ノーカントリーのレビュー・感想・評価
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Tone-Perfect Thriller
This classic, meditative, thriller has an uneven pace and is unpredictable. There is no soundtrack, the menacing villain and bouts of silence serve as tension in this anti-caper masterpiece. Bardem plays one of the most mysterious and legendary bad guys in movie history. His origin is unknown. The film is a good vs evil detector, but it is not preachy. Coen brothers' best film since Blood Simple.
靴底についた血は、気になる(赦す < 懲らしめる)
2007年公開。コーエン兄弟製作。
アカデミー賞8部門ノミネートされ、うち4冠(作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞)達成。
冒頭シーンからR15指定(笑)。
原題は『No Country for Old Men』、有名な詩からの引用らしいが、昭和の名作風に訳すと『年寄りたちに国はない』か。
印象的なシーンから。
ターゲットとして追い続けていた男の妻(ケリー・マクドナルド)が住む一軒の家からゆっくり出てきた殺し屋は、自分の靴底を見ようとする。
弱々しい若妻の運命が暗示され、見る側に絶望感を与えるシーンだ。
殺し屋、というより「殺人マシン」アントン・シガーを演じたハビエル・バルデムは、アカデミー助演男優賞を獲得した。
助演ではなく主演だろ、と突っ込みたくなる。
組織に雇われた殺し屋のはずだが、自分だけのディシプリンを持ち、それゆえに雇い主まで殺してしまう。
ワケがわからない。
コイントスによって殺す殺さないを決めることもある。
ワケがわからない。
つまり、サイコパスだ。
もう一人のキーキャラクター、ベトナム帰還兵ルウェリン・モスを演じたのはジョシュ・ブローリン。
荒野の真ん中で極秘裏におこなわれた麻薬取引が決裂し双方の組織がほぼ全員死んでしまう。
たまたま現場を通りがかったモスは、大金を見つけて持ち帰る。現場の様子から見て、「ヤバいカネ」なのは明白だ。
トレーラーハウスに住むモスは、妻に実家に戻るように言いつけると逃避行を始める。
ほどなく殺し屋シガーは、カネを持ち去ったのがモスだと突き止め、冷酷さを発揮しながら徐々に追い詰めていく。
追われるモスも、「金を返せば助けてくれる」パターンはないことを理解し命懸けの逃げを打つ。
殺し屋が泥棒を追いかける構図だが、銭形に追われるルパンに慣らされたわたしは、泥棒(モス)を応援してしまう。
結果としてモスは殺し屋には捕まらない。
主役は、トミー・リー・ジョーンズ演じる老保安官エド・トム・ベル。
老保安官は、現場を見て何が起きたのか推理を巡らせ、逃げているモス、執拗に追いかけるシガーに徐々に近づいていくのだが。。。
モスを追いかけるもう一人の殺し屋、カーソン・ウェルズ(ウディ・ハレルソン)もシガーの化け物感を増幅させるのに貢献している。
麻薬天国アメリカ
銃天国アメリカ
2001年同時多発テロ以降、世界に世紀末感が漂う中、
性善説 < 性悪説
ほどほど < 徹底的
赦す < 懲らしめる
アメリカって、昔からこうだったっけ?
という老人の慨嘆が、
アメリカ人の多数を代弁したのだろうが、
日本だって同じだ。
闇バイト、トクリュウ…
いまを生きる若者が気の毒になることもある。
分かりやすい作品なのだが、分からないことが多いことも分かった鑑賞に…
以前、鑑賞したことのある作品だが、
その残虐な内容の意味性を理解出来なかった
記憶だけがある中で、
アメリカ文学と映画の関係について
触れた書籍を読んだことから、
栄えあるアカデミー作品賞受賞と
キネマ旬報ベストテン第1位選出の
この作品を再鑑賞した。
コーエン兄弟の作品としては、
これまで「ブラッド・シンプル」
「バードン・フィンク」「ファーゴ」等を
観てきていたが、
総じて残虐な事件を背景とした作品が
多かった印象で、
以前の鑑賞では、この作品が
その極め付きのような印象を受けていた。
さて、シガーの雇い人とウェルズの
ビルの階数についての会話は、
単なる“13”の数字の扱いに留まらず、
トランプタワーの階数問題を皮肉った
ようにも思えた今回の鑑賞は、
冒頭の保安官は何の容疑でシガーを逮捕した
のだろうか?
事件現場で、シガーは何故、
雇い人の関係者らしき2人を殺す?
保安官が現場に来た時は
麻薬はなかったので、
シガーが持ち去ったのだと思うが、
その後の経緯には全く触れていないのは?
シガーが、モーテルでモスの部屋と勘違い
して殺害した3人組の部屋は、
モーテルの受付の女性の話では
空いていたのでは?
そもそも、
シガーは何故、いちいち人を殺すのか。
社会の暴力性を象徴する役割のキャラクター
だとしても、
そんなに殺す事ばかりやっていたら
すぐに組織や警察に追われることになり、
本来は必要な殺しのためにはマイナスばかり
ではないのかとのリアリティ逸失感が?
ウェルズはどうして簡単にモスの入院先が
分かったのか?
モスを殺しに行ったはずのウェルズは
どうしてこうも無防備なのか?
心象風景を一番詳細に描いたモスは、
負傷者に水を与えるために危険な場所に戻る
選択をする人情味のある、
ある意味、この作品の主人公とも言える人物
なのにも、何故、その死の瞬間を
あっさりと処理しているのか?
銃を持たない主義の保安官が
再び携帯することにしたことは、
この作品の重大な要素だろうが、
何故、その心の変化を詳細に描かないのか?
保安官が現場を訪れた時に
シガーが潜んでいたようなのだが、
簡単に殺しまくるシガーは
何故、この時だけは殺人を行使しないのか?
総じて昔は良かった、かのような
保安官の言葉を通しての作品の全体像だか、
果たして無法なウエスタンの時代が
懐かしむほど良かった時代とは思えないが?
等々、分かりやすい作品ではあるのだが、
枚挙にいとまがない程、
分からないことが多いことも分かった鑑賞と
なってしまった。
また、この作品でも、
何故か宮崎駿の製作手法が思い出された。
彼の場合、美しい場面が先にあって、
その絵に合わせてストーリーを繋いでいく
と言われているが、
この作品の場合は、
空気圧縮銃の使用や
コインの裏表エピソードのように、
シガーの数多くの特異な殺害設定が
先にあって、その後にストーリーを
繫いだかのような印象もある。
この作品、
演出も編集も優れていると思うのだが、
分からないことだらけで、
また、そのストーリーを繋ぐのが
殺人というネガティブな要素であることが
想い入れし難いものにしてしまった。
尚、私の一番好きなコーエン兄弟の作品は、
「ミラーズ・クロッシング」だ。
こちらの方は
“詩的”な暴力描写の作品だったので。
ターミネーター −1.0だぜ♥
・導入部で脚本が瓦解した。
・犯人と思しき者の部屋の遺留物にいきなり、手を付ける事は絶対に無い。
・無線の発信機と受信機がある事を一時間経って初めて気づく?
・カーソン・ウェールズが死ぬ前になんとかした方がリスクは低かった。
・こんなに悪い奴ばかり片っ端しから殺していたら、でアメリカ民族(?)も絶滅危惧種になるね。
・悪い奴が集約するが、それで、社会が浄化されていると言いたいのか?
・保安官が郡とか州をまたいで、捜査するか?
・途中から話が変わる。人を殺す事だけが楽しいなら、もっと、派手に殺陣をやってもらいたいものだ。人に銃口を向けて
「バ~ン」だけの演技ではCoffeeの売り上げ落ちると思うけどね。
だから、髭をはやしたCoffeeは飲まない。
・主演の男優は日本人?日本のコマーシャル出ているから、日本人と思っていた。プライドや経費で日本のコマーシャルにはハリウッド俳優は出ないからね。だから、出るような俳優は二流と見た方が無難と思う。
・殺人鬼は冷徹な割に前方不注意で市民に助けられるなんてカッコ悪い。どうせなら、助けてくれた市民まであやめれば、括弧良いのに(括弧良い?)
・正義と悪の哲学?
・えっー?
ファーゴってテレビドラマ見た事あるが、その演出家?ファーゴはつまらなかった。大昔の事なので、ストーリーなんか忘れたが。
オスカーの作品賞を獲り、絶対見たい映画にも、よく載っているので見...
オスカーの作品賞を獲り、絶対見たい映画にも、よく載っているので見ました。モヤモヤが残る映画ですね。一度見では、なかなかわかりません。レビューなども参考にして少し振り返ったりしての投稿です。
映画のタイトルは「No country for old man」(老人のための国はない)今回が、二度目の視聴となります。
保安官トムの語りが重要な意味を持つのだろうとは思わせますが、解読が難しいです。基本的には、西部劇の舞台、アメリカ南部とメキシコが主な舞台。西部劇と言えば保安官と無法者の戦い。その時代は、善と悪がはっきりしていた。この映画の時代は、ベトナム戦争の後、1980年代で、逃亡するモス、殺人鬼シガーもベトナム帰還兵と思われます。老保安官は、祖父、父、自分と保安官を代々受け継いできて、もはや最近の犯罪にはついていけないと告白する。金
劇中、トム保安官と別な保安官が、元凶は金と麻薬だよというような話をしている。古い価値観を持った人たちは、麻薬や金のためならどんなことでもやり遂げるのは理解できないということか。この事件の発端となった事件は、金と麻薬の取引で、取引が成立しないで起こっている。しかし、シガーだけは、得体のしれない自分の価値観で動いている。金や麻薬の世の中になって、その申し子は、更に不気味を生むということか。
シガーの存在感は出色。固い決意の前には、誰も止めることができない。自分がどうするべきか、人の生き死にをコイントスで決める、生死に執着しない殺人鬼。オールドマンからすると理解できないということになるのでしょう。
映画で説明不足な部分の考察。
(1)金は誰が奪ったのか?→シガー。保安官トムが犯行現場に戻った際、暗闇で身を潜めていた。換気口のネジが外されて中が見えるようになっていた。妻カーラとシガーの会話で、「お金は問題ない」と言っていたこと。そして、その後の事故で、100ドル札をモスと同じように使っていた。また、モス襲撃の際、逃げる二人のメキシコ人は、現金のバックを持って逃げていませんでした。前のホテルで隠し場所を知っているシガーだけが、お金を取ることができた。
(2)誰がモスを殺したのか? →メキシコ人。妻が訪ねてくるだろうと思っていたところに3人のメキシコ人が待ち伏せ。撃ち合いになり、一メキシコ人一人が死傷。後ろの二人が銃撃してモスが死ぬ。メキシコ人2人は、車に乗って逃走(モスはドアの傍に倒れていた。メキシコ人は、それと対峙する形で描かれていた)発信機の情報がなくなったシガーが、このモーテルを特定するのは困難。事件を聞きつけて、金の有りかを知っているシガーが取り戻しにくる。
(3)保安官同士の会話? 保安官の父は、先住民との銃撃戦で殺された。先住民を殺した報いが、跳ね返ってきて死んだのだ。そのシーンの後、シガーは、交差点で横から来た車に衝突されて大怪我を負う。それiは、アメリカという国が、建国以来持っている宿痾とも言っているかのよう。
(4)終わり方の謎 今ままで受け継いできたものを、もう受け継ぐことができないくらい、社会が変わってしまったというのがこの映画のテーマか。お金をなしくしてしまった。親父が先に行ってしまい待っている→死後の世界で一緒になれる。
(5)表題 No country for oldman →老人の居場所はない。古き良きアメリカの価値観など、居場所がない国になってしまった。
話の通じなさそうな相手に追われる恐怖感
※動物が傷付く描写が苦手な人は、序盤の数十分はかなり注意⚠️
映画雑誌等で、"映画に登場するサイコパス"というテーマだと必ずと言っていいほど紹介されている今作の殺し屋・アントンをやっと見ることができた。
そのサイコパス殺し屋からどうにか逃げ延びていく主人公と、なかなか手が届かず段々とイラつき始める殺し屋の攻防。
そんな主人公が終盤であっさりと殺されてしまうのも、意外性があって面白い。
個人的に印象的だったのは、主人公が「水をくれ」と懇願していた麻薬運び人のために夜中に水を持っていくシーン。
現場では「水はない」と告げて金だけ持ち去るが、夜には寝ようとしていたところから起き上がり、家で水を汲んでわざわざ現場に戻っていた。
表情を崩さないクールな人物だと思っていたので、主人公の根の優しさを感じるシーンだった。
趙印象強烈
賞を取った前評判もあって見に行ったのですがアカデミーかあ。意外だなあと思いました。病んだアメリカを象徴しているとか言われてたが以前「アメリカン・ビューティー」でもそういってなかった?
病んだままなのか?
音楽一切無し、それでも高まる緊迫感。
不気味な死の影。
面白かったです。
観てからかなり日数たっていてもその印象は強烈に残っています。大体にして、観る前から殺し屋のハビエルだっけ?一度目にしたら忘れられないって…!
なんとも言いようの無い、胸に大きな穴があいたままで空虚さを抱えて生かされてしまう。そんな感じになりました。
生きてくの辛〜
コーエン兄弟が描く不条理はピカイチだ。
ラストに希望の光があろうとなかろうと「生きてくの辛〜」と思わせる。不条理すぎて「生きてくの辛〜でもしょうがねえ〜」とさえ思わせる。
我々にモスの最期を看取らせてくれない。
シガーは青信号で安全運転してたのに車に突っ込まれて大怪我しちゃう。
不条理ですね。
おかっぱ頭の恐怖
いいところと悪いところが入り混じった映画でした。
ハビエル・バルデムの一人勝ちですね。
もうおかっぱ頭の殺人鬼の怖いこと怖いこと!
しかし、トミーリージョーンズは一体なんだったのか?
いらないんじゃないの?って思いました。
細かいことにこだわらなければまあまあ面白い内容だと思います。
原作未読。コーエン兄弟好きだから劇場公開時に観に行ったが。
ほとんど感情の変化を見せず、淡々とかつ容赦なく迫ってくる殺し屋シガーの不気味さ。良くも悪くも「だってコーエン兄弟だもの」で済ませたくなるが。私にも住みにくい国だな。
そこはかとなく不条理にある喪失
時代はブッシュ政権2期目。イラク戦争の後始末、リーマンショックそして9.11と災難が続き支持率は当時のニクソンを下回る不人気ぶり。アメリカが内外ともにグリップ力を失っていることを実感する時代の空気を捉えた作品。
ラストに人助けをする子供たちが、メキシコ国境での対比に、未来への期待がほのかに表現されている。
狂人による異常かつ凶悪な事件
世の中には自分の力ではどうしようも出来ない事がある。
自分の規則、家族の規則で生きる中で一体どれだけの事ができるのか。
欲を求める男、故郷を守る男たちの前に、今一人の常人離れした精神を持つ猟奇的な殺し屋が放たれた。
この映画はとにかく殺し屋アントン・シガーの狂人っぷりに驚かされます。
独特の雰囲気と武器を持ち歩き、顔色をほとんど変えずに意味不明な質問を投げかけてくる。
映画界には悪のカリスマという人物が存在しますが、この男も間違いなくその一人に含まれます。
この作品において彼の笑顔ほど怖いものはない。
何事も運であり、紙一重
酸素ボンベってそんな使い方できるんですねと、冒頭驚きました。
銃とかド派手な兵器を使った殺し屋ではなく、ありとあらゆる現実的な方法で追いかけてきて、殺していくのがリアルで怖い。
シガーがあまりにも冷静冷酷で、感情移入はしていないものの逃げてるほうをついつい応援したくなる。
トミー・リー・ジョーンズ、あまりにも日本でお馴染みの俳優すぎて、勝手に親しみを持っているせいか、シガーに殺されないでほしいと祈るばかりでした。
それくらい、シガーの迫力がすごかった。
コイントスが表なら殺さない…コイントスひとつで運命を決めるというシガーの狂人さは恐ろしく、紙一重にある生死。一方的に相手の生死を支配して、ついさっきまで冷酷に人を殺したシガーが、最後、車で事故にあい大怪我を負ったシーンで、人の運命のあっけなさ、人の命をあれだけ奪ったシガーも脆く哀れなものだと感じました。
シガーの生と死も紙一重と思わせる、最後の終わり方好きです。
シガーが追ってくる場面が多く、ホラー系やドキドキする場面が多い映画が苦手な自分としては、終始ハラハラして観たので…何回も観たい映画ではないかなと思い、すごく個人的な評価で3.5にしました。
殺し屋がとにかくしつこくて不気味。 大金を奪った男もなかなかしたた...
殺し屋がとにかくしつこくて不気味。
大金を奪った男もなかなかしたたかで、何とか逃げ切ると思ったが・・・。
また、殺し屋は最後は死ぬと思ったが、こいつは不死身か。
途中で登場した、ボディガードを売り込んできた男、大物感を漂わせていた割には、あっさりやられてしまう。
しかも最後は命乞いみたいなことまでして(笑)
作品としてはスリリングで大いに楽しませてもらった。
凶器は屠殺用のエアガン
あまりにも病的な殺人鬼映画、殺人鬼だから異常なのは当然だが演じた俳優(ハビエル・バルデム)がアカデミー賞を獲ることからも際立った不気味さであることは万人が認めるところだろう。
だが、この映画の恐ろしいところは、まるで社会派ドラマのような、ありそうなこととして受け入れられているアメリカの病巣の深さの方でしょう、だから賞を総嘗めなのかも・・。
この手の犯罪ものを作らせたらコーエン兄弟は実に巧み、殺し屋の凶器はなんと牛の屠殺用のエアガンだとか、それで人を殺すと惨いと思う、犯罪ものだから死体には抵抗ないが犬が死んでいると不憫に思う、この人間のご都合主義をあざ笑うかのような演出はほんとに怖い。
先の読めない殺戮の連鎖に耐えるのがやっと、それも2時間余りの長尺だからたまりません。
(ネタバレ)
観終わってみれば、多少気になるところも湧いてきました。
逃げる主人公に散々、感情移入させておきながら実は殺し屋の方がメインだったと言う肩すかし。それにしても思慮深そうな老保安官(トミー・リー・ジョーンズ)は何だったのか?、殺し屋を食い止めると期待したが間に合わず、せめて逮捕かと思えば野放し状態。これでは病的な犯罪増加を嘆く時代の生き証人、ドラマの狂言回し役で終わってしまいました、そう言えば原題はNo Country for Old Men、老人には住めない国でしたね。
逃亡劇に持ち込む為とは言いながら、一旦逃げた現場にわざわざ戻るのも解せません、死にかけていたドライバーに末期の水を飲ませてやりたいと言う設定なのでしょうがベトナムでのトラウマか何かあったのでしょうかね。
奪った金に発信器が仕込まれていたので居場所がばれるのは理にかなっていますが処分してからもやけに簡単に追われ過ぎのような気もします・・。
お国の事情の違いなのかもしれませんが賞を総なめするほどの作品とは正直思えませんでした。
映画史に残る
まずは全く色あせていないことに驚いた。
映像としてもそうだし、テーマもそうだし。
大金と麻薬、そして銃。
それに吸い寄せられる人と死神って感じで
アントンの怖さがトラウマ級。
老人たちが語る「もう世の中がよく分からん」。
いつの時代にも取り残される人はいて、
そこに人間味というか、失ったものに思いを馳せてしまったり。
飲み込みづらさはあるものの、間違いなく傑作。
これからも映画史に残る作品だと思う。
ラスト・オブ・アス
ゲーム『ラスト・オブ・アス』が、この映画に影響を受けてるのを知って、ずっと観たかったんですが、
いざ観てみると、そこまで影響を感じない…
ハードボイルドな世界観や暴力表現に、影響を感じるぐらい…
話的には『ラスト・オブ・アス』の方が、断然に面白いです。
でも、この映画も、かなり良いです。
アントン・シガーを主役にした作品を作って欲しかったです。
少し分かり難い箇所もあるんですが、好きな作品なんですよね。
バビエル・バルデム演じるアントン・シガーが滅茶苦茶怖く、個人的には彼を主演にして作品を一本作って欲しいくらい佳いキャラクターですよね。
一見したところ偶然にも大金を手にした男とそれを追う殺し屋のお話にしか思えませんし、それだけでもエンターテイメントとしては十分過ぎる出来だと思いますが、ラストの件、結局この作品の原題である“No County For Old Man”っていう事を表しているようで、実はかなり深い意味の込められたお話ではないかと思っています。
死は突然にやってくる…。
北野武作品を彷彿とさせました。
静寂のなかから、突発的な死が訪れる。暴力的表現がより一層強調される。
殺し屋シガーを演じるハビエルバルデムは本当に死神のようだ。一方、なんとかして生き延びようとする、血気盛んなルウェリンモス。この二人の静と動の対比が、死の恐怖を引き立たせている。
「死」は日常に溢れていて、いつどこで訪れてくるのかわからない。それがただただひたすら怖い。
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