劇場公開日 2009年4月10日

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レッドクリフ Part II 未来への最終決戦 : インタビュー

2009年4月7日更新

興収50億円を超える記録的大ヒットとなった巨匠ジョン・ウー監督の「レッドクリフ Part I」公開から約5カ月。2部作の完結編となる「レッドクリフ Part II/未来への最終決戦」がついに公開を迎える。映画初出演ながら、夫の周瑜を助けるため、敵国の将・曹操のもとへ単身で赴くという物語上のキーパーソン小喬(しょうきょう)を演じたリン・チーリンに、映画初出演の感想や小喬に込めた思いなどを聞いた。(取材・文:編集部/撮影:堀弥生)

リン・チーリン インタビュー
「2年間、一歩ずつ歩いてきたという感じです」

今後、日本ではエイベックスがマネージメントを担当。更なる活躍が期待される
今後、日本ではエイベックスがマネージメントを担当。更なる活躍が期待される

──映画初出演ながら、総製作費100億円という超大作でのスクリーンデビューでした。完結編公開を迎えての感想は?

「この小喬役を演じるためのトレーニングから始まって、プロモーションまでおよそ2年間かかりました。この2年は一瞬に過ぎ去ったというわけではなく、一歩一歩着実に、私の人生に時を刻むような感じでしたね。もちろん、小喬というキャラクターは私のこれからの人生においてもずっと残っていくものだと思います。2年間、本当に一歩ずつ歩いてきたという思いが強いですね」

──デビュー作が巨匠のライフワークということで、撮影前はかなりのプレッシャーがあったと思いますが、いかがでしたか?

「最初は全く経験がなかったので、『もし上手く出来なかったらどうしよう』という不安が常にありました。特にこの作品の撮影チームはプロ中のプロという方ばかりなので、期待に添えないかもしれないという思いばかりが膨らんでいって、プレッシャーもより大きくなってしまったんです。なので、『自分なりに自然に演じれば良いんだ』と決めて演技しました。するとだんだんとうまく演じられるようになりました」

曹操と差し違えるつもりで、敵陣に乗り込むが…。
曹操と差し違えるつもりで、敵陣に乗り込むが…。

──ジョン・ウー監督や(周瑜役の)トニー・レオンからは、そういったメンタル面でアドバイスのようなものはあったのですか?

「監督からは『演じすぎず、作りすぎず、だんだんと自然に小喬になりきるような形でいけばいい』と言われました。監督はクランクイン前に私が出演するシーンのバックストーリーを何度も話してくださって、私の気持ちが自然と小喬に近づいてくれるよう配慮してくれました。また、トニーさんからは『リラックスして、伸び伸びとやればいいから』とアドバイスを受けました。おそらくトニーさんは私に演技の細かいところを教えると余計にプレッシャーを感じると思って、そう言ってくれたのだと思います。実は、私が初めてトニーさんに会ったときは、やはり憧れの大スターということで顔が真っ赤になってしまったんです(笑)」

──小喬は中国史上でも屈指の美女とのことですが、演じるにあたっての役作りはどのようにされたのですか?

「出演者全員は『三国志』と『三国志演義』を読んでます。その上で私は漫画、研究本、学者の方々が『三国志』のキャラクターについて語っているDVDなどいろいろなものに目を通して、少しずつ三国志の世界に入っていきました。でも、小喬は史料がとても少ないキャラクターで、本作における小喬の人物像が理解出来るようになったのは完成シナリオをいただいてからです。監督が何度も書き直してくれたというシナリオの中の小喬は、監督たちの想像と史料が混ぜ合わさっていて、私にとっては演じやすかったかもしれません」

“アジア一の美女”の目標はオードリー
“アジア一の美女”の目標はオードリー

──本作では小喬が、夫・周瑜率いる呉蜀連合軍のために、曹操のもとへと単身乗り込んで行くところが見せ場になってます。

「“もし自分だったらどうしたか”を真剣に考えてあの場面は演じたので、完全に小喬の気持ちになることが出来ました。『出来ることならば戦争は避けたい』という思いは誰もが持っていると思います。そのために自分が命を賭けて平和を求めていくという気持ち。そして、力は男性のように強くはないけれど、自分の持てる力を出し切って、平和のために曹操のもとへと赴く気持ちはとてもよく理解出来ました。おそらく多くの女性が小喬に共感するのはないでしょうか」

──オードリー・ヘプバーンが目標の女優とのことですが、オードリーの主演作で好きな映画は何でしょう?

「どの映画も大好きなんですけど、『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』ですよね。何を見てもすごくいきいきとした演技で大好きです。もちろん『ローマの休日』も好きで、ローマに行ったときはオードリーと同じようにアイスクリームを食べたりして写真も撮りましたよ(笑)」

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