女狙撃兵 マリュートカ

劇場公開日:

解説

革命と内乱の時代を好んで描くボリス・ラヴレニョーフの原作小説をG・カルトゥノフが脚色、「十月のレーニン」などで知られるミハイル・ロンム監督の弟子、グリゴーリ・チュフライの第一回監督作品。撮影は老巧セルゲイ・ウルセフスキー、音楽は「シベリヤ物語」でお馴染みのニコライ・クリューコフ。なお「四十一番目」(原名)は一九二七年、ヤーコフ・プロタザーノフ監督で映画化、今回は二度目。主演は、日本に初登場のイゾルダ・イズヴィツカヤ(新人)とオレーグ・ストリジェーノフ。それに「三つの邂逅」のニコライ・クリューチコフなど。ミハイル・ロンム製作、アグファカラー、一九五六年作品。

1956年製作/93分/ソ連
原題または英題:The Forty-First
配給:独立映画センター
劇場公開日:1957年3月9日

ストーリー

一九一七年、革命に次ぐ内乱時代のこと。コザックと戦って生残った二十三人の小部隊がカスピ海に近いカラ・クム砂漠を疲れと渇きに耐えつつ赤軍本隊に辿りつこうと北へ進む。マリュートカ(イゾルダ・イズヴィツカヤ)は、この部隊の紅一点。小柄だが隊随一の名射手。三十九人の白軍兵を血祭に上げている。そして今、彼女は四十番目を射止め、更に砂丘の向う、隊商の中に潜む白軍将校を狙い射ちした。が、将校は一たん倒れたが再び立上り、投降してきた。隊の政治委員イェシュコフはその“四十一番目”を司令部に護送するためマリュートカを監視につける。捕虜は反革命軍の中尉で密命を帯びていた。砂漠の行軍は難渋を極め部隊は十一人に減ったが、捕虜を連れたマリュートカ始め同志は遂にアラル海岸のカザフ人集落に着いた。夜営の小屋でマリュートカは詩を書いた。それがきっかけで彼女と捕虜の緊張がとけて行った。しかし政治委員は、捕虜を司令部に急行させることを命令、小舟にマリュートカと捕虜、ほかに二人の隊員をつけて行かせる。政治委員は白軍にあったら捕虜を殺せとマリュートカに警告した。ところが、やがて海が荒れだし舟は波間に翻弄、二人の同志は海中に没する。マリュートカと捕虜は漸く孤島にはい上った。焚火で服を乾すうち、マリュートカは捕虜がひどい熱であることを知った。優しい感情が彼女の心を占め、親身に捕虜を介抱した。マリュートカは回復した彼に今までにない不思議な歓びを感じた。捕虜も彼女の荒削りな娘心に強くひかれる。二人きりの孤島の生活に互いの愛情は火と燃え始めた。捕虜は二人の将来を夢みる。だがマリュートカに、この革命の時代から外れて生きることは到底考えられない。二人は悩むが、そうしたある日、沖に船影が見えた。嬉しさにマリュートカは捕虜に合図するよう命令するが、やがて近づいた船は白軍のものだった。それを知るや捕虜は船を目がけて走りだした。マリュートカは一瞬銃をとり銃声一発“四十一番目”は倒れた。しかし次の瞬間、マリュートカは銃を投出し、波に洗われる恋人の亡骸を取抱いていた。

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受賞歴

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映画レビュー

4.5スヴェトラーナさんの本と本屋大賞の本はリスペクトだ!2冊とも読む!

2022年2月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

スターリンは亡くなっていた。だから、そのどさくさに、この作品は作られていると思う。しかし、全体主義国家に変わりないから、重すぎる内容だと思う。また、演出もかなりクサイと思う。動作が舞台のように大袈裟な感じがする。

我が親父の遺産で残ったDVDコレクションで見た。こんなに面白いとは全く知らなかった。
アラル海で撮影されたのか?!僕の村は戦場だったのある場面と似た雰囲気が漂う。
同じソ連時代だから、そうなるのかなぁ?タルコフスキーとの関係もあるのかなぁ?
我が親父はロードショーで元彼女と見に行く予定でいたと死ぬ前に行っていた。見たのかどうかは知らない。

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マサシ