レセ・パセ 自由への通行許可証

劇場公開日:2003年5月10日

解説

ナチス占領下のフランスで、ドイツ資本で経営された実在の映画会社コンティナンタルで働く二人の男を描いたドラマ。監督・脚本は「今日から始まる」のベルトラン・タヴェルニエ。音楽は「リディキュール」のアントワーヌ・デュアメル。出演は「マドモアゼル」のジャック・ガンブラン、「青い夢の女」のドゥニ・ポタリデス、「バルニーのちょっとした心配事」のマリー・ジラン、「父よ」のシャルロット・カディほか。2002年ベルリン国際映画祭銀熊賞、音楽賞受賞。

2002年製作/170分/フランス
原題または英題:Laissez-Passer
配給:シネマパリジャン
劇場公開日:2003年5月10日

あらすじ

1942年、ナチス占領下のパリ。ドイツ資本の映画会社コンティナンタルには、レジスタンス活動のためにあえて入社し、フランス全土を検問なしで横断できる通行許可証を手にした助監督ジャン=ドヴェーヴル(ジャック・ガンブラン)がいた。一方、唯我独尊を貫き女とペンに情熱を傾けた脚本家ジャン・オーランシュ(ドゥニ・ポダリデス)も、日々の糧にも事欠く旧友の姿を見て、やがて自らの信念を曲げ、コンティナンタルのために脚本を執筆することになる。43年、時代の空気は微妙に変化し、レジスタンス容疑で逮捕されていた脚本家のシャルル・スパーク(ロラン・シリング)が、撮影所に帰還。オーランシュは自分が信念を貫けなかったことに対し自嘲気味に心情を吐き捨てるが、才能豊かな同僚の脚本家ピエール・ボスト(クリストフ・オダン)に優しい言葉をかけられ、わずかながらも安堵の微笑みを浮かべる。それから間もなく、助監督仲間のル・シャノワ(ゲット・マルロン)の逮捕を知ったドヴェーヴルは、自転車にまたがり、撮影所をあとにする。レジスタンスの同志のもとへ向かった彼は、二度とコンティナンタルに足を踏み入れることはなかった。

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映画レビュー

4.0狼の口の中

2025年8月17日
Androidアプリから投稿

ナチス占領下のコンチネンタルフィルムズで
助監督をやっていたジャン・ドゥヴェーヴルの回想録に基づいた
ベルトラン・タヴェルニエの映画(2002年)

クルーゾー監督の同社製作の「密告」(1943年)を観て
それが解放後、上映禁止になってしまったのを知り
この映画も観てみた

資金がわりと潤沢なコンチネンタルに移ることにしたドゥヴェーヴルは
助監督としてキャリアを積みながらレジスタンス活動もする
反対に脚本家のオーランシュは25号室のドイツ人やグレヴェンから
女たちのもとへ逃げてゆく

そこで働く唯一のユダヤ人で共産主義者のル・シャノワは
逮捕されるがグレヴェンに救われた、と語られていた
でも党から除名される
ここにも密告が横行していた気配が…

生き残りや正義の定義も各々違う

パリから実家まで自転車で走破するドゥヴェーヴルの姿に
真珠採りの曲がとてもマッチしていた

彼が自分の身代わりを心配したスパークは
政治家を輩出するベルギーの名家出身だった!
(兄はポール・アンリ・スパーク、そしてカトリーヌ・スパークの父親)

沢山のフランス映画関係者が登場するが
観てない作品や知らない関係者が多く、ちょっとわかり辛かった
あと、顔の識別も大変だった

情報量が多く、あとから見返すことになる映画かも

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jarinkochie