野獣の瞳
劇場公開日:1997年4月19日
解説
キック・ボクシングに賭ける青年の闘いと恋を描いたアクション・ロマン。主演は“香港四天王”の一員で、「風よさらば/天若有情II」(94)のアーロン・クォックで、甘いイメージから一転、本格的にアクションに挑んで話題になった。製作は香港ニュー・ウェーヴの旗手にして、ハリウッドでも活躍する才人ジョン・ウー。監督はジョン・ウーの助監督として活躍したパトリック・ウォンで、本作がデビューとなる。緊迫感あふれるボクシングは、アクション監督を「ターゲット・ブルー」などリー・リンチェイとのコンビで知られるユエン・タクがつとめた。撮影は「恋する天使」のアーサー・ウォン。音楽はデニー・ウォン。美術は邱偉明。編集はデイヴィッド・ウー。共演は「008・皇帝ミッション」のカルメン・リー、「金城武の死角都市・香港」のサモ・ハン・キンポーほか、日本から澤田謙也、國村隼が参加。
1996年製作/111分/香港
原題または英題:Somebody Up There Likes Me
配給:SHOOTシネマ企画
劇場公開日:1997年4月19日
ストーリー
キックボクサーを夢見て、ジムで付き人をつとめる青年ケン(アーロン・クォック)は、香港チャンピオンのチャン(唐文龍)の試合に現れた美女グロリア(カルメン・リー)に恋をする。グロリアはチャンの妹で、チャンはケンに妹に近づくなと宣告。チャンを倒すことを夢見るケンは、名トレーナーのハン(サモ・ハン・キンポー)に師事。見る間に頭角を現したケンはデビュー戦以来連戦連勝。かくしてタイトルマッチで、チャンに挑戦。激闘が続くが、ケンは誤ってチャンを死なせてしまう。実は妊娠していたグロリアは悲しみのあまりケンの元を去り、中絶手術を受ける。空虚な日々を非合法の賞金マッチでまぎらすケン。彼の脳は傷を負い始めた。が、グロリアとの再会が彼を再起させた。チャンの夢だったアジア王者、山田(澤田謙也)に挑戦したのだ。激闘の末、山田を破ったケンだが、やがて彼の身体がマットに沈む。ケンは病院でグロリアに見守られて死んだ。