花の生涯 梅蘭芳のレビュー・感想・評価
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激動の20世紀。10代の女形スターとして京劇の世界に君臨する梅蘭...
激動の20世紀。10代の女形スターとして京劇の世界に君臨する梅蘭芳。前半はライバルとの勝負!みたいな話だけど、この部分がちっとも面白くない。結婚して、チャン・ツィイーと恋に落ちる辺りから面白くなってくるのだ。しかし、アメリカ公演を成功させた後も彼女が去ってしまっているので映画に締りがなくなってくる・・・まぁ、伝記だからしょうがないんだろうけど。
日本軍が南京を攻め落とした際に日本軍の宣伝にされているとしたときも、もうちょっと葛藤があってもよかった。
あの作品と比べてしまうが、、
京劇俳優の生涯を描いた映画といえばやはり「覇王別姫」だが、こちらは実在した人物の物語。レオン・ライとチャン・ツイィーの共演をどうしてもレスリー・チャンとコン・リーの二人と比較してしまう。面長のレオン・ライが女形役者というキャスティングがそもそも彼に酷だった気がする。
映像こそ美しいが
チェン・カイコーは果たして何がしたかったんだろうか?
そして何を描きたかったんだろうか?
「花の生涯 梅蘭芳」には画的な美しさこそあるかもしれないが、一言で言ってしまうと、何とも退屈なドラマを見せられたという気持ちだ。もっとひどく切り捨ててしまうと、監督の演出に抑揚がないので、ドラマにすらなっていない、という印象だ。主役の梅蘭芳に扮したレオン・ライ、その愛人に扮したチャン・ツィイーともに熱演しているだけに監督の技量を疑ってしまう1本だった。何とももったいない。
なぜに2000円特別興行?
物語の構成が「覇王別姫」に似ている。前半までは、芸にゲイ(接待強要)にも悩んでいく梅欄芳がよく描かれている。マネージャー兼同性愛志向の耐える、やしきたかじん似のスン・ホンレイが好演していました。チャン・ツィイーも愛人を好演。中国人女性の大半は、彼女が嫌いなので適役にも見えました。話が変になるのは、日本人将校がでてからだ。梅欄芳に魅せられて、中国文化を利用して支配する大義を忘れてしまう人物を脚本、演技共に描ききれていなかった。ステレオタイプの日本軍人が怒鳴るだけの印象だ。話の中盤くらいだと文句は無いのだが、後半に位置したので前半の良さを相殺してしまう残念な作品でした。
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