燃ゆる月

劇場公開日:

解説

対立するふたつの部族の間に生まれた少女をめぐり、戦う勇者たちの姿を描いたメロドラマ。監督・脚本は、本作が監督デビューとなるパク・チェヒョン。企画・プロデューサーは、「シュリ」のカン・ジェギュ。出演は、「薔薇ともやし」のチェ・ジンシル、「ペパーミント・キャンディー」のソル・ギョング、「北京飯店」のキム・ソックン、「RUSH!」のキム・ユンジン。

2000年製作/117分/韓国
原題または英題:Danjeogbiyeonsu(The Legend of Gingko)
配給:シネカノン=アミューズピクチャーズ
劇場公開日:2002年6月15日

ストーリー

神が宿る神山のふもとに暮らすメ族とファサン族。メ族は天下を支配しようと戦いを起こすが、神山の災いによって罰せられ、荒野へ追いやられる。数百年後。ファサン族のハンとメ族の女族長スの間に、娘のピ(チェ・ジンシル)が生まれる。メ族にとって神山の災いを断つ唯一の方法は、ピの血による“天剣”を手にすること。スは自分の娘を生け贄にしようとするが、ハンはピを奪い、ファサンの村へ。ピはファサン族として育てられ、同じ年のタン(キム・ソックン)とジョク(ソル・ギョング)、そしてヨン(キム・ユンジン)と共に成長していく。年頃になり、ファサン族の族長となったジョクは、王族の娘・ヨンとの結婚を約束される。一方タンはピとの恋に落ちるが、ピを巡り再びメ族との戦いが起こる。自分の運命を受け入れたピは、愛するタンと別れ、神山へ。しかし密かにピを愛していたジョクは、部族を捨て、ピを守りぬこうとする。神山に辿り着いたジョクとピ、ピを追ってきたタンとヨンは、スの率いるメ族と戦う。天剣を手にしたのはスだったが、スはメ族になることを条件に天剣をジョクに委ねる。ピを巡り、天剣を手にしたジョクと戦うタン。ジョクの剣によってタンは倒れるが、ジョクはヨンの矢に打たれてしまう。そして、愛し合うピとタンは銀杏の木の下で、最後の別れをつげるのだった。

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(C)2000 KANGJEGYU FILMS

映画レビュー

4.5何がどうなっているのかという疑問が多々わくけど…。

2023年6月6日
PCから投稿

今年181本目(合計832本目/今月(2023年6月度)6本目)。

 シネマートの、5月から始まっている「韓国映画祭り」の中で選ばれていた一作です。
…といっても、2000年の映画のようで今とはクオリティも違うしパンフレットもなければ公式HPもないので(2000年当時には、まだ個人が「ホームページ」を開くIT文化があり、そこから個々見られた方の感想はわかる)、何がどうなっているのか…というところです。

 趣旨的には、古代の朝鮮半島(正確性を期すためにこの表現にしています)をテーマに、2つの部族がアクションで戦って…という趣旨のものなのですが、この「古代の王朝」というのが架空なのか実在するのか不明なのですが、とにかく聞きなれない固有名詞が異様に多く(当然、ソウルだのプサンだのといった固有名詞は一切出ない)、かつ、実在したかどうかも謎なので後で調べようもないという、「何がどうなっているのか…」という、「一度見ただけでは感想が書けない」(かつ、正規料金扱いなので、2回も見に行くのかという疑問も…)変な映画です。

 なぜにシネマートさんもここまで感想が書きにくい映画をチョイスしたんでしょうか…(2000年ごろでも、1950~2000年ごろの韓国(北朝鮮)を描くものであれば判断もできますが、この映画を理解するのは、韓国の自国史を学習した当事者でないと無理?そもそも架空王朝な気もするが…)。

 ※ ただし、まぁ突っ込んではいけないと思うのですが、世宗大王のハングル制定よりもはるか前のことなのに普通にハングルによる韓国語が話されていたりと変です(まぁ、古代朝鮮語をどうこう議論する映画ではないのは明らかですが…)。

 総じて「何を言いたいのか、映画の趣旨は何なのか」が全くもって不明ですが、一般的にシネマートさんで扱われることが少ない、古代朝鮮の歴史(ただし、実在したかは不明)という「特殊な分野」を扱った、という点は理解は可能です(ただ、本当に字幕は理解できないので、アクション映画と見る向きしかなさそう)。

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 (減点0.4/理解が著しく困難)

 ・ パンフレットがないのはまぁ仕方がないですが、それならそうでシネマートさんの(この映画はシネマートさんの韓国映画祭りなので、シネマート以外では放映されていない。ただし、2000年当時はいろいろな映画館で放映されていた模様だが、20年もたっている今、なくなった映画館のほうが多い)ホームページに詳細を載せるとか何とかしないと、本当に???ではあります。

 ただ、実在したかどうかは別にして、明確に古代朝鮮を扱った映画というのは少ないのは確かで、(史実かどうかは別にして)触れられた点は良かったです(実際に韓国映画で出る歴史の範囲でいうと、「王の願い、ハングルの始まり」のような李氏朝鮮くらい以前がとりあげられることは稀?(もちろん、韓国国内でしか放映されない映画は除く))。

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