イキガミのレビュー・感想・評価
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兄妹愛には泣かされた
漫画は見たことないが、映画なので凝縮されてるんだろうと感じた。(仕方ないが)
コマツナと兄妹愛には泣かされたもんだ。
手術後、妹が兄の顔を見て「ほんとだ。全然イケメンじゃないじゃん!」とか泣き笑いするシーンがあると思って泣くの待ってたけどなかった。
みんな演技上手いなあ……
この時の松田翔太、横浜流星に似てるなぁとひしひし思った。
(話には関係ない)
ぐっとくる作品
この前に小学校の時に流行っていたライアーゲームの映画を初めて見て、松田翔太がかっこいいと思って、関連作品から探して見ることにしました‼
だったのですが…ライアーゲームとは真逆で(結果はまぁ一緒ですが…)人の感情というものがストレートで伝わってくる作品でした。
あんなにクールな松田翔太ですが、結構しんみりとした、でも表情にそれを出してはいけないという微妙な表情がもうダメ…なんか逆にかっこよかった。
ストーリーは本当に泣けるし、ただ誰かが亡くなって泣かせるものではなく、本当に奥が深い。みんな想いを持って行動して生きてるんだな、って感じさせられました。
今、どう生きてようと、自分の気持ちに素直に生きてるんだなーと。
普段の映画に飽きてきたら、こういうどのジャンルにも属さない、ただの生き残りゲームみたいな映画でもなくて、そこから考えさせられる映画を見るのもいいのかもしれません!
死んだつもりで生きてみろ
原作のマンガは読んだことがないから実写化についての意見はなかった。
そのおかげか、違和感なく観れて、そして意外といい作品だと感じた。
映像が少しダークなところも設定とマッチしていてよかった。
ストリートミュージシャン、引きこもり、目の見えなくなった妹をもつ兄の3つのドラマがあり、イキガミを届ける藤本の葛藤と届けられた者たちの心情が上手く表現されている。
確かに「みちしるべ」にしても、イキガミを届けられ、残された時間がわかっていたから輝きを放つことができたのかもしれない。
どうしようもなくなった時、死んだつもりで生きてみるのもいいのかもしれない。
すこし、話詰め込みすぎでは?監督の意図が分かりにくい。
うーん。
漫画を原作にした映画化なのですが正直、監督の意図って何?
と素直に思ってしまいました。
全部で3人のイキガミを受け取った人とその配達人の話ですが
何を表現したかったのか全て中途半端に感じてします。
俳優さんたちの演技は素晴らしいです。
特に成海璃子、山田孝之のそれには多くの人が涙ぐんだでしょう。
だがそれも本来のあり得ないパラレルワールド的な不気味さと、それに翻弄される人間性の在り方、そして涙を誘う秘話。
どれがポイントなんでしょう?
この3つのテーマがところどころで薄く重く、描かれていて
正直観る側にとって理解しずらい。
最後の姉妹の悲話だけに絞っても良かったのでは??
SFチックな作品には思えなかったんですが
「リアル・鬼ごっこ」みたいな近未来パラレルワールド感は
あまり感じられませんでした。
残念ですがもうひという感じです。
涙々・・・
最初から最後までずっと泣いていました(><)゜・゜。
とくに、山田孝之さんと成海璃子ちゃんのとこ。。。
とても妹思いなお兄さんに・・・
協力してくれた病院のみんなに・・・
この歌を輝かしたのは、君が届けた「イキガミ」です
映画「イキガミ」(瀧本智行監督)から。
国家繁栄のために、選ばれた若者に死亡時間が書かれた
「逝紙(イキガミ)」が配達される。(24時間後)
物語の設定としては、めちゃくちゃなのだが、
それを前提に考えると、なかなか考えさせられる作品である。
原作は、コミック「イキガミ」(間瀬元朗作)。
気になる一言は、その中の1人、田辺翼くんが
限りある時間の中で熱唱する「道しるべ」が、感動を呼ぶ。
「イキガミ配達人」の主人公が、
「死の宣告」が自分の仕事ということに悩んでいたところ、
上司役の笹野高史さんが、自信をつけさせるように言い切った。
「この歌を輝かしたのは、君が届けた『イキガミ』です」
黒澤監督の映画「いきる」で、主人公が癌を宣告された時と同じ。
人間、何かきっかけがあれば、輝けるのに・・と思う。
それが、死を宣告される「イキガミ」でなければ、もっといい。
そんなことは誰でもわかっている。しかし、現実は難しい。
その場では感動してもまたもとの生活に逆戻り。
この結末も、映画「いきる」と同じではないか。進歩したい。
え、それで終わり?
映画試写会のチケットが当たったので見に行ったのですが、え、それで終わり?という微妙なところで映画が終わってしまいます。国家によって、1000人に1人の若者の命が奪われるという法律の撤廃まで主人公にやってほしかったのですが、そこまでは至らず、ただこの国はだめだ、みたいな主人公の言葉で映画が終わるんです。
中途半端な終わり方に続編があるのかな?と思う気持ちもありますが、たとえ続編があっても私は見ません。
活き神ならいいのに。
この映画を観ながら考えていたことは、
「赤紙」世代の人々が観た場合どう思うんだろう?だった。
死が確約されるわけではないにしても、実際に受け取った
多くの若者が戦争でこの世を去った。そして親たちは、
「お国の為に」わが子を差し出し、万歳!万歳!と叫んだ。
この「逝き紙」という死亡予告証は国家繁栄の名の元に
作られた法律で「お国の為に」若者たちが死ぬことを指す。
有り得ない内容ながら設定はリアル、とにかく命の尊さを
国民に考えさせよう…とまで言い及ぶこの作品。
なるほどね…。今だから、作られそうな映画だと思った。
昨今の事件や自殺等のニュースを見ていても、
これほど命を軽視できる時代なのかと思うとウンザリする。
毎日毎日「殺人」「死亡」の文字が記事の中に躍り、
それが家族内の惨事である事例も、珍しくなくなってきた。
これは一体なんなんだと思う。たまに信じられなくなる。
子供が云々というけれど、明らかにその親世代もおかしい。
私たちはまだまともな世代だね。なんていっている自分が
最も事件を起こしている年代だったりすると唖然とする…。
そんな時代だから?観る価値があるというのも変だけど、
後味の悪さと恐怖、十二分に考えさせられた作品だった。
物語はイキガミ配達人の藤本(松田翔太)を語り部に進み、
3人の若者の死とそれぞれに24時間のエピソードを絡める。
芸達者な若者を揃えているので、それぞれに観応えは十分。
あと24時間で死にますよ…と言われたら、残りの時間を
どう生きるんだろうか…の不安や疑問を淡々と見せていく。
そうやって「死」を突き付けられて初めて、人生に希望を
見出し、さあこれから!となってゆくところが一番切ない…。
ギリギリの選択を迫られて初めて、生きる意味を見出した
若者を、あっけなく殺してしまうというこの制度の矛盾を
藤本同様、観客に考えさせることが目的なんだろうと思う。
でも命の重さは平等だというなら、引きこもりの佐野和真が
拳銃を奪うために起こした警官殺害はどうなんだろうか。
自暴自棄になった若者が起こす事件の顛末が曖昧すぎる。
24時間を全うできなかった彼への制裁がそれに値するのか。
陰鬱で重々しい内容の上に感動が被さるような展開の中で、
涙はまったく出なかった自分が一番揺さぶられたのが、
チンピラ兄役の山田孝之が妹を見送った後、病院の廊下で
「オレまだ死にたくねぇよぉ…」と膝を落とし嗚咽する姿だった。
死んだつもりで生きてみろ。なんて言葉が虚しい。
(戦後の平和な毎日の中で心を病む人が増えるのはなぜ?)
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