召使
劇場公開日:1968年3月9日
解説
ロビン・モームの同名の短篇小説を、劇作家のハロルド・ピンターが脚色、「銃殺」のジョゼフ・ロージーが監督した。撮影は「バタシの鬼軍曹」のダグラス・スローカム、音楽は「唇からナイフ」のジョン・ダンクワース。出演は「ダーリング」のダーク・ボガード、「脱走計画」のサラ・マイルズ、「素晴らしきヒコーキ野郎」のジェームズ・フォックス、ウェンディ・クレーグなど。
1963年製作/イギリス
原題または英題:The Servant
配給:東和=ATG
劇場公開日:1968年3月9日
ストーリー
貴族出身の裕福な青年トニー(J・フォックス)のもとに紹介所からの斡旋で、バレット(D・ボガード)という男が、召使いとして来た。バレットは、その仕事ぶりが、すべて巧みで水際立っており、トニーには申し分のない召使いだったが、トニーのフィアンセのスーザンは、その彼に秘密の匂いと不吉な予感がし、ことごとに注文をつけた。バレットは、そんなスーザンの蔑視を完全に無視、トニーとスーザンが不和になるような工作をほどこした。トニーと家を支配するためにスーザンとバレットは、なにかと争い、スーザンはバレットを首にすべきだとトニーに主張したが、バレットに満足しているトニーはきき入れなかった。トニーの性格をいちはやくみぬいたバレットは、たくみにトニーをあやつり、トニーにとってバレットはなくてはならない存在になっていった。さらにバレットは自分の恋人ベラ(S・マイルズ)を妹にしたてて住みこませ、彼女にトニーを誘惑させた。ところがある日、外から帰ったトニーは、自分のベッドで抱き合っているバレットとベラの姿を目撃し、激怒し、二人を家から追い出した。バレットのいなくなったトニーの家は荒れ、健康はそこなわれていった。ある日、偶然バレットに会ったトニーは、再び彼を雇い入れた。その日を境に、二人の位置は逆転していった。バレットが主人の役をやり、トニーは、それに従うだけだった。トニーは、堕落、腐敗させられていった。そしてついには、トニーは肉欲と背徳をもとめ、泥沼の中をはいずりまわる、ブヨブヨの生物にまで造りかえられていった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョセフ・ロージー
- 脚本
- ハロルド・ピンター
- 原作
- ロビン・モーム
- 撮影
- ダグラス・スローカム
- 音楽
- ジョン・ダンクワース