ワイルド・エンジェル(1966)

劇場公開日:

解説

爛熟しきった、アメリカ物質文明の鬼っ子とも言うべき、モーターの爆音と非行におぼれる若者たちを描いた作品。製作監督は「白昼の幻想」のロジャー・コーマン。脚本はチャールズ・グリフィス、撮影はリチャード・ムーア、美術はレオン・エリックセン、音楽はマイケル・カーブがそれぞれ担当。出演は「イージー・ライダー」のピーター・フォンダ、「スピードウェイ」のナンシー・シナトラ、「あなただけ今晩は」のジョーン・ショリー、ほかにブルース・ダーン、ダイアン・ラッド、フランク・マクスウェルなど。パナカラー、パナビジョン。1966年作品。

1966年製作/アメリカ
原題:The Wild Angels
配給:現代映画
劇場公開日:1970年6月12日

ストーリー

アメリカ西岸の、カリフォルニア州のベニスという町では“ワイルド・エンジェル”と称する無法集団が、我がもの顔に振るまっていた。ブルース(ピーター・フォンダ)をリーダーとするこのグループはある日、州南部の渓谷で、ワイルド・パーティーを開いた。その最中、ブルース以下の主要メンバーは、メッカという町に乗り込んだ。そこのメキシコ人不良グループから、相棒のルーザー(ブルース・ダーン)のオートバイを、取りもどすためだった。両グループはたちまち大乱闘。警官隊がかけつけるとほとんどの者が逃亡してしまったが、ルーザーは運悪く、警官の銃弾で重傷を負い、捕らえられてしまった。やがて、ブルースの恋人マイク(ナンシー・シナトラ)とルーザーの恋人ゲイシュ(ダイアン・ラッド)が、ルーザーのいないことに気づいた。彼が警官に捕らえられ病院に入れられたことを知ったエンジェルたちは、マイクを彼の妹として病院に送り込み、すきをみてルーザーを運び出してしまった。彼らは瀕死のルーザーを、ママ・モハナン(ジョーン・ショリー)の家へつれて行ったが、彼は間もなく息を引き取ってしまった。葬式はルーザーの故郷シークォイア・グローブの墓地近くの、小さな教会で行われた。しかし、牧師(フランク・マクスウェル)の説教にいらだったブルースは、たちまちその場を、狂乱の宴にしてしまった。世間の慣習の無視と反発を唯一の生きがいとするエンジェルたちは、死者の恋人ゲイシュを輪姦したり、牧師を縛りあげたりして、猥雑なパーティーを展開。やがて、棺桶に鉤卍の旗をかぶせた彼らは、墓地まで行進していった。この異様な埋葬を見ていた一人の少年が、彼らに投石したことから、墓地内はたちまち乱闘の場と化した。もはや、ブルースの静止も役に立たなかった。やがて、牧師の急報をうけたパトカーのサイレンが響き、エンジェルたちは逃亡して行った。しかし、自分たちの生き方に、とらえられない幻滅を感じていたブルースは、恋人マイクの嘆願もうけ入れず、1人墓地に残るのだった。(現代映画配給*1時間25分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5無邪気だった

2013年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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吉泉知彦
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