ラスト・ジゴロ

劇場公開日:

解説

南の島プーケットで生まれて初めて自由と解放を手にした普通の主婦の人生の選択を描く。製作・脚本は「普通の女」のジャン・シャープ、監督はフィリップ・ノイスで本作品が日本での一般公開第一作目にあたる。撮影はピーター・ジェームズ、音楽はビル・モーツィングが担当。出演はウェンディ・ヒューズ、ジョン・ローン、スティーヴン・ジェイコブスほか。

1987年製作/オーストラリア
原題:Shadows of Peacock
配給:松竹富士
劇場公開日:1988年12月17日

ストーリー

今まで満ちたりた生活を送っていた30代初めの平凡な主婦マリア・マクエヴォイ(ウェンディ・ヒューズ)は、彼女の最愛の父の死と、それに続くあるパーティの席上で弁護士であり政界進出を目指しているため最近留守がちな夫ジョージ(スティーヴン・ジェイコブス)の浮気の発覚とで深いショックをうけ、友人ジュディの誘われるまま、3人の子供たちを残してゆくことに罪悪感を抱きつつも、二人は南タイのプーケット島へ旅立った。到着早々、マリアはバリ・ダンサーのラカ(ジョン・ローン)という男と出会う。パリの一年にわたる公演以来、人前では踊らなくなった彼を、彼女とジュディの友人であるこの地のホテル経営者テリーがペットのようにいつくしみ、自分のコテージに住まわせバーの経営もまかせていた。やがてラカはさりげなくマリアを誘惑するが解放的な気分になれない彼女は彼をしりぞける。が、熱い感情に襲われるのだった。バカンスも終りに近づいてきた。帰国する気分になれないマリアは、ジュディに子供たちへの手紙を託し、テリーの好意でラカの隣りのコテージを借り、プーケットにとどまることにした。生まれて初めての自由。やがて彼女はラカもまた、自分と同じ迷いの中にいる心の放浪者であることを知る。ついにベットをともにし、彼女のために踊るラカの姿に、マリアは完璧に魅了される。ある日ジョージが謝罪をもってマリアを連れ戻しにやってきた。夫に冷淡に反応するマリア。ジョージは帰国するものの、以来彼女とラカとの間には微妙なズレが生じてしまった。そして、ラカがミティという女のヒモとしてパリからプーケットに連れて来られたという過去がテリーによって暴かれ、それはラカの心にも強いわだかまりを残していった。結論の時が来ていた。プーケットの空港へマリアを追いかけてゆくラカ。二人の手は固く結ばれるが、その瞬間足は別々の搭乗口をめざしていた。マリアもラカも、やっと自分の帰るべき場所をみつけたのだ。

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