流星(1999)

劇場公開日:

解説

年金暮らしの老人、整形費用が欲しい少女、借金で首の回らないチンピラの3人が繰り広げる競走馬の誘拐劇をコミカルに描いた人生のギャンブル映画。監督は、本作で監督デビューを果たした山仲浩充。脚本は「キャンプで逢いましょう」の橋本裕志。撮影を「ベル・エポック」の石井勲が担当している。主演は、「ピーター・グリーナウェイの枕草子」の緒形拳、「四月物語」の江口洋介、「がんばっていきまっしょい」の清水真実。98年度東京国際映画祭シネマプリズム正式参加作品。スーパー16ミリからのブローアップ。

1999年製作/99分/日本
配給:リトル・モア
劇場公開日:1999年1月30日

ストーリー

小さな地方都市の競馬場。大穴のクロシオに賭け、見事に惨敗した年金暮らしの老人・菊次郎。ひょんなことで知り合った少女・ひとみの為に、大学への進学資金である60万という大金を用意してやることになった彼は、故障して立ち往生していた馬運車から地元の名馬・リュウセイを盗み出す暴挙に出る。翌朝、菊次郎は馬主の早川にリュウセイの身代金60万円を要求。だが、リュウセイは菊次郎が目を離した隙にどこかへいなくなってしまうのであった。その頃、リュウセイは借金だらけでヤクザに追われる身のチンピラ青年・川崎に拾われていた。リュウセイの居所を突き止め、そんな川崎からリュウセイを奪い返そうとする菊次郎。だが、そこへ菊次郎の携帯電話に取引の約束を反故にされた早川から苛立ちの電話が入った。一刻も早くリュウセイを取り戻したいと、身代金の額を勝手につり上げてくる早川。そこで菊次郎と川崎は、偶然その場に居合わせた、実は美容整形費用が欲しかったひとみと3人で協力して、リュウセイを取引現場の茜山のダムに連れていくことになる。ところが、馬を連れての道行きは思うようにはいかない。漸くの思いで取引現場に到着するも、今度はそこに早川の姿はなかった。実は、会社が倒産して取引できなくなってしまったのだ。仕方なく、リュウセイを連れて帰ろうとする菊次郎。ところがそこへ、ヤクザの霧島たちが川崎の借金のカタにリュウセイを戴こうとやってきたのである。リュウセイに乗って逃げる菊次郎。辛くも霧島たちの追跡から逃れた彼は、夕暮れの砂浜を走り回るリュウセイの美しい姿を見て、早川にリュウセイを返すことを決める----。それから数日後の地方競馬場に、部屋の立ち退き料10万をリュウセイにつぎ込んだ菊次郎の姿があった。今日は、リュウセイが中央競馬進出を賭けて走る大事なレースの日なのだ。いよいよ出走。快調な走り出しを見せるリュウセイ。ところが、勝ったのはなんと大穴のクロシオであったのだ。またしても惨敗を喫した菊次郎。しかし、どこか晴れ晴れとした気分の彼は、次なる人生の大勝負に向けて歩き出すのであった。

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