ヒッチコック

劇場公開日:

ヒッチコック

解説

サスペンスの帝王アルフレッド・ヒッチコックと、その妻で編集者・脚本家のアルマ・レビルの関係性を描きながら、傑作サスペンス「サイコ」(1960)の成功の裏に隠された知られざる物語を描く伝記ドラマ。その作品の評価とは裏腹に、監督としてはアカデミー賞に嫌われ続け、受賞に至らずにいたヒッチコックは、後にサスペンス映画の金字塔となる「サイコ」の製作に着手する。しかし、その斬新さゆえになかなか資金も集まらず、数々の困難に直面。その過程で最大の理解者のはずの妻との関係まで揺らぎ始めていく。ヒッチコックに扮するのは名優アンソニー・ホプキンス。妻のアルマ役にヘレン・ミレン。「サイコ」のシャワー・シーンで有名な女優ジャネット・リーをスカーレット・ヨハンソンが演じる。

2012年製作/99分/G/アメリカ
原題または英題:Hitchcock
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2013年4月5日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第85回 アカデミー賞(2013年)

ノミネート

メイクアップ&ヘアスタイリング賞  

第70回 ゴールデングローブ賞(2013年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) ヘレン・ミレン
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映画評論

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(C)2012 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0めんどくさいけれど、わくわく。そしてやっぱり味わい深い。

2013年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

モノづくりは、楽しい。わくわくする。時に苦しく、めんどくさくもあるけれど…すべてひっくるめて味わい深い。人との関わりも、然り。本作は、あの名作「サイコ」が生み出されるまでと、奇才ヒッチコックと妻アルマの関係をタテとヨコの糸に配し、両者の魅力を生き生きと描いていく。(観終えてから、胸熱くする音楽ドキュメンタリーの傑作「アンヴィル」のガバシ監督と知り…納得!) 「サイコ」の舞台裏を覗くのはもちろん楽しいが、ヒッチコックとアルマの関係も、前者に劣らず面白い。天才肌で絶品のひらめきを持ちながら、私生活では度を過ぎた美食家、浮気性で嫉妬深く、覗き趣味まで!と奇人で困り者のヒッチコック。そんな夫を、妻がどっしり支え…とはいかない。冷静に見えるアルマもまた、夫との関係や人生に悩み、迷っていたのだ。そんな「実は等身大」のアルマに好感が持てた。若く美しい女優を前に調子づく夫にイラついたり、真っ赤な水着を衝動買いしたり、いかにも、なニヤけた男友達によろめいたり…。人間くさくてチャーミング。とはいえ彼女は、憤っても相手を追い詰めない。ここぞという時を狙って文字通り(!)「ぎゃふん」と言わせ、夫には絶妙のフォローを繰り出す。なんてカッコいい! そんな手探りで先の見えなかった彼らの関係が、「サイコ」の完成に向けて活性化し、深まっていく様子は爽快。そこに自分もいるかのように、心が躍った。 主役の二人だけではない。無愛想な秘書を演じたトニ・コレットも光った。特に何かするという 役どころではないが、カオスのような現場に彼女がいると、キュッと画面が締まる。作品ごとに様々な顔を見せる、彼女の次作にも期待したい。 シンプルなタイトル、どどーんとしたポスターからは想像もつかないが…偶然か必然か、出会いとはじまりの春にふさわしい一本だった。ヒッチコックへの愛を感じるオープニングとエンディングにもニヤリ。ヒッチコック作品を観たくなること、間違いなし!

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cma

4.0お二人の演技

2023年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ホプキンスさん、大好きなヘレンさん、 そしてヨハンソンさん、他の方々 皆さんの演技を堪能させていただきました。 いい作品だと思います。 サイコ、観てみようっと!

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けはえ

4.560年前のヒッチコックのステージの磁場が引き寄せている

2022年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「アンソニーホプキンズ」と「ヘレン・ミレン」。彼の映画といえば「羊たちの沈黙」。ブラッドピットがすきで「ジョー・ブラックをよろしく」を思い出す。 役者はさまざまに演じられると言われる。そんなわけがない。 自分の創造力の延長で物語を演じる。それだけだ。多重人格者になれるわけじゃないしなっても演じ分けられる訳もない。 映画へ俳優たちや監督が憑依されている。クロサワの「蜘蛛の巣城」のオマージュかもしれない。 最初ヘレンを見たくて。これを借りてきた。 ぼくが最初に、彼女を「なに?」この「英国貴婦人のティピカルなスタイル」!。シーンとしては貴婦人が機関銃をなにひとつ表情を変えずにぶっぱなしていた。それが最初の記憶。 そのイメージはいまでも変わらない。 いずれぼくはこの「ヘレンとアンソニー」の映画をすごいと思っている。

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そんぼの本棚

4.0ヒッチコッキアンのための記録映画

2022年2月10日
PCから投稿

2013年の時点でサイコとヒッチをちゃんと知っている若い日本人ってどれくらいいるんだろう?映画に限らず日本人は欧米と違って、かつてのマスターピースを「古い」の一言で無視する傾向が顕著だからね。 ヒッチファンがふーんって納得する作品なので、映画としてどうこう批評するのはナンセンスでしょうね。「42」なんかと同じ。お話はそれほど盛ってないと思います。 しかしDrヘクターと女王陛下は二人そろって匠の演技です。ヘクターの映画館ロビーで舞踏シーンはバットマンのニコルソン君と双璧ですね。

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越後屋