ふたりだけの窓

劇場公開日:

解説

ビル・ノートンのヒット戯曲『オール・イン・グッド・タイム』を彼自身が脚色し、ジョン・ブールティングとロイ・ブールティングの兄弟が製作・監督した家庭劇。撮影はハリー・ワックスマン、音楽はビートルズのポール・マッカートニーが担当した。出演は「シャム猫FBI・ニャンタッチャブル」のヘイリー・ミルズ、舞台出身の新人ハィウェル・ベネット、「南海漂流」のジョン・ミルズ、舞台でも同じ役を演じたマージョリー・ロードスほか。

1966年製作/イギリス
原題:The Family Way
配給:東和
劇場公開日:1967年10月14日

ストーリー

小さな映画館で映写技師をしているアーサー(H・ベネット)とレコード屋の売り子のジェニー(H・ミルズ)は、皆から祝福されて結婚した。その夜二人は心からの愛をこめて固く抱き合って、ベッドに横たわった。その途端ベッドが分解しバラバラにこわれてしまった。それは悪ふざけの好きなジョーがベッドの止め金をはずしておいたからだった。その場の有様はまったく滑稽であった。しかしアーサーにとっては不愉快きわまりなかった。とうとう彼は花嫁に触れず一夜をあかした。翌朝、両親や近所の人たちの手前、二人は満ち足りた新婚夫婦を装ってかねてから予定していたマジョルカ島への新婚旅行へ出かけようとした。ところがその旅行をあっせんした会社がいんちきだったことがわかり、二人のこつこつためた旅行の費用百五十ポンドも戻らぬものとなった。アーサーとジェニーは、ハネムーンぬきで結婚生活を始めるほかなかった。しかし両親や兄弟と一緒の家庭生活は気がねが多く、佗しかった。可憐な兄嫁に好意を抱いていたジョーは、無邪気にジェニーをオートバイ・レースやダンスに連れ出した。一方アーサーは、自分たち二人の幸福のためにとひそかに結婚問題相談所を尋ねていた。そんな様子を見て近所の人々はあらぬ噂を立てはじめた。アーサーはある日弟ジョーの兄を馬鹿にした態度を怒り、その場になぐり倒すと、家にとって返した。そして彼はジェニーを大声で罵った。その彼の頬をジェニーがなぐった。ただならぬ物音に近所の女たちが集って来た。だが二人の窓は今やうそのようにひっそりしていた。激しい怒りの興奮が初めて二人の愛を燃えあがらせていた。そこへ二人の金を持ち逃げした旅行会社の青任者が逮捕されたという報が入り、金が無事戻った。早速二人は遅ればせながら新婚旅行へ出かけるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5若い男女の結婚事情を描いたイギリス映画

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

親しみの持てるイギリス映画のホームドラマ。外国の結婚事情を垣間見る面白さは、例えばイタリア映画のジュゼッペ・デ・サンティスの佳作「恋愛時代」などを観て、どこの国もあまり変わらない感想を持ちます。日本公開される外国映画が、まだアメリカ、フランス、イタリアでほとんど占められていた時代で、この映画は新鮮でした。鑑賞後の後味の良い微笑ましい青春映画にもなっています。「大いなる遺産」「ライアンの娘」のジョン・ミルズがお父さん役で、ヘイリー・ミルズと親子共演がまたいい。

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Gustav
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