チャレンジ・キッズ 未来に架ける子どもたち

劇場公開日:

解説

毎年900万人が参加し、日本の“甲子園”と同じほどポピュラーなアメリカのイベント<全米スペル暗記大会>。“頭脳オリンピック”とも称されるこの大会に挑戦する子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー。アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされ、全米公開時には540万ドルというドキュメンタリー映画としては異例のヒットを記録した。

2002年製作/97分/アメリカ
原題または英題:Spellbound
配給:ハピネット・ピクチャーズ、パンドラ
劇場公開日:2005年5月28日

ストーリー

“全米スペル暗記大会” とは、子どもたちが単語の綴りを競うスペリング競技大会。全国参加総数900万人。出場資格は9~15歳の子供たち。起源は18世紀後半まで遡るが、正式には1925年から始まった。トーナメント方式で勝ち抜いていくという熾烈な闘いであり、一度でも間違うと即アウト! という過酷なレースである。全米最大のスポーツチャンネルESPNでオンエアされるほど、アメリカではポピュラーな大会である。今年の決勝大会が、いよいよ始まろうとしている。地区大会を勝ち抜き、故郷から決戦の地ワシントンD.C.へと、249人の子どもたちが辿りついた。家族の歴史、生まれた環境、信仰などバックグラウンドは皆、さまざま。ここで紹介する8人を含め、誰もが優勝したいと夢見ている。テキサス州出身のアンジェラの父親はメキシコからの不法移民で、英語が全く話せない。娘が決勝大会出場を決めた瞬間、父親は、感極まって涙を堪え切れなかった。「娘に良い教育を受けさせたい」。それが、国境越えの理由だったからだ。ワシントンD.C.出身のアシュレーは、シングルマザーの母と力強く生きるアフリカ系アメリカ人の少女。周囲の偏見や家庭の経済事情に胸を痛めながらも、みごと地区大会を突破。「いい仕事につき、家族の面倒を見たい」と将来の展望を語るその眼差しは、生き生きしている。カリフォルニア州出身のニールは、渡米して一代にして成功したインド移民の父を尊敬している。決勝大会に向けて、父は幾人もの家庭教師を雇い挑む。「大変なことは百も承知だ。だが、今この難解極まる挑戦を成し遂げれば、他のことでも成功できるんだ」と、語る父親の言葉が印象的。コネチカット州で裕福な家庭に育つエミリーは、とにかく勝気。これまでに3度決勝大会に出場したことがあり、今度こそ優勝を目指す。ペンシルバニア州に暮らす内気な少女エイプリルは、街から一度も外に出たことがない。授業の合間も友だちの誘いも断って勉強に明け暮れた成果を決勝大会で見せるべく、がんばる。ニュージャージー州出身のハリーは、13歳の天才肌少年。今回のダークホースだ。ミズーリ州で父と母、弟と暮らすテッドはIQが非常に高く、勉強だけでなくスポーツも万能。だけどそのせいか同級生に溶け込めなく、友人は少ない。テッドは今、外の世界に仲間を探しに旅立つ。昨年の大会で敗れたことがとても悔しいフロリダ州出身のヌープルは、「来年は必ず戻ってくる」と宣言した。「インドでは、2度目はないの」と言う彼女のリベンジの幕は、切って落とされた。個性溢れる8人の子どもたちとその家族の姿をカメラは追っていく。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第75回 アカデミー賞(2003年)

ノミネート

長編ドキュメンタリー賞  
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