マイ・ブラザー(2003)
劇場公開日:2005年5月28日
解説
対照的な性格の兄弟が、反目を乗り越えて絆を深めていく姿を描いた兄弟ドラマ。「ブラザーフッド」の人気韓国スター、ウォンビンの主演作。その兄役に、パク・チャヌク監督「JSA」「復讐者に憐れみを」の若手演技派シン・ハギュン。ふたりの母を演じているのは、『冬のソナタ』でチェ・ジウの母親に扮していたキム・ヘスク。
2003年製作/112分/韓国
原題または英題:My Brother
配給:UIP
劇場公開日:2005年5月28日
ストーリー
ソンヒョン(シン・ハギュン)とジョンヒョン(ウォンビン)の兄弟は、年が離れているものの、高校の同じクラスで学んでいた。気が弱くおとなしい性格の兄は、学年トップの成績で、みずみずしい感情を綴る文章や詩に才能を発揮していた。一方の弟は、喧嘩に明け暮れる毎日。「アイツのおかげで俺はいつも貧乏くじだ!」と、周りが兄ばかり大切にしていることが気に入らず、今日も不良グループと一戦を交えていた。文芸部に入れば女子高と交流ができると知ったジョンヒョンは、憧れのミリョン(イ・ボヨン)に会いたくて、詩に興味などなかったが喜んで参加する。ところが、不良グループのリーダー、オクス(キム・テウク)が邪魔に入る。「ミリョンは俺の女だ!」と言いがかりをつけ、決闘が始まった。ところがジョンヒョンが危機に陥った時、いつもはおとなしいソンヒョンが飛び出してくる。殴られても蹴られても、ソンヒョンは相手の足にしがみついて離れない。喧嘩には勝ったが、事態がそれだけで終わるはずがなく、母親(キム・ヘスク)が学校に呼び出される。ひたすら頭を下げる母親だったが、帰り道で「また今度、一人が殴られたら二人で殴り返しなさい。それが兄弟よ」と話すのだった。詩の発表会が近づき、ジョンヒョンはなんとかミヨンに気に入られようと奮闘するが、紙くずが増えるばかり。「こんな時、あいつなら」と、思わずソンヒョンのノートに手を伸ばす。そこには、『四つ葉のクローバー』と題した美しい詩と、ミリョンの似顔絵が書かれていた。兄もまた、彼女に密かに想いを寄せていたのだ。そして当日、「僕が一枚の葉になって、あなたを四つ葉のクローバーにしてあげます…」と、朗読するジョンヒョンを見つめるミリョン。やがて二人は付き合い始め、海辺で肩を寄せ合って唇を重ねる。その姿を、ソンヒョンが遠くから茫然と見つめていた。彼は詩を綴ったノートを破りながら、淡い恋心が終わったことを知る。一方でジョンヒョンも、兄の詩を利用して彼女の心をつかんだことに後ろめたさを感じていた。ミリョンとの関係もギクシャクしてきて、ジョンヒョンの短い恋もまた、終わりを告げるのだった。新しい季節がやってきて、ソンヒョンは母の望みどおり、ソウル大学医学部に合格。ジョンヒョンは、浪人生として予備校通い。兄の将来を考えた母は長年の金貸し業を辞め、食堂を始めようと不動産屋と契約を交わす。3人の家族は希望を胸に、それぞれの道を歩み始める。事件が起きたのはそのときだった。不動産屋が金を持ち逃げしたのだ。茫然自失の母。激昂するジョンヒョン。しかし、失った金は戻ってこない。やり場のない怒りを胸に、ジョンヒョンは危険な仕事に手を染める決心をする。