恋愛小説家

劇場公開日:

解説

潔癖家で毒舌の変人小説家が、なじみのウェイトレスや隣人との交流を通して人並みの愛を知るまでを描いたラヴ・ロマンス。主演のジャック・ニコルソン(「ブラッド&ワイン」など)、ヘレン・ハント(「ツイスター」)がそれぞれ97年度(第70回)アカデミー賞で最優秀主演男優賞・同女優賞を受賞したことでも話題に。監督は「愛と追憶の日々」でニコルソンと組んだ「ブロードキャスト・ニュース」のジェームズ・L・ブルックス。脚本は「レイト・フォー・ディナー」のマーク・アンドラスの原案を基に、アンドラスとブルックスが執筆。製作はブルックスと、「ザ・エージェント」のブリジット・ジョンソン、「ブロード~」「スリーパーズ」のクリスティン・ズィー。製作総指揮は「ザ・エージェント」のリチャード・サカイとローレンス・マーク、「靴をなくした天使」のローラ・ズィスキン。撮影は「ボディ・バンク」のジョン・ベイリー。音楽は「草の上の月」のハンス・ズィマー。美術のビル・プルゼスキ(「マチルダ」)、編集のリチャード・マークス(「愛と追憶の日々」)、衣裳のモリー・マギニス(「ジキル&ハイド」)は「ブロードキャスト・ニュース」でもブルックスと組んだスタッフ。共演は「ザ・エージェント」のキューバ・グッディング・Jr.、「TOUCH タッチ」のスキート・ウールリッチ、「渇いた太陽」のシャーリー・ナイトほか。特別出演で監督のハロルド・ライミス、ローレンス・カスダンが顔を見せる。

1997年製作/138分/アメリカ
原題または英題:As Good As It Gets
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場公開日:1998年4月11日

あらすじ

マンハッタン。メルヴィン・ユドール(ジャック・ニコルソン)は人気恋愛小説家だが、実生活の彼は中年を過ぎていまだ独身の、潔癖症で毒舌家の嫌われ者の変人だった。そんな彼だが、ある日隣人でゲイの画家サイモン(グレッグ・キニア)の愛犬ヴァーデルをあずかる羽目に。街で拾ったモデルのヴィンセント(スキート・ウールリッチ)の仲間がサイモンの部屋を荒らして、彼に重傷を負わせたのだ。サイモンのパートナーの黒人の画商フランク(キューバ・グッディング・Jr.)はなかば脅してユドールに犬を押しつけるが、なぜかユドールはヴァーデルに心の安らぎを見いだす。それを契機に、毎日ランチに通うカフェのなじみのウェイトレス、キャロル(ヘレン・ハント)とまともに話を交わすようになるユドール。喘息持ちで病弱な息子を抱えたシングルマザーの彼女の境遇を知った彼は、彼女にひとかたならない興味を持ち出した。ユドールは、彼女が息子の介護で店での給仕を辞めないようにするためと称して自費で彼女に名医を世話。思いがけない親切にとまどいを隠せないキャロル。だが、息子が日に日に元気になって彼女の人生は一変、キャロルはユドールに感謝するが、そんな彼女の真情あふれる態度にも毒舌で応えたりするユドールの相変わらずの変人ぶりに彼女は呆れるばかり。そんな折り、サイモンは退院するが、高額の治療費と展覧会の失敗のためついに破産。絶望するサイモン。サイモンは長年絶縁状態にあった彼の両親に頼るべきだと判断したフランクは、郷里ニュー・オーリンズへの旅の同行をユドールに頼む。ユドールはゲイとの旅行だからひとりでは不安という口実でキャロルを誘う。かくして旅立つ3人。ところがキャロルとサイモンは初対面から意気投合、思惑が外れてユドールは腐る。気持ちが晴れやかなキャロルは夕食にユドールを誘う。ユドールは「君が僕の人生を変えてくれた」と初めてキャロルにロマンティックな告白をするが、ムード最高潮のところでつい要らない毒舌が出る。傷ついたキャロルはホテルに戻り、ユドールへの当てつけにサイモンの前で入浴しようとする。するとサイモンは彼女の裸身を見て絵心を取り戻し、たちまち以前の活力を取り戻した。翌朝。両親に会う必要がなくなった3人はニューヨークへ帰る。だが、キャロルはメルヴィンと仲たがいしたまま去ってしまい、メルヴィンは後悔に苛まれる。サイモンはアパートは差し押さえられたが、メルヴィンは彼を同居人として迎え入れた。初めて味わう気持ちに混乱するメルヴィンをサイモンが励ます。朝の4時。メルヴィンはキャロルの元を訪ね、ついに彼女に愛を告白するのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第22回 日本アカデミー賞(1999年)

ノミネート

外国作品賞  

第70回 アカデミー賞(1998年)

受賞

主演男優賞 ジャック・ニコルソン
主演女優賞 ヘレン・ハント

ノミネート

作品賞  
助演男優賞 グレッグ・キニア
脚本賞 マーク・アンドラス ジェームズ・L・ブルックス
編集賞 リチャード・マークス
作曲賞(ミュージカル/コメディ) ハンス・ジマー

第55回 ゴールデングローブ賞(1998年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ジャック・ニコルソン
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ヘレン・ハント

ノミネート

最優秀助演男優賞 グレッグ・キニア
最優秀監督賞 ジェームズ・L・ブルックス
最優秀脚本賞 マーク・アンドラス
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写真:ロイター/アフロ

映画レビュー

2.5序盤からよく分からない展開が続く

2025年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 ジャック・ニコルソン演じるメルビンの知人の画家が唐突に男に襲われて大怪我を負ったり、その画家と関わりのある黒人の画商が、画家の犬をダストシュートに捨てた貸しがあるといって無理矢理押し付けてくるのを、なぜか受け取ってしまう。もうこの辺からよく分からない。メルビンの通うレストランのただのウェイトレスと恋愛関係になるのもよく分からない。互いの具体的にどういうところが好きで、なぜ恋愛関係になるのか。

 途中でウェイトレスの息子が急病だというエピソードが唐突に挟まれて、メルビンは搬送を手伝う。そしたらその礼ということで夜中にメルビンの家をヒロインがわざわざ訪ねてくる行動もよく分からない。

 なんというか、全てのエピソードが、メルビンとヒロインと知人の画家を結びつけるためだけに無理矢理挿入した感のあるよく分からない展開で、面白くなかった。唯一良いところはジャック・ニコルソンの存在感と、居るだけで何となく面白い雰囲気が出るところだな。

 ストーリーとメルビンの人物設定は日本のドラマの『結婚できない男』に似ている。これは、主人公の偏屈で一見腹の立つ言動が多いけど、その言葉とは裏腹に他者に対する思いやりがあったり、ヒロインの女医との会話が笑いに富んでいたり、仕事に誇りを持っていたりと、隠れた魅力的な面を持っている男のラブコメだから、ヒロインと恋愛関係になるのもわかる。今作にはそういうものは感じない。

 ジャック・ニコルソンが主演だから期待したけど、いまいちだった。

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根岸 圭一

3.0メルビン

2025年1月26日
iPhoneアプリから投稿
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りか

2.0ジャック・ニコルソンの潔癖演技が面白い

2024年10月15日
PCから投稿
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かちかち映画速報

4.0旦那の演技

2024年8月13日
PCから投稿

ニールサイモン風、大人の恋愛劇としては通常取扱作品ですが、とにかくジャックの旦那の圧倒的存在感にひたすら感じ入る作品です。

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越後屋