ワーキング・ガール

劇場公開日:

解説

証券業界を舞台に、ビジネスと恋に賭けた女の闘いと、アメリカン・ドリームを描く。エグゼクティヴ・プロデューサーは、ロバート・グリーンハットとローレンス・マーク、製作はダグラス・ウィック、監督は「ブルースが聞こえる」のマイク・ニコルズ、脚本はケヴィン・ウェイド、撮影は「最後の誘惑」のミハエル・バルハウス、音楽は「心みだれて」のカーリー・サイモンが担当。出演は「ミラグロ 奇跡の地」のメラニー・グリフィス、「フランティック」のハリソン・フォード、「ハーフムーン・ストリート」のシガニィー・ウィーヴァーほか。

1988年製作/113分/アメリカ
原題または英題:Working Girl
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1989年5月20日

ストーリー

ニューヨークのマーシュ証券会社で秘書として働くテス・マクギル(メラニー・グリフィス)は、頭が切れるものの学歴不足が原因で証券マン養成コースからはずされ、おまけに好色な上司をポン引き呼ばわりしてしまい、ボストンから転勤してきた女性重役キャサリン・パーカー(シガニィー・ウィーヴァー)の秘書に配置変えされてしまう。洗練されたキャサリンに圧倒されるテスであったが、トラスク産業のラジオ局買収の情報を提供し、成功したら養成コースに入れて欲しいと彼女に頼む。恋人との結婚でうきうきするキャサリンであったが休暇を過ごしたスキー場で足を骨折、回復までの間、すべてを任されたテスは、彼女のパソコンの中の「トラスクの件はテスを通さぬ事」という一節を読みショックをうける。さらに彼女は恋人ミック(アレック・ボールドウィン)の他の女との情事の現場を目撃してしまい、怒り心頭、そしてワープロの中にあったジャック・トレイナーという男を訪ね彼の主宰するパーティにもぐり込むが、そこでダンディな紳士(ハリソン・フォード)に誘われ飲んでゆくうちに酔いつぶれ、彼のマンションに泊まってしまう。翌朝、ジャックの勤めるデューイ社を訪れたテスは、昨夜の紳士こそ彼であることを知り驚くが、ジャックはトラスク社のラジオ局買収に乗り気で、トラスク社長(フィリップ・ボスコ)の娘の結婚式にふたりしてもぐり込み社長に接近、彼に気に入られたテスは合併問題で会ってもらえる約束をとりつける。この仕事を通してジャックはテスが気に入り、恋人との婚約を取り消すと言い出すが、その恋人こそキャサリンだった。そして彼女の退院の日、トラスク産業の重役会議出席のためキャサリンを巻いてテスとジャックは会場にすべり込むが、キャサリンは彼女の部屋に忘れたテスのスケジュール帳を盗み読み、事の成り行きを知る。そして契約調印の直前、キャサリンが、「テスはアイデアを盗んだ秘書」と言ってどなり込み、話は一時延期される。窮地に立たされたテスであったが、後日エレベーターで出会ったトラスク社長が真相を知るや、逆に彼女の着眼点の良さ、行動力が評価され、改めて合併に調印、そしてキャサリンはクビ、トラスク産業の重役に引き抜かれたテスは、ジャックとの愛も手に入れるのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第61回 アカデミー賞(1989年)

受賞

主題歌賞

ノミネート

作品賞  
監督賞 マイク・ニコルズ
主演女優賞 メラニー・グリフィス
助演女優賞 ジョーン・キューザック
助演女優賞 シガニー・ウィーバー

第46回 ゴールデングローブ賞(1989年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) メラニー・グリフィス
最優秀助演女優賞 シガニー・ウィーバー
最優秀主題歌賞

ノミネート

最優秀監督賞 マイク・ニコルズ
最優秀脚本賞 ケビン・ウェイド
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映画レビュー

5.0文句無し

2024年2月25日
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泣ける

笑える

興奮

いちいち素晴らしいところを説明しきれない。映画ファンなら誰もが見るべき。あまり高く評価されていない大傑作。

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ブロディー署長

4.0女性版「摩天楼はバラ色に」‼️

2023年12月2日
スマートフォンから投稿

泣ける

笑える

楽しい

ある女性重役の秘書になったヒロインが、女性重役がケガで入院してる間に女性重役になりすまし、業績を上げていく‼️ちょっと卑怯な気もするけど、ヒロインの手柄を横取りする女性重役も悪どい‼️良く出来たサクセス・ストーリーで、ヒロイン役のメラニー・グリフィス‼️魅力的‼️女性重役シガーニー・ウィーバー‼️憎たらしい‼️女性重役の元恋人でヒロインと恋に落ちるハリソン・フォード‼️楽しんでる‼️そして大好きな主題歌、カーリー・サイモンの「Let The River Run」‼️「卒業」の名匠マイク・ニコルズ監督も肩の力を抜いた演出で、リラックスした感じが心地良い秀作‼️

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共感した! 4件)
活動写真愛好家

5.01942年の映画「女性No.1」への回答だったのです

2023年7月2日
Androidアプリから投稿

1988年12月米国公開
ブラックマンデーという株の大暴落は1987年10月のことでした
ようやく景気も回復しつつあったころの公開です
日本公開は翌1989年5月
バブル最高潮で、本作の劇中でも触れられるように日本の証券会社が米国でのし歩いていたころでした
そして男女雇用均等法の施行は1986年
女性も一般職から総合職になれる制度が始まっていたころでした

自由の女神の空撮から始まります
大きく立派で女性の成功者の憧れの姿を自由の女神をシンボルとして写しているのです
そして終盤の前にも、手が届きそうで届かなかったシンボルとして遠目に小さく登場します

主人公のテスは未婚の女性で30歳
大手証券会社の一般職
マンハッタンの川向こうの下町のブルックリンからフェリーで会社に通ってます
フェリーにのってマンハッタンに通勤するのは身なりの良くない下町の人間ばかりです
テスも生まれ育ちがあまり良くないことは、髪型、化粧、服装、下着、普段の言葉使い、立ち振る舞いからわかります
女友達や彼氏などの交友関係もそんな感じです
両親は出てこないので、高卒で田舎から出て来たのでしょう

それでも彼女なりに成功したいと夜学を5年かかったけれどもなんとか卒業、さらに秘書養成専門学校も出て、上に這い上がろうと彼女なりに努力してきました
働いているいまでも昼休みや会社が終わってからも色々なセミナーに通って自分磨きを続けています
健全な上昇志向です

でも何年働いてもいつまでも事務補助のまま
どんなに仕事を頑張っても証券マンとしてのキャリアを築くための社内研修には、有名大学卒業ではないから選抜されもしないのです
もちろん重要な仕事なんか任されもしません
無限ループなのです

もう30歳
若くもなくなる
男を捕まえて適当に結婚して主婦に収まるならもうそろそろ限界
キャリアをあきらめるのも悔しい
だから、なんとなく態度や雰囲気もヤサグレ感が漂ってます

そんなだから、社内のスケベ男のカモにされかかったりします

そんな女性、21世紀の日本にはどこにだっています

一方、新たに下に付くことになった上司の女性部長キャサリンはハーバード卒です
数ヶ国語を話せ、裕福なのです

ひょんなことから、その部長が足を骨折して数週間休むことになったところに、あるキッカケからテスは部長が入院中なのをいいことに、部長を勝手に名乗って大きな仕事を始めてしまうという物語です

ガーターベルト姿で歌って踊っても
マドンナにはなれないのよ

基本はシンデレラです
魔法で部長になれても、真夜中を過ぎたら魔法は解けてしまい、もとの平社員どころかクビになってしまうのです
ところが王子様はシンデレラを探しだしてお城に妃として迎えるのです

でも本当は、1942年の米国映画「女性No.1」を現代版にした見事な翻案であったと思います

女性No.1は女性にあらず
それが「女性No.1」のテーマでした
そんなことはない!
現代なら難しくとも両立できるはず!という監督からの女性No.1への回答だったのです

あきらめずに、ちゃんと自分磨きに努力していたら、魔法が消えても王子様に相応しいお姫様になれるのだと

どうせ私なんかと卑下していたなら、浮気男と結婚して下町のしがないオバサンで終わってしまう
あなたはそんな人生を選ぶの?
もっと女性も「何でも積極的に」上を目指そう!
本作はそういうメッセージの映画です

「女性No.1」のヒロインはテスという名前でキャサリン・ヘップバーンが演じていました
キャサリン・ヘップバーンはガリガリの骨女の体型です
だから本作でシガニー・ウィーバーが演じた、いけ好かないガリガリの骨女の女性上司の名前はキャサリンなのです
その役の女性も数カ国語を話せ、高い学歴と輝かしい経歴の持ち主であり、しかも裕福なのです

「女性No.1」で主人公のテスと結婚するサム役はスペンサー・トレイシーが演じました

だから本作「ワーキングガール」では、その役の名前がジャック・トレイナーというなんとなくトレイシーと似たものになっているのです
それにトランプはスペードの前はジャックです

そうしてハリソン・フォードが演じる彼は、新しい職場に初出勤するテスに甲斐甲斐しく弁当などをカバンに詰めて渡してくれるのです
「女性No.1」のサムとは大違いです

本作とセットで是非「女性No.1」をご覧なられることをお勧めします
「女性No.1」を先にご覧下さい

コメントする 2件)
共感した! 2件)
あき240

4.5ニップレスつけないんだ…

2023年2月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

女の敵は女!みたいな空気にさせないところがこの映画のすごいところだと思う。
女は結局は個人戦なんだよね。
敵に女も男も関係ないのだよな。味方も然り。

あと、シンシアみたいな最高の友達うらやまし〜
お茶目で友達想いで意外と現実的で…
テス、あんた幸せモンだよ。

この時期のアメリカ映画って衣装がとっても素敵で観てて楽しい!
キラキラしてる

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ゴハン