ジョンQ 最後の決断

劇場公開日:

解説

息子の命を救うため病院の救急病棟をジャックする男を描いた社会派サスペンス。監督は「シーズ・ソー・ラヴリー」のニック・カサヴェテス。撮影は「クイルズ」のロヒール・ストッフェルス。衣裳は「ワンダー・ボーイズ」のベアトリス・アルーナ・パストール。出演は「トレーニング・デイ」のデンゼル・ワシントン、「シックス・デイ」のロバート・デュヴァル、「サンキュー・ボーイズ」のジェームズ・ウッズ、「6デイズ/7ナイツ」のアン・ヘッシュ、「ブロウ」のレイ・リオッタ、「愛されし者」のキンバリー・エリス、「ヴァージン・ハンド」のエディ・グリフィン、「地上より何処かで」のショーン・ハトシー、これがデビューの子役ダニエル・E・スミスほか。

2002年製作/116分/アメリカ
原題または英題:John Q
配給:ギャガ=ヒューマックス
劇場公開日:2002年11月23日

ストーリー

ある日突然、少年マイク(ダニエル・E・スミス)が心臓病を患い、昏睡状態に陥る。心臓外科医レイモンド・ターナー(ジェームズ・ウッズ)によると心臓移植しか助かる道はないとのことだが、適応されるはずの保険が利かない。父親のジョンQ(デンゼル・ワシントン)の会社が、勝手に保険ランクを下げていたせいであった。仕事をリストラされ、パートタイマーに格下げされていた彼は、国の補助も受けられない。そこでジョンは、拳銃を手に、病院の救急病棟を占拠する。医師、看護婦、患者らを人質に立てこもり、息子の心臓手術を要求。シカゴ市警のベテラン警部補フランク(ロバート・デュヴァル)とのやりとりの中、世間の注目が集まっていく。やがてジョンはターナーに、自分の心臓を使って手術することを申し出る。だがジョンが自殺する直前、女院長レベッカ(アン・ヘッシュ)の心変わりもあり、マイクに適合する事故死した女性の心臓が手に入り、マイクの命は助かる。そして裁判。ジョンは有罪になるものの、皆にヒーローとして崇められるのだった。

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映画レビュー

4.0【”重い心臓病の息子の命を救うために、父親が起こした事。”今作は、経済的弱者に対する国民医療制度の在り方について観る側に問いかける社会派ヒューマンサスペンスの逸品である。】

2025年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

幸せ

■愛する妻デニス・アーチボルド(キンバリー・エリス)と息子マイクの3人で平和な毎日を送っていたジョン・クインシー・アーチボルド(デンゼル・ワシントン)。
 だが、妻の車はローン未払いで差し押さえれらる。ジョンがリストラによりフルタイム勤務から半日勤務になり、収入が減っていたためである。
 そんな中、元気だった息子が野球の試合中に突然倒れた。先天的な心臓肥大により、心臓移植以外に助かる術のない息子の命を救おうとするが、25万ドルの代金を現金で支払う必要があるが、加入していた保険は、ジョンが半日勤務になったために、グレードが下がっており、金を支払えなくなっていた。
 ジョンは金を作る為、家財一式を売り払うがそれでも足りずに、止むを得ずに病院を占拠し、息子への心臓手術を要求する。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・ジョンが病院を占拠した際、人質たちが彼の人柄に触れ、徐々に協力していく様が心に響く。ストックホルム症候群ではなく、正にジョンの息子マイクを助けようとする様と、経済的弱者に対する矛盾に気付いたからであろう。
 人質たちも、経済的な弱者であるところは、設定が絶妙である。

・一方、病院を取り巻く警察の中で、自身の名誉だけを考えジョンへの狙撃を命じる本部長と、それを止めようとする老練なグライムズ警部補(ロバート・デュバル)との対比。そして、狙撃は失敗し本部長はすごすごと引き下がるのである。

・彼の人質になったターナー医師(ジェームズ・ウッズ)が彼に、的確なアドバイスをしていく姿は、観ていて心温まる。今作では、医師たちを患者を懸命に助けようとする人達としてキチンと描いている事が奏功していると思う。

■警察内部がTV局により、放映されている事により、世間的な同情をジョンが買う中、息子の命が付きようとしていた時に、ジョンが下した自身の心臓を移植するという決断。
 その際に、デンゼル・ワシントン演じるジョンが涙を流しながら息子に語り掛けるシーンは、涙が零れる。
 ・母さんを大切にしろ。女王様の様に扱え。
 ・友人を大切にしろ。
 ・悪の道に入るな。
 ・人から信頼されたら、必死になって応えろ。
 ・金を必死になって、稼げ。

<そして、ジョンが拳銃をこめかみに当てて銃の引き金を引くシーンと、事故で脳死状態になった手首に献体をする意思を書いたリングを嵌めた若き女性の心臓が、マイクの心臓に適合すると分かるシーンからは、ハラハラである。
 見事に心臓手術が成功するシーンからの、裁判でジョンが殺人容疑では陪審員裁判で無罪になるシーンと、人質を取った事は有罪になるシーンはリアリティがある。
 そして、収監される父ジョンにマイクが”サヨナラ”というと、ジョンが”又ね、だろ!”という序盤に二人が交わした会話を持ってくる構成も粋である。
 今作は、経済的弱者に対する国民医療制度の在り方について観る側に問いかける社会派ヒューマンサスペンスの逸品なのである。>

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NOBU

4.0父の深い愛に感動でした

2024年11月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

デンゼル・ワシントン演じる主人公ジョンの息子への深い愛の作品でありながら、アメリカの抱える問題の社会派作品でもありました
とにかくジョンの息子への深い愛に感動でした
息子に約束事を語りかけるシーン、あれには涙です
今作でもデンゼル・ワシントンって本当に素晴らしい俳優さんだと改めて思わされました
ストーリーはいろいろ考えさせられます
最低な人間だと思ってしまう人が何人もいるのですが、あんな人達は実際にいる世の中で、でも優しい人もたくさんいて、世の中の厳しい現実に暗い気持ちになりながらも暖かさも感じました
命もお金で買うという事が悲しすぎました
そこだけは平等な世界であるべきと思います
メインの登場人物だけでなく、いろんな人達を丁寧に描かれていて良かったです

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小町

2.5会社側が保険を一方的に変えられるのか?

2024年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

はじめに疑問がわいた。金を出している本人に何の連絡も無しに?
給与は二週間ごとの払いのようだが、保険は天引きなのか?その都度払っているのか?
額が変わらないのに、変更されていたなら、会社側に大いに問題があるのだろう。
会社のマネージャーみたいな人と相談する場面があったが、「私にはどうすることもできない」って言ってたが、
酷い話。
保険会社が変わって保険内容が変わっているのなら、日本なら説明があるはずだが、ジョンQは聞いてなかったのかな?

まあ、そんなことをすっ飛ばして、冒頭の交通事故から病院に搬送あたりで先が読める。

典型的な能無し上司の本部長がやらかしてくれる。スワット?も力量不足。

病院長がいきなり変心して善意の人多いなるが、適合者リスト一番に息子がなるのは、無理やりでないか。
父親の心臓を移植するのではないから、リスト一番が本当ならルールに則っての移植となる。
ここは息子の心臓移植の違法性無しということになる。
そうでないと話は別の展開になるのだが。

ジョンQの奥さんのヒステリックな反応が事件を起こす大いなる原因だが、この後も直らないだろう。
この家庭の悲劇はまだまだ続く予感がするな。
日本は皆保険があってまだ救われる、問題があるにしろ。

午後ロード 録画視聴にて。

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myzkk

4.0デンゼルらしい

2023年12月31日
PCから投稿
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