微笑みに出逢う街角

劇場公開日:

解説

自分の居場所<アイデンティティ>をテーマとした3人の女性の冒険を描く、”幸せへの物語”。女性たちを演じるのはソフィア・ローレンと、「魅惑のアフロディーテ」でアカデミー助演女優賞を受賞したミラ・ソルヴィーノ、「彼女達の恋からわかること」のデボラ・カーラ・アンガー。音楽は「トリコロール」のズビグニエフ・プレイスネルが担当。ソフィア・ローレンにとって記念すべき100作目の作品となる。ソフィア・ローレンとプロデューサーのカルロ・ポンティとの間に生まれた息子エドアルド・ポンティの長編監督デビュー作。

2002年製作/98分/カナダ・イタリア合作
原題または英題:Between Strangers
配給:アルシネテラン
劇場公開日:2005年3月12日

ストーリー

オリビア(ソフィア・ローレン)は、芸術の都フィレンツェへの想いを断ち切ることが出来ない日曜画家の主婦。毎週、公園へ通いデッサンを続けている。足が不自由な夫のジョン(ピート・ポスルスウェイト)は、そんなオリビアの楽しみを知らない。オリビアは長年連れ添ったジョンと、平和で静かな毎日を過ごしているけれども、心の中には誰にも言えないでいる秘密があり、絵への夢を諦めきれないのには大きな理由があった。有名なフォト・ジャーナリストを父親に持つナタリア(ミラ・ソルヴィー)は、アンゴラの戦場をカメラに収め、『TIME』の表紙という華々しいデビューを飾った。鼻高々に賞賛する父親に対して、ナタリアはその成功を素直に喜べないでいる。ナタリアにとってアンゴラはあまりにも悲惨な戦場だったので、シャッターを押した記憶さえ思い出せない。アンゴラで撮ったナタリアの写真に写っているのは、悲しい瞳の少女。死が隣り合わせの戦火の中、少女はその後どうなってしまったのだろうか。目を閉じると今でも戦場の光景が甦る。自分はあの時、果たしてシャッターを押すべきだったのか、他に出来ることはなかったのか―。チェロ奏者のキャサリン(デボラ・カーラ・アンガー)は、長いツアーが終わっても娘と夫のいる家に帰れずにいた。母親を死に追いやった父親への思いを断ち切れず、家族と離れ離れに過ごす日々を送っている。心の中で何年も父親の出所を待っていた。今でも小さい頃の父親の姿が目に焼き付いている。寝ようとする頃決まって父親が母を殴る音が聞こえた。そんな悲しい過去が彼女を家族との幸せから遠ざけてしまっていた。今日も留守番電話には、娘からのメッセージが残されているのに、答えることが出来ない。今のキャサリンにとって父親に復讐をすることが全てなのだ。トロントを舞台に世代の異なる彼女達が、本当の自分の居る場所を探して再出発しようとしている。オリビアは、胸の中にある諦めきれない情熱―それは夢であり、ジョンにも言い出せない秘密のこと。ナタリアは、仕事と自分自身の価値観について。キャサリンは、家族と向き合うこと…。彼女達は別々の方向を歩みながら、でも惹き付けられる様に強い結びつきを感じて、幸せへの第一歩を踏み出した。

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映画レビュー

2.5彼女たちは何に開放されたのか。

2020年4月25日
PCから投稿

邦題からして温かく優しい作品かと思いましたが、
過去に向き合い、一人悩み苦しむ3人のそれぞれの女性像を描いています。

笑顔が少なく、淡々と進む彼女たちのストーリーに、イタリアの風情がもっと生かされていたら
もう少し感情移入出来たかもしれない。

3人が空港のロビーでたまたまテーブルを囲む。
ふとしたことから、3人に微笑みが戻ってくる、まるで何かから開放されたように。

この2分を描くための物語。

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miharyi