ロシア・ハウス

劇場公開日:

解説

世界の防衛体制を揺るがす極秘情報を巡り東西の思惑が渦巻く中、国境を越えた男女の愛が芽生える。ジョン・ル・カレの原作を「アイスマン」「愛しのロクサーヌ」のフレツド・スケピシがポール・マスランスキーと共同で製作を兼ねて監督、脚本はトム・ストッパード、撮影はイアン・ベイカー、音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当。出演はショーン・コネリー、ミシェル・ファイファーほか。

1990年製作/123分/アメリカ
原題または英題:The Russia House
配給:松竹富士映画
劇場公開日:1991年5月25日

ストーリー

ペレストロイカが進むモスクワで開催されたイギリス・オーディオ・フェア。セールスマンのランダウは会場で謎のソビエト女性からイギリスで出版社を経営するバーリー・ブレア(ショーン・コネリー)宛に3冊のノートを託された。ホテルに戻ってノートを広げたランダゥは、そこに東西のパワーバランスを一気に崩しかねないソ連の核兵器システムの欠陥が事細かに書き記されているのを見て驚愕した。帰国したランダウはバーリーを探したが酒とジャズを愛し放浪癖のあるバーリーは行方が掴めないため、ノートは英国情報部<ロシア・ハウス>の手に渡った。リスボンにいたバーリーは早速事の信憑性を確かめようとするロシア・ハウスのチーフ(ジェームズ・フォックス)らの厳しい尋問を受けることになった。はじめは寝耳に水といったバーリーだが、かつて「平和保持のためには国を裏切らなければならない。行動の時がきた暁には絶対の協力を」と迫ったソビエトの作家村ペレデルキノで出会った通称ダンテ(クラウス・マリア・ブランダウアー)のことが思いあたった。原稿を運んだカーチャには全く覚えがなかったが、彼女の写真を見せられたときバーリーの心が妙に騒いだ。情報部によりやむなくにわかスパイに仕立てあげられたバーリーはモスクワへ飛び、カーチャとの接触に成功する。ダンテは天才的な物理学者であり、カーチャは彼のかつての恋人だった。ついにバーリーはレニングラードでダンテに再会し、4冊目のノートとカーチャへのせつない愛を携えて帰国する。ところが彼を待っていたのは英国情報部から主導権が移ったCIAによる「これはKGBの罠なのではないか」「バーリーはソ連のスパイなのではないか」といった類いのさらに厳しい尋問だった。最終的な結論を導き出すためバーリーは再びモスクワヘ飛んだ。モスクワではCIAおよびロシア・ハウスの質問および握っているネタを記した買い物ノートと呼ぱれる書類を介してダンテの正体を明らかにしようというものであったが、ダンテは既にKGBによって捕らえられており、カーチャにも身の危険が迫っていた。もはやダンテの命はないと悟ったバーリーは買い物ノートをKGBに渡すことによって、自分自身およびカーチャとその家族を保証するよう密約を結んだ。CIAとロシア・ハウスがその報復としてダンテのノートを出版すれば、バーリーはダンテとの約束も果たせるという算段だった。そして晴れて自由の身になりリスボン港を見つめるバーリーのもとにカーチャが2人の子供と伯父と共に船で到着した。そしてバーリーとカーチャは愛が国境を越えたことを確認し抱き合うのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第48回 ゴールデングローブ賞(1991年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) ミシェル・ファイファー
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映画レビュー

3.5時代を感じます

2023年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悪くなかったです。
ジョンルカレの世界観が出てたと思います。
今だったら90分にまとめるでしょうね。
そんな今だからこそ2時間ゆっくり観るのも
贅沢でこれはこれでアリですね。
あれこれ推理できてよかったです。

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けはえ

2.5ラブロマンスはいらいない。

2021年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ロシアの軍事情報を受け取ってしまった出版社社長が、謀略に巻き込まれ苦闘する様を描く物語。

ショーン・コネリー主演のスパイサスペンスです。
とてもシリアスに謀略戦を描いています。CIAとMI5との軋轢、主人公目線では姿が観えないKGBの不気味さ。派手なアクションはアイデアはなく、淡々と描かれている謀略戦は素人目にはリアルに映ります。

リアルな描写は私好みではあるのですが、映画的には面白みがないのも事実。もう少しメリハリ・抑揚が欲しいところです。例えば、主人公が恐怖を感じるシチュをつくり、しっかりと描くとか・・・
在り来たりなラブロマンスになった印象もあり、残念に感じました。

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よし

4.5味方が一番信用できない

2017年10月29日
iPhoneアプリから投稿

ショーンコネリ-がボンドとはうって変わった、酒とジャズを愛するナイスミドルの出版社社長を演じる渋いスパイサスペンス。アクションは無し。

東西のスパイ戦に巻き込まれ、両方から小突き回され、一番信用できないのが、自国の諜報機関というカフカ的迷宮世界。

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カンタベリー