ノーカントリーのレビュー・感想・評価
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死神
怖ぇーよ、マジで。色々御託並べて引っ張って、その緊張感はただものではない。こいつの前では皆が欲まみれの俗物に堕とされ処刑される。悪役?なのかすらわからない史上に残るキャラクター、シガーをハビエル・バルデムが怪演する。
ベトナム戦争後のアメリカで、戦場での行動様式が国内に持ち込まれたような話で、ジョシュ・ブローリンとハビエル・バルデムのチェーシングはスリル満点。市街地での銃撃戦、死角を作ってわざと車を斜めにとめるくだりなどディテールが楽しい。
しかし、その追尾劇の結末がつく間際で視点が老保安官に飛んで、あっさりとなる。数字にこだわるハレルソンは雰囲気十分であったが、こちらもあっさり。原題の、評論ばかりしていて、現場に足を運ぼうとしない老保安官の話に転ずる。実に奇妙な流れである。しかし、後に引く。死神も最後は不条理に巻き込まれる。世界の一部となることの意味を考えさせられてしまう。
今頃地上波で見てしまった
主演の殺し屋が怖かった! なんかこう夢に見そうな、現実にもありそう...
ジョシュ・ブローリン!
この映画でジョシュ・ブローリンのファンになりました! 何か真似したくなる声と話し方ですよね・・・僕だけかな(笑) この映画を観るとショットガンが欲しくなります! ルウェリン・モスが武器を調達してお金を持って頭を使いながら逃げ続けるのがよかったです! モーテルのシーンがあるの好きなんですよね~、泊まってみたいです(笑) 自分だったら逃げ続けられる程のアタマがないからなあ(笑) 発信器はすぐにチェックしないとね!
NO MISSION NO COUNTRY
ハビエルバルテムの当たり役『シガー』は有名だが、
何故に「ノーカントリー」というタイトルなのか気になっていた。
保安官トムには坦々と殺しを重ねるシガーが理解できず、しかも殺人を防げない。
老人としての無力感だけが漂い、早々に退官しようとする。
大金と共に逃げるモス。色々な画策で追ってくるシガーを翻弄しようとするも、
結局は、居場所を突き止められてしまう。
トムもモスも、シガーにとっては「OLD MEN」で、
シガーに圧倒され「NO COUNTRY(居場所がない)」状態になってしまう。
そういう事かな?
意外だったのは、シガーは表情が割と豊かで、
でも殺す時は微笑みを浮かべながら殺すから怖さマシマシなんだけど、
痛さに顔をゆがめたり、ちょっとイラつく顔があったりする。
無表情で何人も殺していく殺人マシーンとか悪役でいるけど、
そういった架空の悪役よりリアルで怖い。
ガソリンスタンドのイチャモンシーンは、何気ない言葉で追い詰められる心理が怖い。
シガーは自ら殺人の手を下すが、このスタンドのシーンとか、電話での会話とかは、
「ダークナイト」のジョーカーさながらの息詰まる心理的圧迫を感じる。
もうそういうキャラ造形とか無しにしても、
ハビエル「シガー」バルテム、圧倒的な存在感。
彼の為の映画でした。
ハビエルが本当極悪。 最終的には誰かがやっつけてくれて気持ち良く終...
ハビエルが本当極悪。
最終的には誰かがやっつけてくれて気持ち良く終わるんだろうと思ったのに生存。
カウボーイも呆気なくやられたし、展開が予測できない。
偶然大金を手に入れた男と、それを追う狂人の対決ものだったらすんなり観れたけど、保安官の語りや意味がよく分からなかった。
最後のセリフもサッパリで、劇中でも保安官の必要性がなんなのか分からず。
結局色々と考察を見てみると、なんとなく意味は分かった。
この映画はタイトルをしっかり意識して観ないと自分のように保安官は何なのか意味が分からないかもしれない。
主役はカウボーイではなく保安官なのだと。
保安官の苦悩をきちんと理解しないと難しい。
徹底的に過剰演出を排除したことが逆にかってない緊迫感をもたらしている
一言で言えば、麻薬取引に絡む犯罪映画なのだか、凡百の作品と本作を分けるのは過剰な演出がないところだ
徹底的に過剰演出を排除したことが逆にかってない緊迫感をもたらしているのだ
そこが決定的に違う
誰も叫びも怒号もあげない
派手な撃ち合いも極力排されている
淡々と殺しが行われるその緊迫感は半端ない
そして殺し屋シガーの造形が素晴らしい
原題の意味「年寄りの居場所は無い」は、終盤のトミー・リー・ジョーンズ演ずる保安官の台詞で説明される
過剰な演出はなかった、しかし私達はそれまでの物語を通して、昔とは全く違う異常な物語を観てきたのだ
それにより私達は老保安官の引退の決意の重さを共有できるのだ
長いエピローグの様でそうではない
そこが本当の本編のクライマックスなのだ
モスの物語は老保安官がカフェで広げて読む新聞の近頃の昔では考えられないような事件の記事と並列していることなのだ
静かなるサイコ
アントンシガーを観たくなる病
たまに凄くアントンシガーが観たくなる病に犯されている。
コーエン兄弟作品でも特に見やすい映画だと思っていて、ストーリーも簡単でキャラクターと演出で引っ張ってくれるので馬鹿な僕でも素直に面白いと思える。
アントンシガーのキャラ造形がたまらなく好きで、気持ち悪い髪型に無表情な顔、キモいオタクのようなビジュアルに、見た事ない強力な武器と言うギャップ?そして、どんな人生を送って来たか、感情の動きが全く見えない不気味さが、一度観てしまったら何度も観たくなるクセになってしまう。
警察官が辞職したように、もはや想像を超えた現実と犯罪が、今もまさにそれこそ映画や小説を超えた犯罪が起こっていて恐ろしい世の中だなと思う。
"No Country for Old men"
コーエン兄弟の名作ということで鑑賞。
ストーリーは三人の男を中心としたお金を巡る追走劇であり、コーエン兄弟特有のやや難解な描写を交えたヒューマンサスペンス映画である。
映画は保安官のちょっと小難しいセリフから始まる。コーエン兄弟の作品はセリフ一つ一つが重いなといつも感じる。彼らのこだわりなのであろう。そのように本作では少し鑑賞者の想像力が必要であったり、セリフから流れを追ったりと少し難解な部分がある。
しかしながら、多少理解できない部分があっても、シガーとモスのスリル溢れる争いにハラハラするだろうし、案外ダークナイトのジョーカーばりに悪役としてシガーのキャラが好きになる人もいるだろう。シガーを演じたハビエル・バルデムの演技は見事だったと思う。俗に言う怪演というものであると思うが、彼の立ち振る舞い、セリフは本当に気味が悪い。最強で最悪な悪役であろう。
コーエン兄弟の演出も見事だった。鑑賞者の想像力を掻き立てるのが本当に上手いと感じた。最後のオチのつけかたも彼らっぽくてあれはあれでイイのかなと。
ヒューマンサスペンス映画として、かなり面白かった。こーゆう作品にもっと出逢いたいなと思った。
無慈悲な暴力
ノーカントリー!!
キャラ立ちな殺し屋
コーエン兄弟の脚本監督となれば一筋縄ではいかないという気構えで観た。
ハビエル・バルデム演じる殺し屋の造形がスゴイ。今まで見たことのないスタイル。ユニークな殺しの道具。内面がまったく見えない恐ろしさ。この映画はそこだけで映画史に残るでしょう。
しかし、痛快なサスペンスでもなく、単に怖がらせるスリラーでもなく、ストーリーテリングの面白さで魅せるでもなく。
話の展開するテンポの良さ、黙々とひとりで準備するショット、画面の緊張感など、映画的な見事さは存分に詰まっていますが、物語は解説なしではよくわからない(ラストが特に)
やはりコーエン映画はちょっとめんどくさかった。
着地点がほしかった
シガーのサイコパスな独自ルール感に引き込まれました。
ただモスは死んでほしくなかったし、主人公という存在感より、シガーに振り回されて死んでしまった気がした。
もうちょっとシガーと対比的に描いてくれれば、キャラが立ったのに、とちょっと残念(それは語り側の保安官にも同じことが言える)
全体として、ただのシガーのサイコパス感だけが突出してただけで、物語性としては物足りなかったと思う
シガーも結局警察から逃げきって終わるし
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