深く見た。
戦争というものの犠牲になる、というのがおよそ珍しくはない時代にあっても 大学生だった女性が弟のために米兵相手に体を売ると言う苦悩は如何許りかとおもう。
そりゃあ戦後の憲法で婦人参政権が与えられた日には、女性の時代を願って選挙にのめり込むのは百!理解出来る。
気立ての良い優しい女(木村多江)であろうが、あの時代の男は(あの時代でなくても) もと売春婦との幸福とは 世捨て人を覚悟してのものでしかない。
自分にも “戦後”というものが許されるのならば
それは 傷ひとつないまっさらな玉(広末涼子)との生活を望む。これは当時なら共感を得るのは容易かっただろう。
そう言った女たちの立ち位置を
原作よりさらに文学的に描いた作品となっていたように思った。
昔の警察は大変だ
原作未読で鑑賞。
色んな愛が絡み合って悲しい作品。
中谷美紀さんの圧倒的な存在感と美貌が暗いストーリーと暗い雪国に華を添えていた。
美しい人が壊れてく様子が何とも言えない気持ちになった。
この事件、今の時代ならDNA鑑定と携帯のGPSとあちこちに設置されている監視カメラで一瞬で解決されるんだろうな〜昔の警察は大変だな〜
室田夫妻
原作を最近読み、映画化されていることを知ってDVDで観た。
話の焦点がやや室田夫妻に向いていると感じたが、それがいいアレンジになっていた。
原作と違ったクライマックス。
過去を消し去ろうと罪を犯し、精神がやられ、それでも演説する夫人
妻を救うために罪を背負い、「愛だけを残して」拳銃自殺する社長
この夫婦の一連のシーンが印象に残った。
鵜原憲一もまた、田沼久子を裏切り、自分の本心の片割れである曽根益三郎を殺したが、それも罪深いことだったんだと思う。
情念狂気ものは評価は下げるけれど
『ゼロの焦点』(2009)
松本清張は名前や代表作の名前くらいしかわからないくらいだったので、この頃日本の恋愛ものばかり観てきたところ、有名なミステリーを観てみようと選択。テレビで何度も、映画で2度目の作品らしい。その2作目の主役は広末涼子。失踪した夫(西島秀俊)を探して金沢まで行く。時代は、1957年(昭和32年)頃である。恋愛ものと言えば、妻が夫を探しに行く恋愛ものとはいえるかも
知れない。松本清張生誕100年記念制作だったらしい。ときおり流れる背景の音楽がミステリーぽい。なんかしゃべりのイントネーションが、語尾の上がるところが、石川県なのだろうが、たしか岐阜県か、『ちはやふる』のめがね君にも似ていた感じがする。電話がダイヤルで昭和32年だなという感じだ。警察の机の上にパソコンが一台もない。ある程度早い段階で犯人がわかったようなわからないような、どっちかだと思うが、どうなのか。だが片方だとするとあまりに簡単すぎだ。夫を探す妻との対比か、昭和23年頃の昔、行方不明の夫は警察官をしていて、アメリカ兵相手の娼婦、「パンパン」の取り締まりをしていたが、そんな女が事件の背景にあるのか。松本清張、戦争の影を書くか。夫を探す妻が探偵役のようになっているのだった。しかし、現在でもそうだが、援助交際や風俗勤めなど、それが小遣い欲しさであるような貞操ない女と、貞操をひもじさゆえに超えてしまう女とが混在しているように思えるところから、複雑なことになる。それは事情があろうと、行為上、超えたことには同じであるとするほうがよくわかると思うのだが。パンパンとか二股とか女の境遇とか、男女関係のこじれが映し出されているが、犯人の動機は保身だったか。男に翻弄される女や、女の情念が描かれているのと同時に、女の市長選立候補という社会背景まで絡ませてある。戦争で生きていかねばならない状況が性を武器として、女を武器として、退廃を社会に浸透させていってしまったか。そうした心理的な面で松本清張は犯人の事情も考慮しようとしたかも知れないが、戦争が狂気の原因だとするならば、戦争から遠く離れた日本の現在の援助交際や不倫は一体なんだろう。『戦争は子供を早く大人にしてしまったんだ』というようなセリフがある。そしてクライマックスが、社会構造と個人的狂気のアンバランスを誘い出す様は、その心理劇は凄まじい。選挙の勝利という換気の裏には狂気があるのではないかとさえ思わせる。しかも当選したのは女性候補という設定である。昭和32年。1957年。60年も経過するというのに、ますます悪化しただけではないのか。政治背景とそして、警察官とパンパン。本当に時代がしでかしたのか。それとも男女の性がしでかしたのか。翻弄されてしまっても気を取り直して生きていけるための主人公設定だったのだろうか。ただ、松本清張はこの作品ではまだ、罪悪人は滅んでしまう運命にする気があった。だがその前に悪の近くに接触してしまった他者が罪悪人にやられてしまっていった。この重さは作品賞を含め、日本アカデミー賞の11部門で優秀賞だったとある。
良い。
映像全体の雰囲気が落ち着いているのに反して、ときどき衝撃的なシーンがあるというギャップが面白かったです。
最初の方は退屈してしまいそうと思ったのですが、気づくとどんどん引き込まれていました。
戦後の日本の性差別のこれがリアルなのかな、と思わされました。
画も綺麗で好きな映画です。
昭和のミステリー大作家、松本清張原作。私は推理小説大好きだったので...
昭和のミステリー大作家、松本清張原作。私は推理小説大好きだったのですが、何故か清張作品ははまらなかった。
本作、ゼロの焦点も正直読んだかどうだか記憶にない。記憶にない分、楽しめるかも、と思ったがやはりはまらなかった。
登場人物それぞれの行動にどうにも納得いかず。殺す方、殺される方、解決する人、ネタバレなので書けないがなんか変じゃね。少しだけ言うと鹿賀丈史、変。と思ったら原作からキャラ変更されてるみたい。中谷美紀の弟、お前、いらんやろ!と思ったら原作にはいないみたい。どうやら原作読んだ方がよさそうですね。
私は松本清張はミステリー作家というより、歴史作家として素晴らしいと思っています。昭和の実録的作品は最高です。小説帝銀事件、怖いですよ。
全52件中、1~20件目を表示