今度は愛妻家のレビュー・感想・評価
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【”人気カメラマンが写真機を手にしなくなった訳。そして本当の事を言わない人達の優しさ。”今作は演技巧者達のコミカルな演技の中、徐々に明らかになる数々の真実が沁みる作品である。】
■相手への感謝も、愛情も薄れて居た結婚10年目の夫婦、北見俊介(豊川悦司)とさくら(薬師丸ひろ子)
さくらは、友人と温泉に行く前に、子供は要らないと言った俊介に別れ話を切り出す。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤は、コミカルなトーンで北見夫婦の家の中で物語は進む。今作は人気舞台の映画化だそうである。
・俊介が妻が旅行に行くと知って女優志望の蘭子(水川あさみ)を家にいれようとすると、一々”忘れ物をした。”と言ってさくらが帰って来る所がコミカルに描かれる。
・そこにオカマの文ちゃん(石橋蓮司)、俊介のアシスタントマコト(濱田岳)も登場するが、今観ても演技巧者ばかりの布陣である。
そして、見ている側は彼らの”演技”にマンマとやられるのである。
設定が上手いなあ。
・マコトは、別れた恋人の子を妊娠した蘭子の”事情”を知りながら、彼女に結婚を申し込むし、オカマの文ちゃんがマコトに俊介と一緒に居てくれと言った理由も沁みるし、その理由が文ちゃんがさくらの父親だったとはなあ。
<そして、俊介は後悔の念に駆られながら、サクラがいつもやっていたようにクリスマスの日にツリーを飾り、ケーキも買って、”何でもっと大切にしなかったんだろう・・。”と涙するのである。
今作は、今作は演技巧者達のコミカルな演技の中、徐々に明らかになる幾つかの真実が沁みる作品である。>
俳優陣に感服。
おかまの登場人物が登場。 なんと石橋蓮司じゃないか! さすが名俳優。 おかまをやらせても上手いと思った。
動画配信で映画「今度は愛妻家」を見た。
劇場公開日:2010年1月16日
2009年製作/131分/日本
配給:東映
豊川悦司
薬師丸ひろ子
水川あさみ
濱田岳
城田優
津田寛治
奥貫薫
井川遥
石橋蓮司
行定勲監督
中谷まゆみ原作
井上陽水主題歌/挿入歌
夫(豊川悦司)と妻(薬師丸ひろ子)の日常が描かれる。
夫の健康を案じて身体にいいものを勧める妻。
全く意に介さない夫。
夫の妻に対する数々のひどい言動と態度にあきれた。
子供が欲しい妻と、そんな気がない夫。
そんな夫に愛想が尽きたのか、
「別離(わか)れる前に写真を撮って」
夫は写真家だった。
おかまの登場人物が登場。
なんと石橋蓮司じゃないか!
さすが名俳優。
おかまをやらせても上手いと思った。
終盤に妻は実はもう事故で他界していることが判る。
え!マジかよと思った。
まあ、お芝居だからこういう展開もしょうがないのかなあ。
元々は戯曲(舞台のための脚本)だったものだが、
何故か映画化されたようだ。
個人的にはただただ悲しい話だと感じた。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
ネタバレしてます
コメディだと思っていたので、展開に驚かされました。
離婚記念に写真を撮るところから、死んだ後に手を繋いで歩くシーンまでが特に好きです。
さくらが死んだと言って口説く伏線や、人参茶で正気に戻ることを表現するなど上手いなぁと思います。
以下は、気になった点です。
・蘭子が魅力的でないので、惚れた誠まで好きになれない。せめて、妊娠したのが本当に誠のせいだと思っていて、誠に伝えるべきか悩むような一面が欲しい。
・初日に撮った写真で惚れてると言われても心に響かない。
さくらが死んだことが分かってからは、さくらとどのように決別して立ち直るかが気になるぐらいなので、それ以外は削った方が素直に感動できたと思う。
「なんで生きてるうちに言ってくれなかったの?」とさくらから直接死んだことを告げられて、ようやく、さくらの死を受け入れることができたのかな。
真に迫る演技、クセになるキャラクター
今度は愛妻家。
涙腺崩壊とはこのこと
とても良い作品だったけれど長かった。 石橋 蓮司が最高に良かった。...
とても良い作品だったけれど長かった。
石橋 蓮司が最高に良かった。
還暦オカマ演技が最高に素晴らしかった。
お話も良かった。ただサイドストーリー的な部分までしっかり映像で説明していて、見せ過ぎな印象を受けてしまった。
夢の中へ
さくらがしゅうちゃんの妄想だと分かってからは、もう少し話をコンパクトにした方が良いと思いましたが、そこ以外は良かったです。作品の雰囲気がどことなく80年代っぽく感じたのは、薬師丸ひろ子が主演で劇中に「夢の中へ」が歌われていたせいなのでしょうか。夫役はトヨエツよりも、プライベートは抜きにして玉置浩二の方が絶対にハマったと思いました。
タイトルなし(ネタバレ)
人間というものは失ってから初めて、そのものの大事さに気づく生き物である。
特に男は、手の中にある時はそんなそぶりを見せないくせに、手の中からいなくなろうとすると途端に自分のしていたことを自覚して焦ってもう一度手中に収めようとする。
どうしてあの時もっとこうしなかったんだろうとか、こうしていれば今のようにならなかったんじゃないかとか、
言ってみれば考えても仕方ないことをウジウジ考えたりする。
妻が愛してくれているのは一生のことだと思っていたのに、実際そうではなくて、別れる段階になって本当は照れているだけで、妻を愛していると分かった夫。
夫を愛しているのに、夫はつれないし冷たいし浮気もするダメ亭主。
タイミングがズレているだけで本当は同じ方向を向いていたはずの2人が、もう違う線上を進み出している。
そこからどうにか同じ道を歩くのはなかなか難しい。壊れたものは元に戻らないし、やったことはなかったことには出来ない。
もう取り戻せないけれど、夫側からすれば、ある意味ではやり直すチャンスが与えられたとも言える。その証拠に、指輪を買ってきたりもする(ずっとポケットに入れてたのかな?とか考えて、豊川悦司が愛おしくなる)。
薬師丸ひろ子の飾らない大らかな妻がかわいくて、豊川悦司のつれない夫に果敢に挑んでいくシーンは、ああ、そこには愛があるんだなぁと感じる。
豊川悦司は分かりにくいけれど、徐々に妻への気持ちを明らかにしていき、ちょっとずつ前に進もうとしている。
話の展開は読めたけど、石橋蓮司のキャラクターやら、濱田岳と水川あさみの流れで飽きずに見られた。
欲を言えば、濱田岳と水川あさみの流れは無しで、もっと薬師丸ひろ子・豊川悦司+時々石橋蓮司のやりとりを見ていたかった。
豊川悦司の悲しみ、石橋蓮司の悲しみ、最後に関係性が明かされてよかった。
生きていれば、言ったことを取り消せはしないけれど、謝ることはできる。
豊川悦司のそばに石橋蓮司がいて、よかったと思った。
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