ミラクル・ワールド ブッシュマン

劇場公開日:

解説

南アフリカ・ボツワナ共和国の砂漠に居住する地球最古の人類と呼ばれるブッシュマンの生活を描く。製作総指揮はボート・トロスキー、製作・監督・脚本はジャミー・ユイス、撮影はバスター・レイノルズ、音楽はジョン・ボショフ、動物調教はヴィヴ・ブリストウとジャック・シールが各々担当。出演はニカウ、カボ、タニ、トマ、サンドラ・プリンスルー、マイケル・サイス、ルー・ヴァーウェイなど。

1981年製作/南アフリカ
原題または英題:Bush Man
配給:東宝東和
劇場公開日:1982年2月11日

ストーリー

アフリカのカラハリ砂漠。自家用機を操縦していた白人がコーラのあきびんを窓からなげた。それを拾ったのが砂漠の住人ブッシュマン。彼らは文明とは無縁な生活を営み、ひたすら自然に親しんでいた。空を飛ぶ大きな鳥から落ちてきたそのびんをめぐって、集落ではちょっとした騒ぎが持ち上がり、それを拾ったブッシュマンのカイ(ニカウ)が、結局、それを“世界のはて”に捨てることになり、彼は、家族と別れを惜しみ、長い旅に出た。一方、大都会では、女性ジャーナリストのケイト(サンドラ・プリンスルー)が失恋し、気分をまぎらすためにカラハリ砂漠の宣教所に教師として就職することになる。到着した彼女を迎えに来たのは、微生物学者のスタイン(マイケル・サイス)。彼は宣教師に頼まれてやってきたのだ。しかし、スタインは、ケイトを見るとたちまち気に入ってしまいドジばかりふむ始末。一方、旅を続けているカイは、食糧用に捕えたヤギが原因で監獄につながれるが、それをスタインたちに救われた。そのころ、近くの国では政府首脳部を襲撃するテロ事件が発生し、そのテロリストたちが逃亡して宣教所にやって来ていた。ボハ(ルー・ヴァーウェイ)をリーダーとする彼らは、ケイトと生徒たちを人質として高原地帯を進んでいた。ちょうどその場を通っていたスタインやカイらは、一案を考じ、カイが女生徒にまぎれこみ、テロリストらを眠り薬のついた針で眠らせた。奮戦の末、遂にスタインたちは勝利をおさめ、テロリストらは逮捕された。友人たちに別れを告げると、カイは使命を果たすため、“世界のはて”に向った。そして遂に数メートルの断崖に到着した。その神の国と呼ばれる崖こそ、彼らの意味する“世界のはて”で、びんを捨てるとカイは家族の待つカラハリ砂漠ヘと戻っていくのだった。

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映画レビュー

5.0ブッシュマン?コイサンマン?

2024年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

本作の原題は「The Gods Must Be Crazy」ですが、
公開時の邦題は「ミラクル・ワールド ブッシュマン」です。
自分が最初にビデオレンタルした時も同じタイトルだったと思います。
ところが今回レンタルしたDVDでは「コイサンマン」となっています。

実はこの作品、1年くらい前にディズニー+で一瞬配信されていたのです。
「おお!こんな作品も配信してくれるんだ!」と喜んでお気に入り登録していたのですが、視聴しないうちに配信から消えていました。(本当に短い期間で消えました)

邦題が変わった理由や、直ぐに配信をやめてしまった理由は分かりませんが、昨今の風潮をみるに、まぁなんらかの懸念があるから問題になる前に対策したんだろうなと察するところはあります。権利者側がビビったんかなと…。

ただ実際に映画を見るとそういう差別的なニュアンスは個人的には感じません。
確かに主人公の「文明社会に疲れたから田舎暮らししたいワ」という発想の安直さには「田舎暮らしの不便さ舐めんな…」と田舎出身の自分は思うのですが(もちろん良し悪しがそれぞれある話ですが)
基本的にほのぼのとした笑いに溢れた優しい作品です。

なによりアフリカの田舎暮らしとなると野生のゾウやサイ、ライオンに遭遇するわけですから、シカ、イノシシ、タヌキぐらいにしか遭遇しない日本の田舎とはスケールが違います!(熊との遭遇なんて考えたくありませんので無視します)
そして映画に映るアフリカの子供たちがまたいいのです。
簡単にこう動いてという指示は出ているのでしょうが、基本的に演技なんてものはしていません。
ただ目の前で行われる可笑しなことに笑ったり、怪訝な表情を浮かべたり、興味なさげにボーっとしていたりと、子供たちの生々しい表情をカメラは捉えています。
こういう作り物の中に本物が混ざり込んでいる、虚実入り乱れたものを見るのが個人的にはすごく好きなのです。あと地味に危険スタントをこなしているのもポイント高いです!

ただ、コメディに仕立てられてはいますが、それまで自然の中で全て分け合って暮らしていたサン人の集落に文明の利器(空き瓶)がもたらされたことにより、それまで彼らになかった所有欲が刺激され、遂には争いが起こる様や、「ラストキング・オブ・スコットランド」や「ブラッド・ダイヤモンド」で見られるようなアフリカ大陸の各国で今もなお起こっている悲劇の様子が何気に描かれており、そのことを思うと胸が少しチクりとします。(それらをコメディで描いてしまう胆力がまた凄いのですが)

ニカウさんの旅の終着点である“地の果て”の雄大さは息を呑むほどです。その前では人間はなんてちっぽけで頼りないのだろうと思わせますが、そんな大自然の中で裸一貫で最少単位の集団で生きているニカウさんたちサン人の姿は人間の可能性を感じさせてくれるのです。

なんだか今のご時世ではどう受けとめられるのか?みたいな事の方が気になってしまうのが少々残念ですが、とても好きな映画です。

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共感した! 3件)
モアイ

4.0文明とは本当に幸せか

2018年11月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

少数民族ブッシュマンをドキュメンタリータッチで描いたフィクション。
文明とは本当に幸せなのか考えさせられる。

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共感した! 4件)
光陽

4.5ビデオで。

2015年8月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

幸せ

幼児期にやたら好きで何回も観てた記憶があった映画をCSでやってたので30越えて見直した。
笑いすぎて腹痛い…筒井康隆っぽい。
でも本筋はちゃんとしててアメリカ映画っぽくヒーローになって平和に解決。

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共感した! 2件)
スベスベマンジュウガニ

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